赤緑モモキング 構築論


自己紹介

はじめまして、現在関東で活動している匿名性(VAULT名:銀杏の中の桜)と申します。本記事では赤緑モモキングの解説記事です。私はこのデッキを新弾発売後のCSで使用する予定でしたが某ウイルスの影響でcsが中止になりcs開催数が激減している状態がしばらく続くであろうこと、また新年度以降私の都合によりcsの出場頻度が減ることから供養として記事として残したいと思います。また3月以降CS開催数の減少していること、VAULT大会が開催されていないこと、強強なGRクリーチャーにより環境が停滞気味である事から数か月前までと違い環境に飛び交う情報の量が大きく減少しており、そのためメタゲームに大きな動きが無いことを寂しく感じています。このような状況の中で少しでも多くの人に読んでもらいたいので当記事は全文無料の投げ銭方式とします。少しでも有益なであると思われたら購入して頂ければ幸いです。


制作経緯

2月下旬から公開されていた新弾のカードの中で注目しているカードが2種類ありました。新殿堂後『機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」』の殿堂により歯止めの効かなくなったGRを抑制するメタカードの『U・S・A・BRELLA』と『リツイーギョ #桜 #満開 』です。この2種類はcipを発動させない置換効果による踏み倒しメタであり、特に『リツイーギョ #桜 #満開 』は相手ターン中のパワー上昇によって場持ちが良く新環境を大きく動かすカードになると予想しました。そのためこれらのメタカードを上手く扱えるビートデッキの模索をしました。『U・S・A・BRELLA』は赤青覇道や赤単B我などの既存のビートダウンに採用出来ますが、『リツイーギョ #桜 #満開 』がすんなり入る緑入りのビートデッキが環境におらず4cハキリ,赤緑サンマックス,赤緑バイクなどの環境外のデッキに入れて回してみましたがどれもデッキパワーや打点生成力が不足している印象でした。既存のデッキは一通り試したので新弾の『勝熱英雄 モモキング』を使用した赤緑のビートダウンデッキを試すことにしました。『勝熱英雄 モモキング』を最初に見たときの印象はキリフダッシュ6なのでビートデッキでは出すのが困難でそのターン中他にカードをプレイ出来ずピーキーなカードどいう印象でしたが回してみるとその印象は覆ることになりました。打点生成力やデッキスロットの多さからかつての『蒼き団長 ドギラゴン剣』を彷彿とさせ新環境でも十分戦い得るデッキであると思いそのまま調整することにしました。

デッキリスト

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このデッキの強み

・『U・S・A・BRELLA』と『リツイーギョ #桜 #満開 』が合計7枚投されているためそれらのカードが刺さる対面に有利。また『バングリッドX7』の効果で2体目以降を着地させることも容易であるため相手の処理を追いつかせずに展開することも可能。
・キリフダッシュがトリガー処理の後であること、『勝熱英雄 モモキング』が単色呪文や単色クリーチャーで選ばれないこと、ウィニーが複数並び『U・S・A・BRELLA』や『バングリッドX7』はパワー4000なので『九番目の旧王』一枚では全て処理出来ないことから相手のトリガーの要求値が著しく高い
・キリフダッシュはマナを払っての召喚なので踏み倒しメタの影響を受けにくい。『奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ』系統のマナコストを参照する踏み倒しメタは『バングリッドX7』のマッハファイターや『タイク・タイソンズ』, 『モモダチ モンキッド』, 『熊四駆 ベアシガラ』などでマナを伸ばすことにより対処可能。

このデッキの弱み

・デッキ全体のカードパワーが低くトリガーも入っていないため6打点作られると負けが確定する。
・キリフダッシュの効果を使用するために盤面に殴れるクリーチャーが必要なので盤面を0にされると打点が組めない。
・後攻では手札が1枚多いことよりも相手に先に動かれるリスクの方が高く、対面次第では先攻後攻で有利不利が大きく変わってしまうこと

