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カーク・ウェイラム @KirkWhalum~ファンキーでグルーヴィーでメロウなサックス奏者、6年半ぶりの自己名義ライヴ

カーク・ウェイラム @KirkWhalum~ファンキーでグルーヴィーでメロウなサックス奏者、6年半ぶりの自己名義ライヴ
 
【Kirk Whalum’s Live First Since 2018】
 
グルーヴ。
 
日本にもファンの多いファンキーでグルーヴィーでメロウなサックス奏者、カーク・ウェイラムの自己名義ライヴ2デイズ。2日目のファーストに行った。
 
メンバーは17時59分にはスタンドバイ。18時にはカークもステージにあがり、演奏スタート。日本の鉄道のような正確さだ。今回は最新作『エピック・クール』がちょうどリリースされたとのことで、それを中心に組み立てたセットリスト。
 
それにしても、1曲目「ビッグ・オール・シューズ」から、クラシックの「ウェイド・イン・ザ・ウォーター」や、グローヴァー・ワシントンの「ミスター・マジック」を入れ込み、サックス・ファン狂喜の流れを作る。
 
けっこう日本通で、日本の友達が多いカークは、ところどころに日本語をまぜる。しかも、ちょっと愛嬌のあるコミカルなMCを交えて笑いを誘う。
 
しかし、グローヴァ―の「ミスター・マジック」は沁みる。この曲を始め、全般的にドラムスとベースが生き生きとしていてグルーヴ感たっぷりなので、踊りだしたくなる。
 
そして、カークのこんなMCが飛び出た。「僕はおじいちゃん。(←ここは日本語) 4人の子供、7人の孫がいる。大人は僕が踊ると眉を顰めるが、孫たちは一緒に踊ってくれる。みんなも椅子のところで踊ってもいいよ」
 
そして、メンフィス・スタックスのデイヴィッド・ポーターが書いた「ドゥ・ユー・フィール・ミー」では、「みんなソウル・ミュージックは好きかな」と言って、テンプテーションズの「ジャスト・マイ・イマジネーション」になだれ込む。もうこのあたりのジャズ・ファンクからのソウルへの越境は、たまらない。
 
ドラムス(マーカス)とベース(ブレイロン)、そして、キーボード(ジョン・スタッダート)は前回2018年と同じだが、ギタリストが女性の小柄なアンドレアに変わっていて、今回は彼女の曲を一曲セットリストにいれた。(下記セトリ「ヴォルテックス」という曲) ライヴ後話してみると、なんと南アフリカで生まれ、両親の移住についていき子供の時にニュージーランドに。国籍はニュージーランドで、今は、ロスアンジェルスに住んでいるという。マルチナショナルな人物だ。そのサウンドは、ジョージ・ベンソン、ウェス・モンゴメリーあたりを思わせた。
 
ジョンの歌声が聴けなかったのはひじょうに残念だったが、ジョンによれば、「まあ、今回はカークの新作があるからね。あ、僕も歌ってるよ、バックグラウンドで(笑)」と笑っていた。
 
アンコールの「MF」はベースのブレイロンが大フィーチャーされ、チョッパーベースがバンバンバチバチしていた。観客も大いに盛り上がった。
 
やはり、こういうオールド・スクールのジャズ、ファンク、ソウルを普通になんでもやるサックスのインスト・ライヴはいいなあ。
 
なお、バンドメンバーらは明日帰るが、カークは週末の村上春樹氏イヴェントでの大西順子とのライヴ(大西さんとは初対面だそうで、28日にリハーサルとか)に出るために来週まで日本に滞在するそうだ。
 
村上春樹プロデュース 村上ジャム Vol.3
2024年6月29日(土)、30日(日)(チケットは両日とも売り切れ)

 
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ところで、席につくなり、前に、なんと、元アドリブ誌の八田さんがいた。また、同じくアドリブ誌の諏訪さんも別の席にいて、しばし旧交を温めた。諏訪さんはカークが大好きでやってきていて、八田さんはさきほどまで櫻井隆章さんでインタヴューをしていてライヴを見ることになった。これは八田さんが編集長の「ザ・サックス」誌にいずれ掲載されるそう。櫻井さんはライヴは昨日見たので、今日は早退。
 
カークは僕も相当好きなサックス奏者で、しかも以前にも書いたかもしれないが、バシリ・ジョンソンの紹介で30年くらい前から面識はある。前回ライヴのときも、久しぶりに会って、覚えていてくれた。
 
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カークのこの新作は、30作目になるそうだ。
 
Whalum: Epic Cool
Kirk Whalum (アーティスト) 形式: CD
4.8 5つ星のうち4.8 13個の評価
¥2,693¥2,693 税込
ポイント: 27pt (1%) 詳細はこちら
MP3¥1,600
CD¥2,693

 
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今回のセットリストのユーチューブを集めた。
 
Big O’l Shoes (From Roundtrip album)

 
Do You Feel Me (From Into My Soul album)

 
Bah-De-Yah (From Epic Cool album)

 
Into My Soul

 
Vortex – Andrea Lisa

 
Kirk Whalum 2024 – Ballad Medley
 
Any Love

 
Now Till Forever

 
Pillow Talk

Well Alright – Kirk Whalum

 
MF

 
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Andrea Lisa

 
 
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■セットリスト Kirk Whalum, June 27, 2024 @ Blue Note Tokyo
 
Kirk Whalum 2024.06.26
 
Show started 18:00
1. Big Ol’ Shoes~including a liff of “Wade In The Water”[Ramsey Lewis, etc, ], “Mr. Magic” [Grover Washington Jr.]
2. Do You Feel Me including a riff of “Just My Imagination” [The Temptations], a riff of “Doin’ It To Death (Funky Good Time)” [Fred Wesley & The JB’s]
3. Bah-De-Yah [from latest album “Epic Cool”]
4. Into My Soul
5. Vortex [Andrea Lisa]
6. KW 2024 Ballad Medley
Any Love [Luther Vandross]
Now Till Forever [from Kirk’s “Unconditional” album”
Pillow Talk [from Kirk’s latest album “Epic Cool”]
7. Well Alright
Enc. MF [from latest album “Epic Cool”]
Show ended 19:09
 
Kirk Whalum(sax)
カーク・ウェイラム(サックス)
John Stoddart(key,vo)
ジョン・ストッダート(キーボード、ヴォーカル)
Marcus Finnie(ds,vo)
マーカス・フィニー (ドラムス、ヴォーカル)
Braylon Lacy(b,vo)
ブレイロン・レイシー(ベース、ヴォーカル)
Andréa Lisa(g,vo)
アンドレア・リサ(ギター、ヴォーカル)
 
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【カーク・ウェイラム&ジョン・スタッダート・ライヴ】

 
 
ENT>LIVE>Whalum, Kirk

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