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門出には「おめでとう」を

著名な方が、結婚する人にかける言葉は「おめでとう」一択と言っていた。

本当にその通りだなあと自分の経験を通して考えたお話。

私は「授かり婚」だった。なんの夢も希望もなく、ただただ「産まれてくる子供のために仕方なくする」ための結婚だった。当時、23歳。大学を卒業して1年ちょっと。やりたいことを全部諦めた。全部捨てた。本当に本当に「仕方なく」だった。(もちろん元旦那様には感謝しているし、娘のことは愛している。)

そんな心持ちだったし結婚式をしなかったからなのだろうけど、「おめでとう」という言葉をかけてもらうことはとても少なかった。かけてもらっても「何がめでたいんだ」と拗ねていた。私を愛していない男との生活が始まるのだ。これから茨の道を歩むのだ。幸せなそれとはかけ離れたところにいる私。

「大変だね」「御愁傷様」「まだ若いのにね」「やりたいことできなくなっちゃうね」「これから二度と恋愛できないんだね」そんなことばかり言われていた。

だけど。

本当は背中を押して欲しかったのだ。たくさんの人に。

怖かった。孤独だった。寝付きがいいのが自慢なのに眠れなかったのも、めったに泣かなかったのにいつも泣いていたのもこの頃のことだ。しっかりしなきゃいけないのだ。赤ちゃんを守らなきゃいけないのだ。(なんども言うけれど、もちろん元旦那様には感謝しているし、娘のことは愛している。)

「結婚」という「産む」ための代償の大きさがわかっていても。頑張らなきゃいけないじゃない。

初めてのことは不安だ。とても不安だ。

だからこその「おめでとう」なのだ。進学も就職も結婚も出産も。門出を祝うというのはきっとその気持ちを推し量って、それでも後押しをすることなのだと思う。「あなたなら大丈夫だよ、行っておいで」そんな気持ちが込められているのだ。誰かに「これでいいんだよ」って励ましてもらいたいのだ。

だから「おめでとう」がいい。
「おめでとう」しかない。

だから私は人の門出には全力で「おめでとう」を言う。

第一希望だろうと滑り止めだろうと「進学おめでとう」だ。
大好きな人とでも妥協でも「結婚おめでとう」だ。

私みたいになんのあてもなくフリーランスになったのも、再婚しないことも、もう子供を授かることはないことも、全部全部おめでとうでいいのではないか。

だって自分で決めたことなのだ。
決めた道ならちゃんと光を見つけられる。
そんなの、めでたいじゃない。

あなたも私もみんなみんなおめでとう!

「書く」ことで食べていけるひとになるのが目標です♡ここにたどり着いたのも何かのご縁。わちゃわちゃしましょー!!!