デッキの大まかな動き

詳細な動きは各カード解説や対面ごとの動きで書きますが以下がおおまかな動きです。覚える必要や毎回再現する必要はありませんが打点を組むまでの過程はいくつかのパターンに分けられます。また『タイク・タイソンズ』の離れたとき効果で単色カードが落ちる前提とします。

1t:(『ジョジョジョ・ジョーカーズ』)
2t:『タイク・タイソンズ』召喚
3t:踏み倒しメタ召喚、『タイク・タイソンズ』Jチェンジ任意の4コス以下J、キリフダッシュ2マナ『モモダチ モンキッド』召喚
   または
   『タイク・タイソンズ』Jチェンジ任意の4コス以下J、キリフダッシュ4『熊四駆 ベアシガラ』召喚
4t:盾を1点ブレイク後キリフダッシュ6『勝熱英雄 モモキング』召喚、3点ダイレクト
   または
   踏み倒しメタを召喚し横に盤面を広げる

1t:(『ジョジョジョ・ジョーカーズ』)
2t:『タイク・タイソンズ』召喚
3t:『タイク・タイソンズ』Jチェンジ『ドンドド・ドラ息子』、キリフダッシュ6『勝熱英雄 モモキング』召喚、『勝熱英雄 モモキング』一回目攻撃時『龍装者 バルチュリス』宣言、『龍装者 バルチュリス』攻撃、『勝熱英雄 モモキング』ダイレクト


1t:『ジョジョジョ・ジョーカーズ』)
2t:『ボーボボ・ボーボ坊』召喚
3t:『ボーボボ・ボーボ坊』Jチェンジ『モモダチ モンキッド』、キリフダッシュ4『熊四駆 ベアシガラ』召喚
   または
   踏み倒しメタ召喚、『ボーボボ・ボーボ坊』チェンジ『ドンドド・ドラ息子』
   または
   『リツイーギョ #桜 #満開 』召喚、『ボーボボ・ボーボ坊』Jチェンジ『モモダチ モンキッド』、キリフダッシュ2『モモダチ モンキッド』召喚
4t:盾を1点ブレイク後キリフダッシュ6『勝熱英雄 モモキング』召喚、3点ダイレクト
   または
   踏み倒しメタを召喚し横に盤面を広げる

1t:(『ジョジョジョ・ジョーカーズ』)
2t:『リツイーギョ #桜 #満開 』召喚
3t:『U・S・A・BRELLA』or『洗脳センノー』or『リツイーギョ #桜 #満開 』召喚
4t:盾1枚ブレイク、キリフダッシュ4『熊四駆 ベアシガラ』召喚
5t:盾1枚ブレイク、キリフダッシュ6『勝熱英雄 モモキング』召喚、3点ダイレクト

1t:(『ジョジョジョ・ジョーカーズ』)
2t:『リツイーギョ #桜 #満開 』召喚
3t:兎or洗脳or『リツイーギョ #桜 #満開 』召喚
4t:『ドンドド・ドラ息子』召喚
5t:盾1枚ブレイク(1回目)、盾1枚ブレイク(2回目)、キリフダッシュ6『勝熱英雄 モモキング』召喚、3点ダイレクト

採用カード解説

・1コストサーチ呪文

・『ジョジョジョ・ジョーカーズ』
このデッキは2t目の『タイク・タイソンズ』着地の可否によってその後の展開が大きく変わります。そのため4投も考えましたが無色であることや他のカードの枠との兼ね合いから3枚としました。この枠の採用候補は他に『ガガガン・ジョーカーズ』,『トレジャー・マップ』の2種類がありましたがそれぞれの特徴は下記の表の通りです。1t目に洗脳やドラ息子をマナに置いて使える点から『ジョジョジョ・ジョーカーズ』を採用しました。

