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考え方のためのnote

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#ビジネス書

収入は努力や能力ではなく、需要と供給で決まる

ニュージーランドでワイナリーツアーに参加したとき、行く先々でいくつものワインを試飲させてもらいました。同じワインといっても、味は千差万別です。値段もそれぞれで、千円程度のものから数万円のものまで、各ワイナリー様々なグレードを取り揃えています。ワインには明るくないため、正直味の違いはよくわかりません。美味しいと思うものが安かったり、その逆だったり。 この値段の違いは一体どこからくるのか?と疑問に思い、とあるワイナリーのガイドさんに聞いてみました。「こっちのワイン(安い方)は、

「チャーミングな図々しさ」が最強のビジネススキルである理由

先日、とある企業の広報担当の方とお話しをしました。拙著のPRとその企業のPRでコラボができないか、というミーティングです。とても感じのいい方で、つい話がはずみ、30分の予定が、終わってみれば1時間ほど経ってしまっていました。結果としてその企業にとてもいい印象を持ったので、ミーティングが終わったあと、ウェブサイトをもう一度じっくりとチェックしてみました。広報は会社の顔である、という好例ではないでしょうか。※ここからは、事例を特定できないように事実を脚色しています サイトはとて

よく聞く「メタ認知」とは何なのか。それがストンと腹落ちした物語

以前勤めていた会社で、人事主催の管理職向けトレーニングに「瞑想(メディテーション)」が取り入れられたことがありました。その研修は、毎週金曜日の午後に、約半年をかけて数十回にわたり行われるプログラムでした。毎回そのはじめに、机を取り払った大きな会議室にパイプ椅子でサークルをつくって、20人くらいの参加者が全員瞑想をするのです。 時間は3分くらいだったででしょうか。メディテーションタイムの終了は、よく響く錫のチャイムの音で告げられます。なんでそれが錫のチャイムだとわかったかとい

「お館様」は現代にタイムスリップして世界最先端のリーダー論を学んでいる

漫画「キングダム」はビジネス書である、と銘打ったプロモーションが話題になりました。私も愛読者ですが、確かに同書はただ面白いだけではなく、リーダーシップを学ぶ良い教科書になっていると思います。しかし、私が「ビジネス書」として「キングダム」以上におすすめしたいのは、みなさんご存知の大人気漫画「鬼滅の刃」です。 キングダムで学べるのが伝統的なリーダーシップだとしたら、「鬼滅の刃」には、その舞台こそ大正時代ですが、リーダーシップ論の潮流から見ると「世界最先端」といっていい、現代にお

ないのはデータじゃない。仮説なんです。

なくてもいいけど、あれば人生が豊かになる。そんな雑貨のような知識を集めた「知識の雑貨店」というマガジンを運営しています。 そんなマガジンの2本目である本作は、学生さんでも新卒さんでも、誰もがデータの力を活用できる、そうするともっと人生が豊かになる、という話なのですが、データそのものの話には一切触れていません。 というのも、データの力を活かせないのは、多くの場合データ分析が難しいからではなく、まず仮説を考える、ということをしないからだと思うのです。 「ニュートンのりんご」