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素晴らしき世界に今日も乾杯。

もうずっと昔。
いつ、どこで見たのか。
何きっかけで知ったのか忘れてしまったけれど、
見るたびに惹かれる作品があります。

それがアンドリュー・ワイエス「クリスティーナの世界」

20211001 素晴らしき世界に今日も乾杯。

アンドリュー・ワイエスは1917年アメリカ生まれ。
20世紀のリアリズムを代表する画家です。

幼い頃から病弱だった彼は学校に通うことができず、美術教育をまともに受けられませんでした。
挿絵画家だった父から技術を学び、父のアトリエで仕事をしながら過ごしたそうです。

戦後、抽象表現主義やポップアートが台頭した時代においても
彼の存在はとても影響力があったそうで。今でも国内で絶大な人気を誇るとか。

アメリカの原風景とそこで暮らす身近な人々を描き続けたアンドリュー・ワイエス。
2009年、91歳でこの世を去るまでアメリカ芸術界の第一線で活躍し続けました。

さて
彼の代表作品でもある「クリスティーナの世界」
モデルとなったのは実在の人物でクリスティーナ・オルソンという女性です。クリスティーナは筋肉疾患を患っていました。

歩くことができず、日常的に両腕の力だけで移動していたクリスティーナ。
生きる力に溢れた彼女は、身の回りのことを全て自分の力だけで行っていたそうです。その姿に心を打たれたアンドリュー・ワイエス。

作品には自宅を目指すクリスティーナの姿が力強く描かれています。
彼はのちに「肉体的には制限されているが、精神的には決して制限されていない」という言葉を残しています。

クリスティーナへの深い敬意、
そして見た人へ力強い希望を与える作品として
現在まで語り継がれています。

モデルとなったクリスティーナ・オルソンと弟のアルヴァロが住むオルソン家は、アンドリュー・ワイエスにとって、最も重要なモチーフとしておよそ30年にわたって描き続けられました。

ここ何年か、思い出しては絵を見て満たされるという生活を繰り返していたけど、初めて彼についていろいろ調べた気がします。

何か、上手く言えないけど
彼の作品には
日本のわびさびに近いものを感じるんだよね。

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