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・2コストJ

2コストのJの役割は3つあります。

マナに置いた『ドンドド・ドラ息子』や『洗脳センノー』をJチェンジで着地させること
Jチェンジの効果でキリフダッシュに必要なアンタップマナ(主に緑を含んだ2,4マナ)を作ること、
盾を4枚に削れること(詳細は『勝熱英雄 モモキング』の項で後述)

これを元に各カードの採用理由を述べます。
・『タイク・タイソンズ』
 2t目にプレイするカードで踏み倒しメタを絡めた4キルを高い再現性で可能なカードなので一番優先度が高いです。上記の3つの役割を果たしており、さらに離れたとき効果の1ブーストによってJチェンジ先のカードに依らずキリフダッシュに必要なアンタップマナを作れます。具体的には3t目に3コストを支払らっていてもJチェンジによって自身と単色ブーストによって2マナを作れるためキリフダッシュ2で『モモダチ モンキッド』の召喚が可能なことや、3t目に何もプレイしていなければJチェンジ単色ブーストによってキリフダッシュ4で『熊四駆 ベアシガラ』の召喚が可能なことです。(これらの動きは『タイク・タイソンズ』のブーストで多色カードが落ちると出来ないためこのデッキに極力多色カードを入れたくない理由でもあります)。単色ブーストを前提とするならキリフダッシュに必要なマナを単体で生み出せるため手札や相手のデッキタイプに合わせてJチェンジ先を柔軟に変更できるのも強みです。

・『ボーボボ・ボーボ坊』
 『タイク・タイソンズ』の4枚目以降。『タイク・タイソンズ』と違い離れて時の1ブーストが無いためキリフダッシュに必要なマナを作るのにJチェンジで『モモダチ モンキッド』を出す必要があることが多く柔軟性に欠けます。パワーが3000あり殴り返しに強いため『タイク・タイソンズ』からこれにJチェンジすることも稀にあります。

・踏み倒しメタ

超天編ではGRクリーチャーに対するメタカードが少なかったために影が薄かったですが、新DM~双極編では殆どのデッキが踏み倒しメタを上手く扱うために様々な試みがなされその強力さは新DM以降数年の環境が証明しています。このデッキは打点を組むためのカードの枠が少なく踏み倒しメタを多く採用出来ました。踏み倒しメタの役割は以下の3つです。

・相手の踏み倒しやstからの展開を妨害すること
・相手の除去を踏み倒しメタに向けること
・踏み倒しメタを除去する為に相手に1t使わせること≒踏み倒しメタがいる状況では相手は能動的に動けず自分がターンを渡しても負けない状況を作れること

ビートダウンデッキの場合2つめと3つ目の役割で使うことが多いです。これを基に採用カードを解説します。

・『U・S・A・BRELLA』
新弾GRメタその1。対象範囲が限定的ですがその分殆どのGRクリーチャーを抑制することが出来ます。またコスト4以下の呪文に選ばれないこと、パワーが4000と高く昨今の黒入りのデッキにデッキタイプ問わず採用傾向にある『九番目の旧王』では一体しか処理出来ないことから場持ちも良く打点としても優れています。また自身のターン中も効果が持続しているためトリガーからのGR召喚(主に『スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘』)を大幅に弱体化させることが出来ます。
・『リツイーギョ #桜 #満開
新弾GRメタその2。 『U・S・A・BRELLA』と異なり2体目までのcipは許してしまいますが対象範囲が広くGRクリーチャーを多面展開するデッキのみならずネバーループなどcipを連鎖させるソリティアデッキを抑制することが出来ます。また相手ターン中にパワーが7000になるため『九番目の旧王』では一体しか処理出来ないことに加え、『“乱振”舞神 G・W・D』や『DROROOON・バックラスター』にバトルで勝てることや『ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート』から7000以上のクリーチャー(『エモG』や『ジャガライガーV7』など)を出さなければ処理できずそれらのクリーチャーから1ターンで6打点以上組むための要求値が高いことなどから場持ちの良さに非常に長けており『U・S・A・BRELLA』との差別化が可能です。また『U・S・A・BRELLA』同様に『スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘』などを大幅に弱体化させることが出来ます。

