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曳き出しに何しまう?

先日、訪れたモロビでアートな企画に参加しました。
参加対象は子どもなのかな?
入口で学芸員さんが我が子に声をかけてくれました。

ガチャガチャを回すと、
絵画の一部が描かれた缶バッチが出てきます。

館内に展示してある絵画作品の中から、
自分が引いた缶バッチと同じものを探してくる、というルールです。

正解するとダリグッズが貰えます。
俄然やる気!大人が。笑

今まで我が子を連れて、
たくさんの美術館を巡ってきましたが、これは新しい!というか助かる!

子どもなので、
長い時間、鑑賞していると飽きてしまうんですよね…。
子どもあるある。

我が子の場合、騒ぐわけではないのですが、
館内でなんとなくダラダラし始めます。
大人がゆっくり作品を見られない問題が発生。

そうなると「ママ~、ママ~」と私のところへ。
母の宿命。
困った時のママ。笑

ゆっくり鑑賞している旦那さまとは対照的に
私は子どもの機嫌を取りつつ、
周囲に迷惑かけないように…と、駆け足気味の鑑賞になることも。

でも今回はモロビクイズのおかげで、
我が子は飽きることなく積極的に作品を鑑賞。
音声ガイドも後押し。

「この絵は缶バッジと違う。」
「あっちはどうかな?」とかなり楽しんでおられました。

モロビ!グッジョブ!

学芸員さん、ハラハラさせて申し訳ありません!
芸術作品にとって
子どもがウロウロするほど恐ろしいものはない、と自覚しております。

作品を見つけたときは
「ママ、缶バッチと同じやつあった。」と静かに報告してくれました。

ちなみに渡辺武の「祈り」という作品です。1938年のもの。
これがまた素敵な作品で。見入ってしまいました。

見事に正解し、貰ったダリグッズは…
「曳き出しのあるミロのヴィーナス」という彫刻作品のしおりでした。
この作品は1936年、ダリが32歳の頃に制作されました。

ルーヴル美術館にあるギリシャ彫刻「ミロのヴィーナス」を元にした作品ですが、
ヴィーナス像の胸や腹部に曳き出しが付いています。しかも開け閉め可能。
It's シュール。

ダリは彫刻だけでなく、
絵画でも胴体から何段もの曳き出しが出ている人物像を描いています。

ダリは心理学者のフロイトに傾倒しており、大きな影響を受けています。
フロイト曰く
「人間の身体は秘密の曳き出しを抱えており、心理学者だけがその曳き出しを開けることが出来る」とのこと。

ダリ曰く
「曳き出しは、女性の潜在意識の象徴。
曳き出しは、それぞれから生じる自身の匂いを嗅ぐというナルシスティックな自己満足を表している」とのこと。

なんだかエロティック。
なんともダリらしい。
そして、ちょっとだけ意味わかんない。笑

頂いたしおりは、
畏れ多くて本に挟めず…家に飾ってあります。

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