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チガサキ⊿ライフ

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“徒然草”と言えば日本を代表する古典随筆であるが、その内容は皮肉屋のお坊さんが書いた愚痴や四方山話である。つれづれなるままの日常の出来事を、継続された文章で残す事に意義があるとの…
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2021年7月の記事一覧

チガサキ⊿ライフ232 : 自由研究

1. 実験 夏休みの宿題の自由研究は、中学生と小学生の共通課題である。どちらが仕掛けたのか、娘と息子で共同実験を実施することになった。課題は「どんな飲み物で骨が溶けるか調べよう」で、鳥の骨と魚の骨を、様々な飲み物に漬けて溶ける量を測定するものである。近所のドラッグストアで実験材料を購入し、仲良く実験開始。 2. 息子編 測定は息子の役目で、日々コツコツと測定結果を記録していた。最後に実験結果を表とグラフに纏めて考察を加え、A4のレポート用紙3枚にコンパクトに纏められている。

チガサキ⊿ライフ186 : 七夕 (プレイバック)

1. 中学生 最後に行ったのは何時だったか、いつの間にか行かなくなった平塚の七夕祭りに、娘が近所の女子中学生友達を誘って行くと言い出した。月の小遣いは渡しているが、交通費は別腹の暗黙のルールができている。ちゃっかりとSUICAのチャージ代500円を私からゲットし、バタバタと出て行ったが、うっかりと肝心なSUICAを忘れていた。祭りで購入したのは、今までと変わらず娘の定番のじゃがバターとかき氷だったそうだ。子供以上大人未満の娘の成長を鑑みながら、過去の家族記をプレイバックしてみ

チガサキ⊿ライフ111 : 七夕 (短冊)

1. 湘南ひらつか七夕まつり 平塚の七夕祭りに参加した。凛々しい顔で挑む娘は、金魚すくい、スーパーボールすくいと次々に屋台に挑戦した。「次はあれをやりたい。」と言って宥めるのに大変な娘とは対照的に、消極的な息子は、妻の買ったカキ氷の残りと、娘が外側の飴だけ食べたりんご飴の食べ残しで満足していた。 2. 殺人事件 そんな息子が一番喜んだのは、通りがかった警察官を見た事だった。お祭りには馴染まない警察官に、祭りの見回りだろうとのん気に言っていたが、現実はそうではなかった。自宅に

チガサキ⊿ライフ064 : 七夕 (子供)

1. 平塚七夕祭り 例年特に代わり映えはしないのだが、近場の平塚七夕祭りに出かける。商店街のアーケードに七夕飾りが吊られ、その下に並ぶ屋台と人混みがあるだけだが、日本の季節の行事を子供に体感させる為に連れて行っている。子供にとって見れば、屋台で何か買ってもらうのが楽しみで、昨年も綿菓子と焼きとうもろこしを買って帰った。 2. 日付 ふと七夕の意味を調べてみると、“陰暦七月七日に織女星と、牽牛(けんぎゅう)星をまつること”とある。よく考えると、現在の7月7日と本当の七夕の日は

チガサキ⊿ライフ043 : 事故 (転倒)

1. 地下道 勾配のきつい地下道の下り坂の終わりに、海岸から吹き込んだ砂が溜まっていた。慌てて自転車を止め、後ろを振り向き「ブレーキ!」と声をかけた。しかし、実際には言葉にならず、「ああっ」とうめき音が漏れたのみであった。慌てて振り向いた目に飛び込んできたのは、猛スピードで坂道を下り、その勢いで激しく転倒する娘の姿だった。 2. 水族館 走行記録更新に意気込む娘と、片道7Kmの江ノ島水族館へのサイクリングに挑戦した。自転車の空気も入れて、準備万端で9時30分に出発した。コン

チガサキ⊿ライフ042 : 似顔絵

1. 娘視線 親子運動会の最後に、教室に父親の似顔絵が飾ってあるのを見た。この似顔絵から、娘の目からどのように父親が映っているのかと、娘の成長度合いを見る事ができる。昨年からの比較を通じて、娘の成長を纏める。 2. 年中 昨年の似顔絵は、迫力ある大きな顔であった。紙一杯に顔を描いていて、よっぽど父親の顔が大きく感じているのかと思ったが、同級生も同じで皆が皆、はみ出さんばかりの顔ばかりであった。 3. 年長 1年間の成長が見られて、バランスの良さと週末にはやしている無精ひげ

チガサキ⊿ライフ041 : アレルギー

1. 喘息 子供は二人とも頻繁に夜中に咳込む。ロンドンに駐在する前後から症状が見られるようになり、先日も娘が夜中に咳込んだ。翌日に病院に行くと、喘息の発作と診断された。生まれてすぐのアレルギーチェックで、卵の白身にのみに反応が出ていた娘の心配をしたが、アレルギー性喘息では無く、風邪等のウィルスが引き起こすタイプの喘息のようである。どちらも本人には辛いだろうが、より厄介なアレルギー性で無さそうで、少しほっとした。姉の後を追うように、今度は息子も夜中に激しく咳き込んでいるので、同

