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暴れん坊神様の自己承認欲求は、「ワシを無視したな!」って飢饉起こす
神話を読んでいると、ビックリするような神様がいらっしゃる。
俗にいう「暴れん坊」。そして、神様の暴れっぷりというのは半端ない!
「ワシはだーれじゃ?ワシの事無視するなら目にもの見せてくれる!」っていう自己承認欲求、すごいんですよね!
たとえば
平安時代の法制集「延喜式」巻8に収められた「延喜式祝詞」の1つでもある「龍田風神祭」の「祝詞」には、
崇神天皇の時代に五穀をはじめ、農作物が「草の片葉に至るまで」育たないという事態が続き、
天皇が物知り人(知識人)に何の神の御心であるかを占わせてみたの。
悪いことに占っても神様の名前が不明だった。
そこで天皇は、国土のどの神様もくまなくなく祭ったのに、天下の公民を苦しめるのはいずこの神様ですか?と「誓ひ」(うけひ)をされたの。
そうしたら「悪い風、荒い水の災いで作物を損なう我が名は天御柱命・国御柱命であるぅ」という夢のお告げがあったそうなの。
それでその夢で「光沢のある布・柔らかい織物・荒い織物・光沢のある五色の織物の服・盾、矛、鞍をつけた馬など多くの幣帛(みてぐら)を揃え、
朝陽の向かうところで、夕陽の光の当たるところの龍田の立野の小野に宮殿を定めて祭るならば五穀豊穣と幸いを与えるであろう」って
お告げになったんだって!
結果的に、あろうことか無視したわけだから、こうこうこうしなくては飢饉が続くぞ!ってことなのね。
この「龍田風神祭」祝詞は、天皇みずからが「誓ひ」をして神様の名前を尋ねる物語です。
どんなに物知り人(知識人)が尋ねても、「名前」は明かされない。
めったやたらに名前は教えない。それ相当の人でなくては、名前は教えられんな!ということで天皇がへりくだってお尋ねする事態。
神様ってキチンとお名前を奉って、お祭りする必要があるの。
つまり、名前を明らかにして「宮殿」をたて、様々な贈り物をして、「おもてなし」しないと「暴れてやるぞ!」っていう神様もいらっしゃる。
神様の悪口じゃないのよ!
このケースは神様の「名前」が明らかじゃなかったから、崇神天皇が
八百万の神様を「お祭り」しているのに、これはどうしたことか?
まだお祭りしていない神様がいらっしゃるに違いない、とお考えになった。
平たく言うと
「もしかして忘れちゃった神様がいるよね?忘れちゃったのかもしれない。
そりゃ、一大事」ということだと思うの
ね?
名前忘れただけで、日本中を凶作にしちゃうんだよ!
我が名を忘れるとはけしからん!飢饉も厭わじ!って事態も起きたってこと。おぉぉ怖い!
神様ですら、「お名前」がこれほど大事なんだから、その「分け御霊」として、神様と約束して生れてきた私たちだって名前は超重要。
神様との「使命」果たすために、名前を常に書いたり、言ったりして、私たちも名前を大事にして、「消息」を明らかにすると
「ほうほう、ちゃんと仕事してるな」と認めてくださる。
仕事で言ったら「報告・連絡・相談」の「ホウレンソウ」を神様に対しても
怠らないってことなの!
この神様について、説明すると
一体どんな神が災いを招いているのか?と、占いをした天皇の夢に現れたその神は、みずからをアメノミハシラ命・クニノミハシラ命と名乗り、災いや不作をとり除くために龍田の宮を建て手厚く祀ることを要求したそうです。
名前の「ハシラ」は風の強力な力を象徴する竜巻のイメージから連想されたもの。
そうした強力な力で、災害をもたらしていた龍田の風神は、自分を手厚く祀るのであれば、逆に豊作をもたらし、悪疫流行を防ぐ守護神になるだろうと告げたそうです。
神様にも、自己承認欲求っていうのがあるって知り、その人間くささに魅力を感じます!
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