まさかの撮影料徴収!?

順調に配信スキルを積み重ね、ようやく形が定まってきた感が芽生えてまいりました。こういう油断した時にやらかすのが世の常である事は身を持ってわかっている。慢心注意。

今回の配信は、兵庫県下都市リーグ決勝大会。兵庫県内13都市リーグの上位チームが、兵庫県社会人リーグへの昇格を争う熱い戦いが繰り広げられます。都市間をまたぐ対戦であることから、兵庫県社会人連盟として、無観客開催とすることが決定。おのずとライブ配信のオファーが来るという寸法です。願ったり叶ったりということでオファーを受諾しました。

今回の配信会場は、神戸ユニバー記念競技場の横にある補助競技場。トラックはあるものの、見事に手入れの行き届いた美しい天然芝のピッチです。石段で築かれたスタンドがあるものの、ピッチまでの距離がかなりあり撮影には不向き。ということで、トラック上に養生人工芝を置き、簡易の撮影台を設営した。

画像1

はみ出た三脚の脚をもう一脚のテーブルでカバー。これで何とか水平を維持。電源はタイコリールで引っ張ってきて確保。回線テストなどしていると、施設の指定管理者から呼び止められ.....

指「これはなにか動画を撮るんですか?」
私「はい、Youtubeのライブ配信です」
指「はぁ、そうですか。これは申請はされてますか?」
私「?いえ?何もしてませんけど」
指「とりあえず事後でもいいので記載して下さい」
私「はぁ(なんでこんなにめんどくさいことに。。。)」
指「それと撮影料として6万円必要になりますので」
私「ファッ!?」(本当にこんな声が出た)
私「ちょちょっと待って下さい、これ無料の試合で、無料のライブ配信で、広告収入も何も無いんですよっ?」
指「いえ、決まりですので(キリッ)」
私「いやいやいやいや、何を根拠に」
指「都市公園条例というので定められてます」

後に調べるとこういうことらしい。
 神戸市都市公園条例 第4条(行為の制限)
 (2) 業として写真又は映画を撮影すること。

これに抵触すると。
いや、業としてってなんだよ、と。
でググってみたら

営利を目的とすること、反復・継続的に行うこと、不特定多数に供すること、事業の目的とすることを「業として」の必要条件とするのは妥当ではないが、「業として」に該当す る行為のほとんどは、営利を目的とするものか、反復・継続的に行うものか、不特定多数に供するものか、事業の目的とするものか、である。

う~ん、この中の「不特定多数に供するもの」っていうのに引っ掛かるんだろうか。いやそれにしても解せない。まず大前提として、我々は営利を追求する法人ではない。そしてこの配信の趣旨としては「新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、無観客開催とした事の救済措置」である。この配信動画に広告でも設けたり、有料配信でウハウハだったりするならまだわかる。なぜ6万円という高額な金銭を要求されなければならないのか。

無題

映画の撮影・・・・?

結局押し問答になり埒が明かないので、「支払いますよ、それなら問題ないでしょう」と啖呵を切ってしまいました。目の前の試合はもうすぐ始まるし、配信を待ってる人達がいる。独断で続行しました。

その試合がこちら。

簡易撮影台のため、あまり画角は取れなかったもののまぁまぁ見やすく撮れたかと。ただやはり、もう少し高さを出したいのが正直なところだが、これ以上高くするのは高所作業になりそうなので難しい。今後の検討課題か。

この日は2名体制で、相棒がカメラが堪能なので私は配信に集中。スコアや時計の管理にテロップ出しなどしっかり出来た。今後もワンオペ配信の際は「引き算」の考え方で、やれる事を取捨選択していくことにする。欲張りすぎると事故が起きるものである。。。


後日談、6万円のその後

はい、きっちりと請求が協会へ回ってきました。事務方は特に精査することもなく、即時振り込まれたようです。しかし当の私は納得が行かず、この日の配信後から各所へお伺いを立て、許可をいただき、神戸市都市公園課へ直談判することとなりました。正確には、神戸市が実施している市民からの提案や要望を受け付ける窓口があるのですが、そちらへ思いの丈をぶつけることとなりました。

わたしから神戸市への提案

この手の案件、送った所でたらい回しにあって返事が来るだけ御の字で、まぁもし返事が来るとしても桜の咲く頃だろうな~と思ってたらひと月もしないうちに返答が来ました。返信元は「神⼾市建設局公園部管理課」から。
はやいすごい神戸市。

果たしてその返答内容は.....

なお、今回いただいた要望の内容であれば、趣旨や内容に照らして、営利性のない撮影と判断すべきものと考えます。

内容の詳細については割愛いたしますが、昨今の動画撮影の状況(Youtuberの台頭)などで、このあたりの判断が難しい状況になっていることについて苦慮されていると記載がありました。今後も配信を実施していくに当たり、関係部局へ事前申請するという形をとることになりました。しかし、上記の一文が得られたことは大変意義があります。我々の活動が公に認めてもらえたのは嬉しい限りで、また身の引き締まる思いです。

なお、今回支払った6万円については「還付」という形で返金されるとのことでした。近隣の加古川、高砂、明石などの競技場では、ここまで面倒な手続きは必要ないと聞いております。いろいろ調べてみると、他の府県などでも無料のライブ配信に関して課金される例はなく、厳しく規制している事案は見受けられませんでした。しかし、カンタンに動画が配信できる環境が整ってきたことで、今後は他の地域でも何かしら問題が発生するのかも知れませんね。

そんなわけで今回の配信は、色んな意味で教訓になりました。

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