・『洗脳センノー』
召喚以外を抑制するカード。デッキの守りの部分を新弾のメタクリーチャー2種類に依存していたためそれらの影響を受けにくいビートデッキ(覇道やバイク)は大幅な不利であったので採用。他の2種と異なりJチェンジで場に出せるためマナに逃がせることやキリフダッシュ用のマナを残しつつ盤面に送り込むことが可能なことやパワーが4000と高くJチェンジ後も殴り返しに強いことが特徴です。


・キリフダッシュ各種

十王編の新規能力。最初の印象ではメインステップでカードをプレイ出来ず使いづらそうという認識であったがこれは誤りでした。盾をブレイクしてcipや相手のSTの処理の後に通常より少ないコストを支払って召喚する選択肢が増えたことがとても強力でした。このデッキには『勝熱英雄 モモキング』含め3種類のキリフダッシュのカードが採用されており以下で解説します。

・『モモダチ モンキッド』
『メイプル超もみ人』の完全上位互換。『勝熱英雄 モモキング』をキリフダッシュで召喚するために赤緑を含めた6コストを用意することがこのデッキの一つの到達点であるので1コストブーストが単純であるが堅実に協力です。盤面に出す手段も3コストで召喚,Jチェンジ,キリフダッシュ2と多く柔軟なゲーム展開をするための潤滑剤のようなカードです。

・『熊四駆 ベアシガラ』
7コスとのクリーチャーとしては控えめな性能ですが3ターン目に4コストで出てくるので話は変わります。3ターン目にキリフダッシュ4を使用することは『タイク・タイソンズ』,または『ボーボボ・ボーボ坊』と『モモダチ モンキッド』のセットがあれば容易です。cipの2マナブーストの後の回収は任意なのでマナの伸び具合と手札から回収するか否かを選べ、また盤面に7コストパワー8000が残るため優秀な打点にもなります。また後述しますがこのカードの登場によってサブフィニッシャーとして『アイアン・マンハッタン』を採用することが出来ました。

・『勝熱英雄 モモキング』
筆者はこのカードに『チェンジ元踏み倒し先不要で単体で完結しており、その上除去耐性と奇襲性を備えたドギラゴン剣』という印象を抱いています。少し話は逸れますがデュエルマスターズは「相手の盾を全て(以下原則5枚とします)割りダイレクトアタックをすれば勝ち」のゲームです。その勝ち方を否定しているように見えるループデッキやEXwinデッキであっても状況によって6打点で総突撃することも往々にあり、またビートプランを選択することが容易で様々な状況に適応出来るために環境を支配していたループ,EXwinデッキも多いです。「6打点 なにも踏まずに 俺の勝ち」という句にもある通り相手の盾を全て割りダイレクトアタックをする打点があることは原始的ではありますがどんなに不利な状況であっても一定の確率で勝利をもたらしてくれます。(これは私の主観ですが強豪プレイヤーの強さの所以の一つに不利な状況と判断した際に6~7打点を組むためのゲームプランの切り替えの的確さや思い切りの良さがあると感じています)。また6打点を組むことが容易なモルトNEXTは登場から5年以上経っても最新のカードに負けず劣らず活躍していますし、最速3t目に6打点を組めるチュリス+ドギラゴン剣+多色クリーチャーのセットが大暴れしてドギラゴン剣が殿堂入りをしたのも記憶に新しいです。以上のことからも容易に相手の盾を全て割りダイレクトまでの打点形成が容易な『勝熱英雄 モモキング』は非常に強力です。また能力が単体で完結しているため『蒼き団長 ドギラゴン剣』の様に様々な構築の『勝熱英雄 モモキング』デッキが生まれるのではないかと考えています。前置きが長くなりましたが以下このデッキの『勝熱英雄 モモキング』の解説です。

