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CES2020に行ってきた

https://www.ces.tech/

仕事で結果を出して、その分野では社内一番になったと自負している。しかしこれは自社内の話であって、一歩外に出るとまだまだひよっこという気持ちは忘れていない。なぜなら、私の半分の年齢でも活躍されていたりもっと大きなことにチャレンジされている方が多い事実があります。だからこそ情報収集や勉強会への参加を続けると同時に部下たちにも同様のことをしないと置いて行かれる危機感を伝えている。

ということで、来年早々に行われるCES(Consumer Electronics Show)の視察メンバーに入ることが出来ました。2018年度から毎年だれかが視察に行くのですが、デジタル回りに強いということで選ばれたようです。そういう意味では今までやってきたことは無駄ではなかったと思う。

直接関係しているものではないので、今回展示されている技術を自社の商品にどのように生かしていくか?どのようにコラボしていくか?といったものを探しに行くことになります。以前から行きたいと思っていた展示会なので今からワクワクしていますが、どのように回るのが効果的なのか?というようなTipsがない。そりゃ毎年内容変わるので当たり前ですよね?

すでにこの時期、宿が高騰しているので行くのが決まっているのならもっと早い段階で決めておく必要があったのでは?と思う。いくら会社の経費で行くにしても、早く抑えることでコストダウンできるのにと思った次第です。

今後のために記録としてこのnoteに残していこうと思います。

◆全体感を通して感じたこと

日本勢、特にトヨタとソニーの注目度はすごかった。また相反する部分があって面白いというか双方危機感をもっていることが感じ取れました。特にトヨタは、自動車だけでは無理と思ってか総力を挙げてIoT=Internet of ThingsからIntelligent of Things に取り組みをイメージビューだけで日本のニュースをさらっていきました。それに対してソニーは、まさか車を作ってくるとは思ってもいませんでした。しかも、CESに出店するまでに車が出るなんてだれも想像できなかったのではないでしょうか?車屋じゃないところが車を作り、車屋が街を作る。それぞれが生き残りをかけて、新しい可能性を模索してそれに邁進していくのはやはり経営トップの姿勢次第ですね。

センサーの小型・高性能化が進んでいて、大きく分けるとヒューマンテック=人にかかわるテクノロジーが多かったように思います。ホームテック・ヘルステック・スリープテック・ベイビーテックに加えてブルーワーカー向けのパワーアシストスーツも目立っていました。アイデアレベルのものからもう一歩で実用化というものまで技術の差はありますが、私たちの生活を変えていくだろうと想像がつくものが中心でした。

SANDSエリアのスタートアップエリアが一番見ていて面白かったです。元気があったのはジャパンブース。日本のベンチャーが出店していましたが台湾や韓国エリアより明らかに多くの人が訪問・見学・質問していました。オリンピックイヤーということではないと思いますが、まだまだ日本も頑張っているので応援していきたいと思います。スタートアップがグロースしないのは国内の法律や規制が大きく影響していると思います。この辺りはもう少し緩和していき日本の技術を高めていってほしいと思いました。

◆注目したブース

TOYOTA Woven City = コネクテッドシティを富士の裾野に東京ドーム15個分の敷地に街を作る。これはすごいと思いました。今までは単体・単品でインターネットにコネクトしていて、電気をつけるや音声スピーカーなどの利用がほとんどでしたが、あらゆるものがすべてつながり知性をもってアシスト・サポートしていく。たくさんのものがつながった世界というのは誰も体験していないのでどうなっていくのか?非常に楽しみです。

◆ ソニー

自動車業界もまさかソニーが車を出してくるとは思っていなかったと思います。しかしながらこのビジョンsは販売の予定はなくあくまでもソニーの技術を車に落とし込んだので自動車業界の皆さん一緒にやりませんか?というメッセージではないか?と解釈しています。でもよく事前に情報が漏れなかったですねw。これだけの企業が参加していればどこからしか漏れてきそうですが。。。

◆デルタ航空

スーツケースをメインで扱っているのと、航空業界初のCES出展ということもあって非常に注目していた企業でした。のちに調べたらしっかりと基調講演(=枠は違うけれどアップルやグーグルも登壇)にてしっかりとアピール。これは、運営側も注目しているから講演の流れになったと思います。エアラインだけあって、パワードスーツの体験も人気のコーナーでしたが、これ以上に興味があったのは情報のパーソナライズです。

一つの画面で、それぞれマーキングした人に対して必要な情報を表示する技術です。これはとても画期的で空港内のボーディング情報は自身に関係のないことのほうが多くて、探すのに時間がかかります。これをチケットをスキャンした瞬間からセンサーでその人を追っていき、ウィンドウやディスプレイにパーソナライズした情報を表示していくというものです。言葉も選ぶことが出来、日本語を選ぶとしっかり表示されていました。これから解決できると思いますが、センサーで人を追っていきますが人と人が重なったときには情報がどちらかに集約されていて正しく表示されませんでいた。たった4人のデモですらこの状態なので、空港内に行きかう数千人単位のセンシングがどの程度正確なのかはこれからの課題ともいえるでしょう。

旅慣れた人は余計なおせっかいかもしれませんが、初めての海外や訪れる場所であったらとても心強いパーソナライズ情報ではないでしょうか?

