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昭和38年のサラリーマンがお昼に食べてるものは?

この雑誌は昭和38年出版の主婦の友です。
インパクトのある表紙ですね。右手前になんかピンボケした鍋のようなものが写ってますが、松茸???なんだか不思議な写真です。撮影者の意図が見えない。。

この頃の日本は経済も上り中な時代。雑誌を見ていると至るとこに“物価があがっちゃって困る“という話が多く見られます。

そんな時代のサラメシ!一体どんなものを食べているのでしょうか?
この雑誌読者層は女性なので主婦目線で書かれていますが
色々な会社、年代のサラリーマンにランチ事情をアンケートしています。
なんと回答者の顔写真入り。
約60年前のリアルなランチ事情ご紹介したいと思います。

質問事項
①あなたの昼食は外食ですか、社内食堂ですか、お弁当ですか。
②その内容はどんなものですか、できればお値段も。
③昼食についての感想、希望を一言。


まずは
井筒さん 30歳
ほぼ外食しているそうで、お店は決めてないそうですが、
スパゲッティイタリアンかナポリンタン(100円)
どこかの純喫茶という感じでしょうか
というかイタリアンは、、トマトソース?あんまり現在では言わないですよね。スパゲッティイタリアン。

あとは
トンカツライス(140円)、天丼(100円)、ざるそば(80円)、うなぎ丼(200円)
となかなか豪華なラインナップです。

昼食の感想については
「高すぎます。夕方から悪友たちと連日のように麻雀をやるので、エネルギーの補強のことは常に考えています。」
とのことで、なかなかハイカロリーな食事チョイスのようですね。

次は
鈴木さん 28歳
基本的に社内食堂で食べているそうです。
社内食堂メニューは、カレーライス(40円)、ハムサンド・ミルク。そのほかに日替わりが2品あるそうです。
で会社から“1000円分の給食券“というのが配布されるそうで社内食堂で使えるそうです。

“豪華にしたい時は、神楽坂京屋のメキシコ・サラダナライス(卵と野菜が豊富で150円)を食べます。“
うーん、、、メキシコ・サラダナライスどんなものでしょうか???タコライスみたいな感じですかね。

ちなみにこの鈴木さんはそれほど食べ物に興味がないそうです。愛妻弁当を持ってきたこともありましたが、恥ずかしくて食べずに持って帰ったそうです。

お次はランチにこだわりのある
高井さん 36歳
いつも外食しているそうです。

“新橋ライオンでランチ(120円)新橋松岡で定食(130円)銀座金田で鳥定食(120円)銀座珍豚美人でトンカツランチ(120円)“
なんだか良さそうな老舗を回ってますね。

会社に社員食堂もあるそうですが
“列に並んで社章の入った皿をアルミの盆に受けて空席を見つけ、天井の低い所で頭を突き合わせて食べるのは趣がない“
とのことで、なかなかこだわり派です。

“どの店も去年から2〜30円も値上げされてしまって困ったものです“
と嘆いていらっしゃいます。

ちなみに、高井さんは常に洋食4店、麺類2軒、和食2店、中華2軒。天ぷら寿司各1店を持ち駒として店を選んでるそうです。
そんな高井さんは東京電力本社勤務。
東京電力の高井さん、、、、、、、

お次に紹介するのは
竹内さん 32歳
ほとんど外食で週に1、2回弁当だそうです。
外食は
“資生堂でソテーや定食。200円のうなぎ丼(梅の井)。500円のビフテキ(射虎)。140円の肉もやしと60円の餃子(徳万殿)。食後に必ずアイスクリームを食べるそうです。会社ではトマトジュースとヨーグルト。“
周りの値段を見ると500円のビフテキは豪華!!!

“神田は値段が高くてまずいですね“
と語っておられました。ちなみにマッキャンエリクソン博報堂だそうです。

お次は
徳弘さん 33歳
兜町勤務の銀行マンです。
毎回社員食堂だそうで、1食70円。1000円の補助が会社から出るそうです。
食堂は毎日1種類しかメニューがないのであまり好きではないメニューの時はしんどそうですが、兜町は適当なところがないので、みんな我慢して食べているそうです。

一気に物価があがってきた時代。お小遣い制度のサラリーマンの方は節約も大変そうです。人によっては随分景気の良いランチもしていて、結構お財布事情に差があるなという印象でした。
ランチの物価感覚で言うと今の1/10という感じでしょうか

メニュー的にはランチってあんまり今も昔も変わらないのかな。
現代の方がエスニックとか多国籍なお店が増えた分レパートリーが多いかもしれませんね。

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