このデッキのメインアタッカーです。このカードの強みは「着地の容易さ、高い打点形成力、処理の要求値の高さ」です。順を追って説明します。このカードを使う際に理想の条件が4つあります。

① 相手の盾が4枚
② 盤面に攻撃可能なクリーチャーが1体以上
③ マナに赤緑を含んだアンタップマナ6マナ
④ 手札に『勝熱英雄 モモキング』

以上の4つの条件はJチェンジによるブレイク、マナブースト持ちのクリーチャーの多さ、『ジョジョジョ・ジョーカーズ』と『ドンドド・ドラ息子』によるサーチによって容易に達成できます。これらの条件を満たすだけでダイレクトアタックまでの道筋が見え、それが強力であることは前述の通りです。またキリフダッシュ6で『勝熱英雄 モモキング』を召喚するプランは以下の様にSTに対する耐性を兼ね備えています。

・キリフダッシュの処理が相手のST解決後なので最初の1点で除去を踏んでも『勝熱英雄 モモキング』を出せること
・『勝熱英雄 モモキング』が単色呪文や単色クリーチャーに選ばれず環境に存在する多くのSTを受け付けないこと
・盤面に『モモダチ モンキッド』や各種踏み倒しメタのウィニーと『熊四駆 ベアシガラ』や『勝熱英雄 モモキング』の中型クリーチャーが並ぶためst1枚では纏めて処理出来ないこと
・仮にstを多く踏み打点が無くなったり、『終末の時計 ザ・クロック』などを踏んで相手にターンを渡しても踏み倒しメタが存在すれば相手が勝てずにターンが帰ってくることが多いこと
・踏み倒しメタの項で前述したがそれらがいればSTからのGR展開を無力化出来ること

以上のことから『勝熱英雄 モモキング』着地を防ぐことも着地後に周りのクリーチャーを含めた打点を処理することも要求値が非常に高く実際『勝熱英雄 モモキング』が着地してしまえばST2枚程度では返されずそのまま勝てることが殆どです。

・その他のカード

・『ドンドド・ドラ息子』
主にJチェンジから出すカードです。手札にある火のジョーカーズのコストを2減らす能力と、山札4枚を表向きにする能力を持ちます。前者の能力は単体で疑似的な2ブーストを行える強力な効果ですが除去に弱いため手札が揃っている場合はJチェンジでマナを伸ばした方が良いことが多いです。後者の能力は『勝熱英雄 モモキング』を持ってくる他キリフダッシュ用のアンタップマナがある場合には『モモダチ モンキッド』や『熊四駆 ベアシガラ』を持ってきてそのまま着地させることが可能です。また3t目に『タイク・タイソンズ』からJチェンジすると4マナで『勝熱英雄 モモキング』が着地してそのまま相手の盾を割りきれるため赤単B我にはその動きを取ります。またこのプランに『龍装者 バルチュリス』が絡むと3キルが出来ます。

・『バングリッドX7』
主な使用用途はマナの伸びた4t以降にマナから召喚しその効果で毎ターンマナから踏み倒しメタを召喚して盤面を広げることです。『熊四駆 ベアシガラ』の採用により打点形成力が上がりリソース管理も容易になりましたが、1枚マナに見えていると選択肢が増えるため2枚採用しています。

・『アイアン・マンハッタン』
サブフィニッシャー。7コスSA実質ワールドブレイカーロック持ちは強いです。『勝熱英雄 モモキング』よりも着地させるためのマナが1マナ多くディスカードの分カードを1枚余分に抱える必要があったためリソース管理に難があり抜けていましたが、『熊四駆 ベアシガラ』の採用によってその問題が解決され再投入に至りました。赤のジョーカーズなので『ドンドド・ドラ息子』との噛み合いが良く、またこのデッキでは不足気味だった赤枠の13枚目以降としてはカードパワーが高くデッキとの噛み合いが良いと感じました。

