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児童精神科医の気になる論文たち

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玉石金剛な医学論文の世界。児童精神科医を20年やってきて、気になる論文をチェックしていきたいと思います。読み込みが浅く、間違いがあればコメントで指摘してもらえると助かります。みん…
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#医療従事者

ビタミンDとCOVID-19

COVID-19に関する情報は止まることを知りません。次々に新しい知見が届きます。その中でもビタミンDは先のも紹介したように、抗炎症作用を持つことからその必要性が繰り返し指摘されているようです。  ビタミンDとCOVID-19の関連についてです。入院時の血清ビタミンDとCOVID-19の病期および肺炎の転帰との関連を調査した結果、COVID-19で入院した患者の59%がビタミンDが欠乏していることがわかりました。また、COVID-19による死亡オッズ比は3.9であることが示

ワクチンはいつ届くのか?

ワクチンはいつ届くのか、届けば世界が変わるのかとてもよく聞かれます。 身近な主治医だから聞くのでしょうけど、それはさっぱり分かりません。個人的には製薬メーカーの意見や国として意見を聞かないと、よくわからないけど、とても時間がかかるのではと思ってます。一億本ぐらい作り、日本中に配り、そして全ての人たちに問診して打つという流れです。とても時間のかかることですね。 So, A. D., & Woo, J. (2020). Reserving coronavirus disease

COVID-19で大人は重症化、子どもは軽症化の理由は?

成人よりも小児の方がCOVID-19の重症化する可能性が低いとよく言われていることですが、その理由について免疫が活発、血管のきれいなことを指摘した論文があります。 第3波が襲いかかり、誰でもCOVID-19にかかる可能性があると言える時代になりました。本当にすぐそこまで忍び寄ってきていると思うのが妥当だと日々感じております。 Zimmermann, P. & Curtis, N. Why is COVID-19 less severe in children? A rev