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●レジー・ヘインズ71歳で死去~人気すスイート・ソウル・グループ、ジ・エスコーツ創始メンバー

●レジー・ヘインズ71歳で死去~ジ・エスコーツ創始メンバー

(レジー・ヘインズは真ん中の人物)

(本作・本文は約3500字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字換算すると、7分から3分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと12分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

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●レジナルド・ヘインズ(ジ・エスコーツ)71歳で死去

【Reggie Haynes, Leader Of The Escorts, Dies At 71】

訃報。

1970年代に人気を博したニュージャージーのスイート・ソウル・ヴォーカル・グループ、ジ・エスコーツのリーダーでリード・シンガーのレジナルド・ヘインズが2020年7月11日頃死去した。71歳。「レジー」の愛称でみなに呼ばれていた。また最近は「プロフェット」のミドルネームも使われていた。

ジ・エスコーツはニュージャージーの刑務所に服役中だったレジー・ヘインズ他囚人たち計7人ほどで1970年代初期に結成されたソウル、R&Bヴォーカル・グループ。同地のR&Bプロデューサー、ジョージ・カーがプロデュースし話題になった。

(第一報、ソウルトラックスのもの。例によって死去日、死去場所、死因など詳細は記されていない)
R.I.P. Reggie Haynes, leader the great 70s group, The Escorts
(July 12, 2020)


https://www.soultracks.com/story-reginald-haynes-dies?fbclid=IwAR0zFDaE5bfHdJnUOv-T5lVThRSJnnjHydenv8WoDmy2yVxaUN5FuWxwNv0

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評伝。

レジナルド・ヘインズ (Reginald Haynes)は、1949年3月24日ニュージャージー州に生まれた。18歳のとき(1968年)酒店に強盗に入り逮捕され19年の実刑でトレントン・ステート・プリズンに服役した。ニュージャージー州囚人番号59746、途中からラーウェイ刑務所に移り、ここで囚人たちの多くがバスケや野球に夢中になっていたところ、仲間たちと歌を歌うグループを作った。その中に、一足先にシンガーとして人気のあった女性R&Bシンガー、リンダ・ジョーンズ(1944年12月14日~1972年3月14日、27歳。1967年に「ヒプノタイズド」がヒット)の兄弟J.J.ジョーンズがいた。彼らが刑務所内で行われたタレント・ショーで歌うことになったとき、リンダ・ジョーンズとそのプロデューサーであるジョージ・カーが見に来た。

カーは、レジーたちのグループに感銘し、彼らをレコーディングしてレコードを作ろうと考える。しかし、囚人を録音スタジオまで連れて行くなどとてもできる相談ではなかったので、刑務所にモバイルの録音機材を持ち込み録音するという案が考えられた。

トラック(カラオケ)は事前にトミー・キャミロのスタジオでミュージシャンが録音し、それにあわせて囚人グループが刑務所内に臨時で作ったスタジオでヴォーカルをいれた。

こうして出来上がったのが『オール・ウィ・ニード・イズ・アナザー・チャンス』で1973年6月に当時できたばかりのアリシア・レコードからリリースされた。グループ名はエスコーツと名付けられた。

エスコーツの名前の由来は、刑務所は面会などどこに移動するにも囚人には必ずエスコート(監視)がつくため。全員誰かに「エスコート」されているので、エスコーツとなった。

この時のメンバーは、レジナルド・ヘインズのほか、ローレンス・フランクリン、ロバート・アーリントン、ウィリアム・ダガー、スティーブン・カーター、フランク・ハード、マリオン・マーフィーの計7人がヴォーカルで、ほかにベースのエリック・ヒンシンガー(唯一の白人)、ジョン・スチュワートがギターという布陣だった。

エスコーツは、「囚人のソウル・ヴォーカル・グループ」ということで話題になった。

カーは、一足先にプロデュースしていたオージェイズで録音していた「アイル・ビー・スイーター・トゥモロウ」「ルック・オーヴァー・ユア・ショルダー」などの楽曲をうまくエスコーツ風にカヴァーして録音。

The O'Jays - I'll Be Sweeter Tomorrow


https://www.youtube.com/watch?v=zxupnSGDNZE

The Escorts – I’ll Be Sweeter Tomorrow


https://www.youtube.com/watch?v=IGV23ud4Nxs

The O’Jays – Look Over Your Shoulder


https://www.youtube.com/watch?v=zxupnSGDNZE

The Escorts – Look Over Your Shoulder 


https://www.youtube.com/watch?v=EOsO7p7OUuM

ブログ エスコーツ レジー・ヘインズ 1枚目ジャケ写 オリジナル

ファースト・アルバムはヒットし、すぐに2作目が録音される

ことになった。2作目のタイトルは、『3・ダウン・4・トゥ・ゴー』。アメフト用語でもあるが、ここは3人がすでに刑務所を出て、4人がこれから出ていくというニュアンスが込められている。レジーらもすでに、仮釈放が認められていた。

ブログ エスコーツ レジー・ヘインズ 2枚目ジャケ写

エスコーツの作品はその後、Jディラ、パブリック・エナミーなどヒップホップ・アーティストたちにサンプリングされるようになった。

この2枚のアルバムは当時、話題になり、また日本でも熱心なソウル・ファンの間で人気となった。

The Escorts Greatest Hits


https://www.youtube.com/watch?v=aCWkcyzVXME

主なヒットが約37分収録されているので、これを聴きながら楽しまれてもいいかもしれません


Ooh Baby Baby - Escorts


https://www.youtube.com/watch?v=F2z80xbMn-M


The Escorts = There's A Love For Everyone


https://www.youtube.com/watch?v=ZL1Rn4T3JqY

1995年のライヴ・テレビ中継(屋外)


https://www.youtube.com/watch?v=des5TJNSI_Q

The Escorts Part 2 The One Drop Of Love Two Tour (約39分)


https://www.youtube.com/watch?v=NtfOKptZ01I&t=922s

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メンバーのうち、フランクリンとアーリントンが1981年にエスコーツを再結成し、シングルを2枚出すがヒットしなかった。このときの他のメンバーは、ジョージ・バイルズ、ジェームス・グリーン、フランク・ハリス、グローヴァ―・トラウトマン。一方、レジー・ヘインズはソロ・シンガーとして活動、自身のエスコーツ・レコーズから1986年シングルを出した。

その後、レジー・ヘインズが再度エスコーツを結成。このときは、「レジェンダリー・エスコーツ」と名乗った。たぶん、名前の権利問題があったのだろう。

彼らのことを撮影したドキュメンタリーが2016年に制作され、2017年に公開された。タイトルは、『オール・ウィ・ニード・イズ・アナザー・チャンス』で、72分のもの。(未見)

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アリシアで2枚出した後、1981年と1991年にアルバムがでている。

The Escorts – Knockout (1981)
Back To Love – Soul Vibes Records (1992)

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刑務所で結成されレコード・デビューをした初のグループとなったエスコーツだが、その後1990年代になって同じようなケースが登場した。

エスコーツが結成された同じ刑務所でライファーズ・グループというグループが1991年頃、結成された。

これはラッパーのピカード・ギャレットという人物が中心となって作ったグループ。彼はブルックリン生まれで、17歳で刑務所入り、18歳でラーウェイに移された。

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刑務所で結成されたヴォーカル・グループ、ジ・エスコーツ。そのリーダーであり、リード・シンガーでもあったレジー・ヘインズ。ご冥福をお祈りします。

(Obituary ; Reginald Haynes March 24, 1949 – circa July 11, 2020 – 71 year old)


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