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ドラマの中の筆跡④『ものすごくうるさくてありえないほど近い』伝えるということ


911映画とひとくくりに言って良いものか?と思えるのがこの映画。

『ものすごくうるさくてありえないほど近い』内容については

リンクから見てくださいね。


お父さん役はトム・ハンクス。

お母さんは、サンドラ・ブロック!

息子役はトーマス・ホーン

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911の日に限って、宝石屋のお父さんトーマス・シェルは

貿易センターに行き、事故に巻き込まれ、死んでしまう。

その後の母と息子の再生の物語だ。


息子のオスカー、お父さんからの最後の電話を出ないで

メッセージで聞くの。アスペルガー症候群という設定になっているから、

学校でも面白くないようだし、その日も家にいて父親は「いるんだろ?」

と聞きながらダイイング・メッセージを吹き込むの。


そのメッセージの途中で建物が崩壊してお父さんは死んでしまう。

オスカーはそのメッセージをお母さんにも内緒にしているの。

「なぜお父さんの電話に出なかったの?」と言われるのが

怖かったのかもしれない。私の子供のころもそうだったけれど、

親が怖いって本能的で、知られたくないと口をつぐむのよね。


オスカーはお父さんがいるときは

「ニューヨークには幻の6区があった。その探索ゲーム」をしていた。

いつもお父さんは手書きのメモを公園のブランコの下などに

「隠して」ヒントを与えながらオスカーが「世間とのつながりを

持てるように」意図をもってそうしていたの。

お父さんは宝石屋さんだけど、名前のトーマス・シェルって

いうところから想像するにユダヤ系かな?

シェル石油ってあるでしょう?


家庭では、とっても知的なお父さん。ユダヤのタルムードじゃないけど

「教育は家庭で」という主義に見えた。

このトーマスも「よく書く」男なの。

息子を前にノートを広げ、思いついたことなどを次々にペンを

走らせて書いています。



世界的な瞑想講師のジェーン・ブルネットは、

「ライティングは強力な瞑想法になり得るもので人の活発な精神を瞑想の精神と統合する手助けをしてくれる」

と述べていて、1日10分書くことを実践するだけでも効果があると

言っています。


また、

CM・ハミルトンも

「歴史上の偉人の多くは、誰にも見せない文章を書くことに何地間も費やしていた」とも言っています。

アイザック・ニュートンやダーウィンのような科学者、ベンジャミン・フランクリンやウィンストン・チャーチルのような政治家、レオナルド・ダビンチやヘミングウェーのような芸術家、エーブラハム・リンカーンのような歴史的人物は皆、自分だけのために物書きをして多くの時間を過ごした。彼らは、意図的にライティングをすることで創造性や自己意識、記憶力、生産性、幸福度に大きな効果があることを理解していました。


それによると、15~20分ほどの短時間のライティングを

5回以下するだけで、トラウマやストレスをもたらす感情的な出来事に

対処する一助となることがわかっています。

書くことでビジネスも人間関係も上手くいくようにできます。

ちょっと「書くこと」ウンチクをはさみましたが、


ともかくトーマスはよく書くお父さんでしたが、お母さんもスゴイ。

だいたいの場面ではペンを持っています。

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息子のオスカーもお父さんの秘密のミッションである鍵の持ち主の

ブラックさん探し、を始めます。

ニューヨークに400以上もブラックさんがいるの!

鍵穴とブラックさんを片っ端から探す「仕事」に没頭する。

この「仕事」ミッションのために学校なんか行かないし、

知らない人のところであっても地図で探し、物凄くビビりながらも

面会に行くの。追い払われたり、軽蔑されたり、散々な目に

合うこともあった。

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口のきけない祖母の同居人がオスカーを守るために同行するように

なったり、色んな事が伏線として張り巡らされています。

この年寄りの口のきけない同居人は戦争トラウマで「喋る」ことを

自らに禁じてしまったので、いつも筆談。

この走り書きも私には見どころでした。


そして最後の大団円はオスカーの作り上げたノートというより「BOOK」

(聖書ぐらい大事なもの)でした。


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400人以上のブラックさんとオスカーは細い糸のようなご縁をつなぎ、

ミッションは完了するの。

最後のオスカーのお礼の手紙なんか泣かせる!

自分に会ってくれたことに対する感謝、一緒の時間を共有できたことに

対する感謝。子供ですら「感謝・感謝」ができるんです。

ぜひ、一度ごらんあれ、という映画です。


今日は筆跡というより、この映画に出てくる人たちが、

それぞれに書きまくるので「書くこと」はスゴイという話に

なってしまいました。


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