・不採用カード


・『ヤッタレマン』
3t目に『バングリッドX7』や『ドンドド・ドラ息子』を召喚できるのは強いが3t目に攻撃する意味が薄いこと、無色であることが事故要因にもなること、また使用するカードをマナに逃がせず手札に抱えておく必要があるためリソース管理がシビアになることから不採用。

・『葉鳴妖精 ハキリ』
一見デッキとの噛み合いが良さそうでしたが、『ヤッタレマン』と同様に使いたいカードをマナに逃がせずにリソース管理が難しくなることが多かったことや『ジョジョジョ・ジョーカーズ』で回収が出来ないことから不採用としました。

・『龍装者 バルチュリス』
唯一3キルルートを作れるカードです。しかし単体のカードパワーが低いことやそもそも3キルの要求値が高く4ターン目以降に明確に使用したいタイミングも少ないことや踏み倒しメタを絡めた4キルでも十分戦い得ると判断しから不採用としました。

・その他キリフダッシュ系統
『勝熱英雄 モモキング』をキリフダッシュで召喚したターンはマナを使い切っていることが多いため追加打点系のキリフダッシュは出すタイミングが無いという印象でした。また除去を出来る『モモダチパワー!!!』ですが除去を撃ちたいタイミングが相手の先3『U・S・A・BRELLA』や『洗脳センノー』を除去してJチェンジしたい時や『ドンドド・ドラ息子』にJチェンジした後に既にいるクリーチャーからの殴り返しを防ぎたい時でしたが、前者はキリフダッシュ発動が攻撃後なのでタイミングが合わす後者は状況が限られていることやJチェンジ後に赤マナを残す必要があることやそれに対し1枚手札を使うことが分が悪いため早期に候補から外れました。

・GRクリーチャー及びそれが出来るクリーチャー
このデッキは『勝熱英雄 モモキング』着地のためにマナを伸ばすのが主軸なのでガンバトラーJの様に盤面を横に広げる動きが強くないため早期に採用候補から外れました。

・各種st
このデッキはSTを採用せずデッキの防御を多めに採用しているメタクリーチャーに依存しています。これは私のビートデッキに採用するトリガーに対する考えがあります。それはビートデッキには能動的に使えるカードを多く入れ能動的に使えないSTは質の高いトリガーを枚数を絞って入れ、それが無い場合やSTを入れたために能動的な動きが弱くなる場合は無理をせずに積まずともよいという考えです。以下質の高いと考えるSTです。
① 色基盤になること
② 能動的に扱えること
③ 踏ませた際にほぼ確実にターンが帰ってくる、または勝ちに直結すること
④ ビートデッキの場合返しにそのまま打点になること
例えばデュエプレのアクアサーファーが強いのはビートデッキが刻んで殴る前提である上に①②④を満たしているからですし、ネバーやロマノフなどが活躍したのもループに入るためのカードがstを持っていたため①②③の条件を満たしているためですし、赤青覇道のクロックは①②③④のすべてを満たしているため強力であると言えます。
また以下の表は「40枚のデッキの中にSTをa枚入れた時、5枚の盾にk枚埋まっている確率」の一覧表です。

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表から「a=3のときSTが1枚以上埋まっている確率は3分の1程度」「a=4のときSTが1枚以上埋まっている確率は半分以下」「a=5のときSTが1枚以上埋まっている確率は半分より少し高い」「a=8の時ときSTが1枚以上埋まっている確率は確率は3分の2よりやや高い」ということが読み取れます。なお私は以上の確率を主にビートデッキにトリガーを採用する際の一つの目安にしています。

