(13)進学フェスタ
三年生になった。
中学三年生の生徒を対象にした、進学フェスティバルに母は私を誘った。県内の公立高校から、私立高校まで、各学校の特色をPRするイベントだった。
母は、私の病気による障害をフォローするのに、私立高校が融通が効くと踏んでいた。某高校のコーナーで、母が立っている先生に話し掛けた。
障害のある子なんですが、入学出来ますか?聞いた。
答えはNOだった。
健康な生徒が入学の条件ですから。出願資格もありません。返事はこうだった。余りにも想定していなかった答えだったから、私はつい、成績が良くてもそれは関係ないんですか?と大した成績でもないのに聞いてしまった。
そうです、成績は関係ありません。
母は諦めたようだった。私は、塾の先生と、この学校を目指すと目標を立てていたから、先生にこのことを言わなきゃいけないなぁと思った。
私って勉強することさえ叶わないんだ。
そうだよね、学校行く気無くなっちゃうな。なんのために勉強してきたんだろう。
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