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〇アレサ~ザ・グレイテスト・パフォーマンスを編纂したデイヴィッド・ネイサン (パート2)

〇アレサ~ザ・グレイテスト・パフォーマンスを編纂したデイヴィッド・ネイサン (パート2)

【David Nathan Who Compiled Aretha CD Set  】

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〇アレサ~ザ・グレイテスト・パフォーマンスを編纂したデイヴィッド・ネイサン (パート2)

【David Nathan Who Compiled Aretha CD Set  】
マニア。

昨日CD4枚組セットをご紹介したアリーサ・フランクリンの生涯を集大成したアルバム『アレサ~グレイテスト・パフォーマンス(デラックス)』を編纂したのが、イギリスのソウル・ミュージック・ジャーナリスト、デイヴィッド・ネイサンだ。

デイヴィッドは、イギリスをベースに活躍するソウル・ミュージック評論家で、一時期、アメリカにも住んでいた。イギリスで、ジョン・アビーが発行していた音楽誌「ブルーズ&ソウル」に1970年代から寄稿し、有名になった。その後、ロスアンジェルスに本拠を移し、LAからブルーズ&ソウルに原稿を送っていた。

僕は彼がLAにいる頃に知り会い、簡単なインタヴューをし、その後はファックス、メール、最近はSNSでのやりとりが続いている。たぶん1980年代の中頃か90年代初期のことだったと思う。

ブルーズ&ソウル誌は1970年代から定期購読していたが、創刊号(1968年)はその後、なんらかの方法で入手した。これを発行していたジョン・アビーは近年、スリー・ディグリーズのマネージャーとして来日することが多く、そのとき何度か会っている。

さて、デイヴィッドは毎号何人ものアーティストにインタヴューしては記事を書いていた。その中でもアリーサ、ディオンヌ・ワーウィック、ダイアナ・ロスあたりのいわゆる女性R&Bシンガーが得意で、そうしたアーティストは新譜がでるたびにインタヴューをしていた。

アリーサに関しては、世界で最も回数多くインタヴューしたジャーナリストだそうだ。

そんなデイヴィッドが初めてアリーサと接点をもった話がおもしろい。

デイヴィッド・ネイサンは1948年2月15日ロンドン生まれ。十代の頃からラジオなどで流れてくるアメリカのソウル・ミュージック、R&Bに魅せられ、そうしたレコードを買い集めるようになった。

16歳の頃というから、1964年、イギリスで初めての「ニーナ・シモーン・ファンクラブ」を設立。さらに1966年には、先輩のデイヴ・ゴディンとともに「ソウル・シティー」というアメリカからの輸入盤を扱うソウル・ミュージック専門のレコード店をオープンした。

多くのレコードを買い集めるそんな中で、アリーサのゴスペル・レコードの輸入盤を入手。そのあまりの素晴らしさに感激し、レコード盤に書いてあったアメリカ・シカゴの住所にファンレターを送った。何通か送り、ついに3カ月ほど経ってアリーサ本人から返事のエアメールが来たのだ。

1965年のこと。その後、そこに書かれたレーベルの電話番号に、はるばる国際電話をかけた。父親のCLフランクリンのレーベルだったのだろうが、60年代はイギリスからアメリカへの国際電話も交換手を通じて繋いでいた頃だ。

そして、繋がった電話にでてきたのは、なんとCLフランクリン本人だった。彼の自宅がインディ・レーベルの本拠地でその番号だったのだ。これこれしかじか「イギリスのファンでアリーサのファンなんです」と自己紹介すると、なんとアリーサ本人が電話口にでてきた。これがデイヴィッドとアリーサの初接点だという。

以後、アリーサが初めてイギリスにやってくるときにも、すっかりおっかけのような形でインタヴューをし、ライヴを見て、徐々に親しくなったという。

それから6ディケード、デイヴィッドとアリーサは、たとえば新譜がでるとインタヴューをしたり、ときにはアリーサからこれといった用事もなく電話がかかってきたりして仲良くなった。

デイヴィッドのアリーサを含む女性シンガーを聴く聴き方は実に独特だ。僕あたりと違って女性特有の歌詞の繊細さによく反応している。彼はアリーサを含め多くの女性シンガーが好みだ。アリーサ、ダイアナ、チャカ、フィリス…。多くの作品のコンピ編纂やライナーノーツを執筆している。

1975年からブルーズ&ソウルのアメリカ特派員としてニューヨークに駐在、その後ロスアンジェルスに移り、2000年代までロスに滞在。その後、ロンドンに戻った。

彼らが最後に電話で話したのは2016年のことだったという。アリーサが亡くなる2年ほど前だ。デイヴィッドに電話がかかってくると、こう声をかけてきた、という。「ヘイ、デイヴィッド、最近のゴシップは何? Hey, David, What’s the gossip? 」

そうリーは、ゴシップ好きなのだ。これは、以前ピーボ・ブライソンからアリーサの話を聴いた時も、出てきた。けっこう、タブロイド紙なども読んでいるらしい。

いずれにせよ、ゴスペル時代からアリーサに注目し、コロンビア時代、アトランティック時代、アリスタ時代、以降現在までをずっと追いかけてきたデイヴィッド・ネイサンがこのアリーサのボックスセットを作るには最適の人物であることは間違いない。


アレサ ジャケ写 Jpeg


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■アルバムについて、収録曲、未発表曲など

〇アレサ・ザ・グレイテスト・パフォーマンス(デラックス)CD4枚組登場~7ディケードを集大成 (パート1)
2021/08/07
https://note.com/ebs/n/nb31798e97b7f

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