視察団
男A「どうですか、うちの国の機械技術はすごいでしょう? ココがこうなってあーなってこうなっているからシンプルなデザインができるのです」
男B「いやぁ、何と言ったらいいのか…。私の国では考えられませんよ。またこの国を訪れた際には是非とも視察させて頂きたい。これはいい土産話ができました」
男A「はっはっは。喜んで。驚かれるのも無理はありません。何せうちの国は凄いのですから」
男B「それでは失礼します」
男A「どうぞお気をつけて。はっはっは」
男B「ああつかれた」
男C「お疲れ!君は出張だったね。何か収穫はあったかい?」
男B「それがさ、視察に行った国がすごい国だったんだよ」
男C「ベテランエンジニアの君が驚くだなんて気になるな。どんなものを見てきたんだい?」
男B「彼らときたら自分の国の機械技術の何から何までを他国に公開しているんだ。どーだ凄いだろ?って」
男C「それは本当かい? 産業技術を流出させるなんて何を考えているんだろうな。うちの国では考えられない」
男B「だろ? 僕も君と同じことを言ってしまったよ」
男C「全くすごい国だな」
#ショートショート
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