以上のことより赤緑モモキングに入り得るトリガーを模索しましたが「stを採用した結果勝てる確率」と「stを採用した結果能動的に使えるカードが減り負ける確率」を天秤にかけると適したトリガーが見つかりませんでした。一見無難そうに見える受けトリガーの『マン・オブ・すて~る』や『バイナラドア』でも4枚採用程度では期待値が低く、かといって多く積むと能動的な動きが弱くなりかえって弱体化しています。守りを能動的に使用可能な踏み倒しメタに頼ることにしました。ただ今後の環境次第では③と④の条件を満たしている『終末の時計 ザ・クロック』や『閃光の守護者 ホーリー』を3,4枚程度積むことが無いとは言えません。


各種対面

新弾発売週のCSで使用予定でしたのでそれまでの環境のデッキとの対面解説になります。これは新弾以降のカードプールの変化により変わる可能性があります。

・4cドッカンデイヤー:有利
 新弾の踏み倒しメタが重く、除去も多くないため複数体着地させると相手の処理が追いつきません。クリーチャーが横に並び踏み倒しメタのパワーが4000以上なので1ターンに複数体処理してループに入ることが困難です『テック団の波壊Go!』が入っている可能性がある場合は踏み倒しメタが纏めてバウンスされてしますので『熊四駆 ベアシガラ』や『勝熱英雄 モモキング』を並べて相手のトリガーの要求値を上げつつ殴ります。

・シータバーンメア:先攻有利,後責五分
デイヤーに比べて『ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート』や各種マッハファイターによる除去が豊富で長期戦になるとこちらの打点が減らされてしまうのでGRメタと『勝熱英雄 モモキング』がある時は殴ります。相手にターンを返す時には『ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート』を無効化出来る『洗脳センノー』とGRメタを一緒に並べることが理想です。GRメタと『勝熱英雄 モモキング』がある場合GRメタを除去するトリガー(『ムシ無視のんのん/灰になるほどヒート』, 『九番目の旧王』)と『勝熱英雄 モモキング』を止めるトリガー(特定条件下の『バーンメア・ザ・シルバー/オラオラ・スラッシュ』, 『スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘』)の2種類のSTを同時に踏ませる必要があるため相手の要求値がそれなりに高く押し切れる場合が多いです。後攻では相手の方が先に動けるため打点が組みにくくなりますが手札が1枚多い利点を生かして踏み倒しメタを複数体並べ負けない盤面を維持しつつ『勝熱英雄 モモキング』に繋げます。また先攻,後攻問わずサブフィニッシャーの『アイアン・マンハッタン』が有効な対面です。

・青黒カリヤドネ:有利対面
踏み倒しメタが一切刺さりませんが、『U・S・A・BRELLA』と『勝熱英雄 モモキング』が殆どのトリガーが効かないためそれらで押し切ります。『洗脳センノー』の枠を『ポクチンちん』にして勝率を上げることも考えましたが『洗脳センノー』の方が刺さる対面が多いことやそれをせずとも押し切れるので不採用となりました。

・赤青覇道:不利対面
『“必駆”蛮触礼亞』や『"乱振"舞神 G・W・D』の除去、STの『終末の時計 ザ・クロック』の存在や新規のGRメタが刺さらないことから不利な対面です。先攻であればJチェンジで『洗脳センノー』を盤面に出し4ターンキルを狙うのが理想ですが後攻では先に出てくる『“乱振”舞神 G・W・D』重いのである程度割り切って盤面に『リツイーギョ #桜 #満開 』や『熊四駆 ベアシガラ』を打点として残すことを優先します。


さいごに


冒頭でも述べましたが『勝熱英雄 モモキング』は単体での打点形成力が高くデッキ構築の幅が非常に広いと感じました。今回は新規踏み倒しメタを上手く扱うことを目的としましたが、基盤ごと変えれば受けの強いシータカラーや妨害の多いデアリカラーで構築することも可能であると考えましたし、今後の新規カード次第で様々な『勝熱英雄 モモキング』のデッキタイプが誕生すると予測しています。この記事を通して皆さまの今後1年の十王編のデュエルマスターズを楽しむための一助になれば幸いです。ありがとうございました。

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