2018年、秋。人生で初めての海外、メキシコに上陸。大学のメキシコ人先生の企画による、メキシコ・スタディツアーに参加していたのだ。そのとき夜な夜な綴った日記を読み返しながら、当時のツアーを振り返る。
スタディツアーに参加した経緯は、単純な外国への憧れであった。一度は日本を飛び出して異国情緒に触れたい。でも、英語ができない私に普通の留学はハードルが高い。そんなとき、このスタディツアーの企画を知る。私はすぐに参加を希望し、出発までの2ヶ月間アルバイトに励んだ。メキシコ・スタディツアーはたったの9日(そのうちのまる2日は機内)で実施され、しかも特に英語を話せなくても良いのだ。なんせ、向こうの人も英語を話せない(スペイン語が公用語)のだから。
Mexico/2018
飛行機に乗ること自体、国内線で三回ほどしか経験がなかったため、機内で映画が観られるだけで感動したらしい。なんと可愛らしい、過去の自分。
スタディツアー一行は10時間ほどかけて日本からメキシコへ飛び立った。
道路のど真ん中のアイスキャンディ売りは記憶にもかすかに残っている。何車線もある道路のど真ん中だ。そんなところにいて車に轢かれないのか?と心配するかもしれないが、大渋滞しているためその心配は無用である。とはいえ、必ずしも安全とは言えないし、日本で同じことをしたら警察に通報されるだろう。
建物のカラフルさは今でも色鮮やかに記憶に残っている。なんでも、気分によって度々壁を塗り替えるのだそうだ。日本の湿潤な空気とは異なり、湿気の少ないカラッと乾いた気候だからこそそういった鮮やかな色々が映えるのである。
リックアンドモーティとはアメリカで放送されているカートゥーンネットワーク系列のアニメである。日本ではNetflixの配信でしか観ることができず、アートブックについても海外からの取り寄せになるため現物を発見して嬉しかったのだ。
広大に広がる土地にどんと佇む大きなピラミッドも記憶に鮮明だ。日本ではあまり見ない大きな野良犬がそこら中にいて、物陰で涼んでいた姿もよく覚えている。
その日の昼食は近くのレストランでとったのだが、外国らしいと感じたのは大量のハエがブンブン飛び回っていたことだ。料理にたかってしまうが現地の人は誰も気にしていない。我々も仕方ないのであまり気にせず、ハエのとまった料理を口に運んでいた。
ルイス・バラガンとはメキシコを代表する建築家であり、実際に生活をし、作業をしていた『ルイスバラガン邸と仕事場』は世界遺産となっている。
バラガン邸の中で写真を撮ることはできなかったが、各々調べていただければいくつかのサイトで建築物の中を確認できると思う。
現地に到着し、初めの3日間は観光がメインであった。メキシコ・スタディツアー後半はより専門的な勉強のため、タラベラ焼きの工房見学、メキシコの大学生徒と交流しながら行ったワークショップについて綴る。
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