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『織田・豊臣城郭の構造と展開 下』を刊行いたします

皆さまこんにちは、戎光祥出版の丸山です。

2022年5月の新刊、中井均著『織田・豊臣城郭の構造と展開 下』(A5判・上製・378頁)が刷り上がって参りました。
こちら5月27日頃より書店様に並び始める予定です。

本書は、長い間城郭研究の第一線で活躍してこられた中井均先生(滋賀県立大学名誉教授)が、織豊政権によって築城された「織田・豊臣城郭」についてまとめた論文集です。
目次は下記の通り。

序章 織田・豊臣城郭と近世城郭

第一部 倭城と滴水瓦
 第一章 日韓城郭比較試論――特に倭城の構造を中心として
 第二章 滴水瓦に関する一考察――なぜ城郭建築に多く葺かれたのか
 第三章 滴水瓦の伝播と展開――特に文禄・慶長役を中心として

第二部 織田・豊臣城郭の展開
 第一章 織豊系城郭の成立要素――南九州を事例として
 第二章 織豊系城郭の地域的伝播と近世城郭の成立
 第三章 織豊期の城郭と大和
 第四章 筒井城から郡山城へ
 第五章 加納城の構造――特にその平面形態について
 第六章 丸岡城天守台の造営年代
 第七章 越中における前田氏関連の城郭
 第八章 城郭史から見た堀越城
 第九章 城郭史からみた兵庫城

第三部 近世城郭への変化
 第一章 近世山城井戸考――備中松山城大池を理解するために
 第二章 近世城郭における堀内障壁について
 第三章 織豊系城郭としての江戸城
 第四章 到達点としての彦根城
 第五章 淀城天守の再検討――天守台の発掘調査成果を中心に
 第六章 近江の御茶屋御殿

終章 研究の課題と展望


織田・豊臣政権によって築かれた城郭にはどのような特徴があるのか?また、それまでの時代の城郭と比べて何が違うのか?織田・豊臣城郭に着目すると何が見えてくるのか?という視点から、考古学・文献史学・縄張り研究の成果を精緻に分析し、この時期に特徴的な滴水瓦や倭城の問題、さらには近世城郭への展開という問題を論じています。

なお、主に「構造」部分や陣城、城郭瓦について論じた城館も好評発売中です。上巻・下巻ともお読みいただくことで、中井先生の織田・豊臣城郭論がよりクリアに深く理解できるようになるかと思います。
今後この分野を研究する上で必読文献となる本書、どうぞよろしくお願いいたします。


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