チガサキ⊿ライフ040 : 海 (サイクリング)

1. 遠出 家の前では乗り回している自転車であるが、近所は狭い道が多くて危ないので遠出はしていなかった。最長でも海岸までの旅であり、走行距離は1.2Kmであった。歯医者の予約のある妻を置いて、子供と3人で少し離れた公園に自転車で行く事にした。チャイルドシート付きの妻の自転車を借りて子供を2人とも乗せて行く心算であったが、娘の強い要望で娘は一人で自転車に乗って行く事にした。 2. 公園 娘が幼稚園の遠足で一度歩いて行った公園であり、行き方を覚えていると自信満々だった。途中まで

チガサキ⊿ライフ039 : 検査 (血液)

1. 注射 4月の初旬、茅ヶ崎市保険福祉部健康づくり課から、娘の麻しん風しん混合ワクチン予防接種のお知らせが届いた。この機会のついでに、息子の血液検査も行う事とした。麻しん風しん混合生ワクチン(MRワクチン)の2回目であった。日本は麻しんの発生率が先進国の中で最高を記録し、海外から「麻しん輸出国」と非難を受け、昔は1回だけだった接種を現在は2回(1~2歳未満の間と小学校就学前の1年の間)を接種するシステムに変更した。父と弟の目の前では平気な顔をして、「ぜんぜん痛くなかった。」

チガサキ⊿ライフ038 : 事故 (絆創膏)

1. 三輪車 息子が三輪車をこげるようになったと、家の前で見せてくれた。誰に教えてもらった訳では無いのだが、出来るようになったと本人は得意げであった。そんな息子の成長を以下に示す。 2. 公園 公園に出かけると、ブランコにも一人で乗れるようになっていて驚いた。乗っていると言うのは大げさで、座っていると言う表現が正しいが、力んだ両手でしっかり掴みながら、足を伸ばしたり曲げたりして、気持ち反動を付けて揺らそうとしていた。ただし、昼食時に出かけたフードコートの滑り台には、沢山の子

チガサキ⊿ライフ036 : ポールスミス

1. ブランド 特にブランドに拘りは無く、“シンプルなデザインに一ひねり有り且つリーズナブル”の購入基準で服や小物を選んでいる。ただし、結果的に、ポール・スミスのセール品を買う事が多い。そんなポール・スミスに関わる話を以下に示す。 2. 財布 ロンドン駐在時に、ノッティングヒルでセール時に財布を購入した。ワールドカップの年にちなんだ茶色の皮製サッカーボールのデザインで、息子を抱き、娘の手を引きながら買った事を思い出す。その時妻は一人で悠々とシルバー・アンティークの品定めをし

チガサキ⊿ライフ033 : 首相

1. ファミレス 遠出するには起きるのが遅かったので、近所で過ごす事にした日曜の正午。美容院に行った妻を除いて、近所のファミレス・ココスで昼食を取った。ドラえもんの塗り絵をしている子供と話をしていると、ふと私の口から「Yes, we can.」のフレーズがでた。ふとした言葉をクイズにして、誰の台詞かと訪ねると、娘が考えながら、連想ゲームのように順番に応えた。「アメリカの…、大統領…、オバマ…。」 2. 抑止力 子供と私のクイズは、何時もの言葉遊びであるが、止め処なく続くのが

チガサキ⊿ライフ032 : 嘘

1. 歌 「あぁあ、嘘ついたら針千本の始まり。」娘に抗議する息子の奇妙な台詞に、思わず微笑んだ。“嘘吐きは泥棒の始まり”と、“指きりげんまん”の歌がごちゃ混ぜになってしまっている。この失言を私と娘の両方にツッコまれて、いきなり劣勢になった息子であった。 2. 指きり 「指切り拳万、嘘ついたら針千本飲ます」。の歌は子供の頃から親しんだフレーズであるが、語源は艶かしさと痛々しさを兼ね持つ奥深さがある。“指きり”は、遊女が好きな男性に愛の証として小指を切る事を意味する。そして、“

チガサキ⊿ライフ007 : 海 (地引網)

1. 自治会企画 夏の本格到来を感じる晴天の日に、自治会企画の地引網に参加した。バタバタと準備をしながら、海の会場に到着したのは、ジャスト開始時間の9時30分だった。軽いおつまみとビールを飲みながら近所の人と話をした後、漁師さんに号令で網の方に出陣した。娘と妻は網を引っ張るのに参加し、漁師さんに遅れているぞとはっぱを掛けられ、頑張って引っ張っていた。 2. 大漁 15分程網と格闘すると、網の先端が砂浜に引き上げられた。思っていたよりも多くの魚が引き上げられており、大小の魚の