◆人にかかわるテックが目白押し

Human Tech , Family Tech , Baby Tech , Sleep Tech , Health Tech など、人の生活にかなり入り込んだテクノロジーが多く出展しておりました。身近に感じられる部分なのでしょうか?発想は今の状態はどうなの?自信を知るということがメインでした。これはセンサーが小型化して性能が大きく進歩したために可能になったテックではないでしょうか。数年までは夢物語であるものが現実のもになったテックもありました。

◆韓国勢のパワー

LGとサムスンは本当に大きなブースを用意して家電総合メーカーとして8Kと液晶技術をふんだんに使って展示していました。

LGの曲面8kテレビです。大きさを伝えることが出来ませんが相当でかいです。映えるように照明を落としたところにウェーブした8kテレビを天井に設置。ここでほぼ全ての人が立ち止まり写真を撮っていました。8kテレビの綺麗さはもちろんですが、ウェーブした曲面ディスプレイは驚きです。

動画を埋め込めなかったのでこちらから。テレビボード並みのサイズの中にシャッターの逆バージョンのように薄型テレビがぬぅ~っとせり上がってきます。シャッターのように有機ELディスプレイを巻き取って収納して必要に応じて出す。またディスプレイの厚みも10mmは切っておりこの部分は1歩先に進んでいるように見えました。

サムソンはガンダムファースト世代の方なら容易に想像つきますが、ハロというボール型ロボットをご存じですよね?これに近づいたものを今回展示していました。

Ballieのデモは時間の関係でみることが出来なかったのですが、同様のことを再現していました。AIの学習レベルが上がればそれこそ会話もできるのではないかと思わせるテックでした。

◆モバイルからモビリティへ

モーターショーよりもこちらに出す企業が増えたなぁ~という実感があります。コネクティッド。まさに車とどのようにつなげていくか?アマゾンは独立した事業をアマゾンオートモーティブというのを立ち上げて、大々的に参加企業をアピールしていました。

ホームテックエリアでは、グーグル・アマゾン・アップルと3つ巴でサービス提供側も3つが使えるということを売りにしているようでした。独自のサービスでいくのか?プラットフォームに乗っていくのかは企業としてむつかしい選択だと思いますが、この3つに絞られてきた中で独自開発は結構ハードルが高くその昔ビデオテープのVHS vs Beta戦争のようにも見えます。

持ち歩くといったことから移動手段へと大きく変わったCESの展示。私のフィールドでも移動というところはマストアイテムなので今後の動きは見逃せません。特に今まではバッグにテックをということで、中国企業やアメリカのスタートアップ企業が乗れるスーツケースやBluetoothで追随してくるスーツケースをリリースしていましたが、重くて容量が少ない。そしてリチウムイオン電池の預入制限や日本では道交法の問題がありやはり非現実的です。そのせいもあって、今回乗れるスーツケースは昨年も出店していた中国企業1社のみでした。

◆命の次に大事になるかもしれないスマートフォン

大げさかもしれませんが、スマホがKEYとなっています。アプリを通して操作する・計測するなどなど。なくすと家にも入れない、車にも乗れない、何もできない時代が来るのでは無いかと思わせるくらいスマートフォンの存在価値がありました。AIの技術が進んでウィル・スミス主演の映画=I,Robotの世界がやってくるかもしれません。その昔のSF映画の時代はもうすぐそこにやってきていると思わせる展示会でした。来年の視察メンバーに選ばれるかはわかりませんが、チャンスがあればこの続きを自身の眼で見てみたい。

◆AR VR に期待

私の領域であるECでいうと、やはりARやVR技術が手ごろになってきたことで利用したいと思います。特に行く前から注目をしていたScanBlue ( https://scanblue.com/ )という会社の技術。

上手く貼れない(表示されない)のでぜひクリックしてもらいたい。AR技術を用いてX軸の360°回転ではなくY軸の360°回転=すなわち地球儀のように商品を回転させられる技術。そしてカクカクせずスムースに好きな角度からその商品を見ることが出来るので、高価格帯の商品は非常に有効と考えています。しかしながら日本ではまだこのサービスを見つけられておらず、また作成コストも300ユーロ/点では何でもかんでも撮影というわけにはいかないです。

◆最後に

どこにチャンスが転がっているかわからないので、日々情報のインプット&アウトプットを必要な人に届けることの大事さを痛感しました。デジタル系に詳しい人が社内にいないもしくは少ないので、孤立・変人・オタクっぽく見られがちですが、EC担当者のひと最先端のポジションにいるということで自身を持ってください。今後皆さんの社内ポジションの向上を願っております。頑張りましょう!

Try Everythig

Into the Unknown

廻らない鮨を食べたいなぁ😅