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振り込め詐欺に思う(少し長いです)

 夜寝(ってなんだよ)をしていたら、固定電話が鳴った。眠い目をこすり電話に出る。相手「もしもし」小生「もしもし」。その後はお互い無言。
 無言を貫いていたら、電話は切れた。ははぁん。振り込め詐欺ね。

 振り込め詐欺も進化しているようだ。というのは小生が沈黙を破ったとしたら相手に突破口を与える事になる。例えば「〇〇(子供の名前)か?」と言ったが最後「そうだよ」「どうした?」と相手の口車にどんどん乗って行くものだと思う。
 いや小生には子供はいないからそういう返事はそもあり得ないけど。

 世の中を渡ろうとするには嘘でも「知っている」と言う事が大切である事が多い。どんな事でも「やります出来ます知ってます」と言うようにこの国の国体で皆躾けられている。「やらない出来ない知らない」小生とは両極にいる人々は上記の電話に皆思わず子供の名前を言ってしまうだろう。

 「やります出来ます知ってます」それが昂じると人々は「知ったかぶり」で生きるようになる。生きて行くようになる。

 小生は上司の知ったかぶりからの梯子外されで病んだ。二年越しのプロジェクトの本番直前に「本番移行ってなんや」と言われた時から小生は人間不信だ。今でもその夢を見る「本番移行ってなんや」「畜生(騙された)!」で目が覚める。知らない出来ないのに「知っている出来る」と嘘をつく人間の何と多い事か。

 という点では小生は「知ったかぶり」を嫌う。振り込め詐欺に騙されるのは知ったかぶりの習性で相手にどんどん情報を与えてしまうからだ。

 振り込め詐欺はそもそも人を騙すもので決して擁護はしないけど「知ったかぶり」を駆除している、知ったかぶりからカネを巻き上げているという点では正直、小生にとって実はちょこっと溜飲が下がる気分がする。

 ついでに言うと小生はそもそも声色で人を判断する能力がある。

 「オレだよおれ!」「どちらさん?」小生の場合、これで終わる。

 この間は小生本人宛になりすましの振り込め詐欺の電話がかかって来た。その際は犯罪者は小生の名前を読み間違えていた。

 「どちらさん?」振り込め詐欺はこの一言で終わる筈なんだけど。

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