『青空百景』ムーンライダーズ
【私の音楽履歴書】 # 23 ムーンライダーズ
〜岡田徹さんを偲んで〜
22日夕方、ムーンライダーズのキーボーディスト岡田徹さんがお亡くなりになったとの報に接した。
ドラムのかしぶち哲郎さんに次いで、岡田さんも旅立たれてしまった。
鈴木慶一とユニット(THE BEATNIKS)を組んでいた高橋幸宏さんが、そしてシーナ&ザ・ロケッツの鮎川誠さんもお亡くなりになったばかりだというのに…
ムーンライダーズは不思議なバンドだ。決して華やかな表舞台に出てくることはない。しかし、幅広い人脈を築き上げているし、ミュージックシーンでは一目置かれる存在として、そのキャリアはもう半世紀以上にならんとしている。
私が彼らの曲を聴き始めたのは、YMOとその周辺界隈に注目していた頃だ。
アルバムとしては『青空百景』(82) を初めて買ってから暫く聴き続けていた。
“問題作”『MANIA MANIERA』(81)が当時殆ど普及していないCD限定発売であり、かつその内容が実験的、先鋭的で発売前にレコード会社内部でひと悶着あったらしいとは当時の風の噂であるが、結果お蔵入りとなってしまった。だが、それが評判が評判を呼び、逆に期待が高まってきていた。
その後、カセットブックという形式で発売され、私も手に入れたのだが、とにかくその内容に驚いた。「あぁこりゃ商業ベースじゃ無理な代物だな…」と。
Kのトランク『MANIA MANIERA』
作詞 佐藤奈々子 作曲 岡田徹
温和な労働者と便利な発電所『MANIA MANIERA』
作詞 鈴木慶一 太田螢一 作曲 ムーンライダーズ
現在、サブスクリプションでも彼らの作品は十分にカバーされているとは言い難いが、機会があれば是非聴いてみて欲しい。
そして、ここに何曲か紹介して哀悼の意を表したい。
無防備都市『カメラ=万年筆』(80)
作詞作曲 鈴木博文
青空のマリー『青空百景』(82)
作詞 佐伯健三 ムーンライダーズ 作曲 白井良明
Y.B.J (YOUNG BLOOD JACK)『AMATEUR ACADEMY』(84)
作詞 鈴木博文 作曲 鈴木博文 鈴木慶一 岡田徹
9月の海はクラゲの海『DON'T TRUST OVER THIRTY』(86)
作詞 サエキけんぞう 作曲 岡田徹
盟友 高橋幸宏を迎えての貴重なライブ映像。岡田さんの作曲。
くれない埠頭『青空百景』
作詞作曲 鈴木博文
最後に彼らの作品の中で私が一番好きなこの一曲を。
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