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【Shopify #001 基幹がネックだった】

 思いのほか反響が大きかったので驚きを隠せませんが、事業者側・支援業者側ともに興味深々ということで残していきますので、お付き合いいただければ幸いです。

メーカーという特殊要因

 本noteを読んでいただいている方には、当社の前提を申し上げておく必要があります。
 メーカーのため、商品を仕入れるという概念はありません。シーズン前に販売予定を立ててそれに基づき商品を製造し販売していきます。当然100%で計画通り進むわけもなく在庫は余ります。これをフリー在庫といいます。

 オンラインストアの販売分も自社倉庫から出荷をするわけで、このフリー在庫がある限り在庫を切らすことなく販売し続けることができます。
 そして何よりも大きくメリットが出るのは送料。当然BtoBの商売でも得意先に商品を送ります。得意先に送るのもお客様に送るのも送料が変わらないとすれば。。。。ですよね?

 販売可能本数は基本自社センターにあるもの=計画数+フリー在庫なので、縦に売れた瞬間最後まで販売が可能となります。
 今回アウトレットサイト=アウトレット商品は、製品の機能は担保しているが傷や汚れがあって定価で販売できない商品を扱うためのものです。 

出来ないことは何だったのか?

#001始動編で記した通り 、アウトレットサイトを構築していきます。プロパーサイトはすでに存在しているのになぜ?となりますが、商品管理が現システムではネックとなっておりました。

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 基幹システム並びに、現状のプロパーサイトでは5桁-2桁の商品管理番号で登録をしておりますが、アウトレット商品の場合は5桁-4桁にする必要があります。基幹システム自体が現在34歳(2020年時点)と古く、対応できないためにずっと見送ってきたのが経緯です。

解消できるツールを発見

 アウトレット商品のEC展開は、商品管理の問題とドメインを分けた場合の集客がネックとなっており二の足を踏んでいました。なんとなくですが、WMSを導入すれば商品管理の部分は解決できるだろうな?という漠然とした考えはありましたが、知人が新規サイトを立ち上げるのに今回の私と同じ仕組みを利用して1.5か月で構築されました。

 真似したといえば真似になりますが、最終判断としてできなかったことができるということと、現在利用しているOMSを外せる=コストダウンできるということが分かりました。

 実は、自社物流倉庫では外注案件でロジザードさんを利用しており、そのまま利用すればセンター担当者の作業負荷は下げられると思いましたが、別にOMSを用意する必要がありコストが下がらないのも検討から外れた理由です。

 なんと、本日ニュースリリースでクロスモール(アイル)とロジザードで完全自動化サービスの発表がありました。

 いろいろなサービスが展開されているので、ぜひいろんな組み合わせを検討して、自社に一番合うセットを見つけ出してください。

その名はロジレス

 何が決めてなのか?他社さんでもできるかもしれませんが、物流にやさしいことが挙げられます。

・注文データに不備がなければ、受注と同時に出荷待ちへ
・バッチのタイミングを待たずに、センターのタイミングで作業開始
・特定の品番のみ抜き取りが可能
・作業指示書にバーコードが付いていてミスを防ぐ
・梱包完了単位に出荷完了メールをモールではなくロジレスから配信可能
・マイページ機能があるので、納品書・領収書の発行が要らない
・OMSが必要ない

最後は基幹システムへの繋ぎこみ

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 各店舗からの受注はAPIで連携されており、それぞれから随時受注します。このグリーンの括りがWMSでセンター側の作業。ブルーの括りがロジレス全体でできることです。
 前出のロジザードさんを利用したところで最後のサービスと基幹システムの連携は必須で開発が必ず発生します。

 この最後の連携の中身を軽くすることが、余計なエラーを防ぐこととなり開発にも優しいとも言えると思います。実際ここでの連携は以下の通り。

・店舗名
・SKU品番色番
・販売本数
・販売価格

この4つを基幹側へ渡し、基幹側で管理している在庫を引き当てた後正しい在庫をロジレス側に戻す。往復5項目で済みます。

複雑な開発は必要なく、無駄なコストを抑えられます。
難しいのは、在庫の連携タイミングのみです。瞬間的に売れることはまれなので、人気商品はあらかじめロジレス側に多めに在庫登録をしてこの登録数=確保数で販売していきます。

 なので基本APIでリアルタイムの連携は必要ではなく、作業ならびに出荷が完了したものだけをバッチ連携します。

最後に

 あくまでも当社の場合です。現状できないことを出来るようにするためにはという視点からこの組み合わせを検証し検討しました。

 まずはしっかりと、自社で何をしたいのか?するのか?を明確にしてからソリューションの選択、システムの構築をしてください。走り出したら簡単にリプレイス出来ませんから。


廻らない鮨を食べたいなぁ😅