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幻のアフタヌーンティー。

私には忘れられない思い出があります。
それは旦那さんのご両親に初めて会った日の出来事。
お付き合いしている人の家族に初めて会う時は誰でも緊張するものです…。
私もまた然り。

やや緊張気味にリビングに入ると、まず耳に聴こえてきたのはクラシック。
Oh!クラシィィィィィーーーーーーック!!(小動物、心の声。)
たぶんモーツァルトだった。
その時点で「エライところに来てしもうた。」と確信。笑

「こんにちは。初めまして~。」と笑顔で迎えてくれたお義母さん。
どうぞ、と案内されダイニングテーブルの端っこに座る小動物。
私の実家には高齢の祖父母がいたので、基本的に和風な生活でした。なので、洋風の内装は私に妙な緊張感を与えるのであります。

そして運ばれてきたのはオシャレなお紅茶。そして視界に飛び込んできたアフタヌーンティーセット!!
本物のケーキスタンド~!外国映画のやつ~!ベルばら~!(小動物、心の声Part2)
…という、別の意味の興奮を抑えつつ、冷静を装う。
真田丸の草刈正雄風に言うなら「えらいことになった!」という状況であります。笑
そのあとは緊張で何を話したのかよく覚えていません。

とんでもなく高貴なお宅のご子息とお付き合いしているのではないか…と頭グールグルになりましたが…この数年後に無事に結婚するのであります。

幻のアフタヌーンティーセットは今、義実家の食器棚の高い所に。今も健在。
あの時のことをお義母さんは覚えていないらしい。笑
「なんかオシャレにしたくて出したんだろうねぇ~。あはははは!」と。

当時、旦那さまも「なんで今日はクラシック流れとんねん。このケーキセットなんやねん。」と心の中でツッコミをいれていたけど、お義母さんの気持ちを尊重して黙っていたらしい。優しい息子だ。もし実母がそんなことしたら、私なら迷わず言ってしまうでしょう。

以前、お義母さんと飲んでいたときのこと。
「ミーアキャットちゃん、私にもしものことがあったら身の回りの物は躊躇なく片付けて良いからね!」と言われたことがあります。
そのとき迷わず「私、あのケーキスタンド貰う!」と指さしました。お義母さんも大爆笑で快諾。酔っ払い同士の会話あるある。笑
それ以降、義実家にひっそりと眠るケーキスタンドは嫁の予約済みです。

旦那さんには弟がいるから「いつか弟の彼女が初めて来た時にも同じことやってほしい…笑」とか悪いこと考えてる小動物です。
なんだか面白い家族の元へ嫁いでしまったようです。それもまた良き。

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