アート⊿ライフ028 : 小説『王』
中学一年生の息子の、自作ショートショート3部作、その3。
『王』 その町では文字はもちろん、火なども無い時代。あるものといえば、身分格差くらい。その決め方は、見た目でも、力の強さでもなく、想像力だった。周りには少量の草や、岩などしかなく、人々は何かを想像する事くらいしかやることがなかったためだった。
狭い範囲内だったので、支配者は一人しかいなかった。名をアースといい、アース王と呼ばれていた。アース王の発想力、想像力は群を抜いていて、成長すると共に身分は上がっていき、やがて