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アオニンジャー概論Ⅱ(手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの5感想)

◆アバンの雑記コーナー

・【朗報】スーツアクターの中田裕士氏、Twitterを2カ月以上ぶりに更新

UG…………(イグにゃんってなんだよ…)


◆手裏剣戦隊ニンニンジャー忍びの5感想

全ての夢はおじいさまへの憧れからだ

さて、今回はニンニンジャーきっての頭脳派である百地霞のエピソードだ。
この回についてはガチでコーナーで差をつけて下山健人を殴りに行くフォームで行かないと書けないため、通常より気合いをいれていきます。

このエピソードについては下山健人脚本の教科書というよりは性癖の博覧会と言える回なのでとりあえず……まぁ頑張ります。コラムも併せて是非とも最後まで読んでください。

・進路に悩む百地霞(?)

街に出現した妖怪ウンガイキョウに対応するべく戦闘へ向かったニンニンジャー。しかしながらウンガイキョウは子供たちと遊んでいて人を襲う兆候が無い。ここで『交代で監視する』という作戦を提案してくるのが遅れてやってきた百地霞なのですが、早くもここで頭脳派ポジションが八雲から霞に移る兆候が見られています。

最近妖怪の出現に対して遅れてくる事が多い霞。
監視の交代時も相変わらず遅れてきた霞に対し、心配した八雲は声をかけます。霞曰く遅刻の理由は『大学の講義中だった』とのことですが、あくびをする様子を見て八雲はこういいます。

「忍者たる者、ちゃんと睡眠をとるべきじゃないのか」
「わかってますけど、それがなかなか……」

忍術の修行も大変なのにそこまでして科学の勉強をするのは何故なのか。
問われた霞は八雲にこう言います。

「子供の頃おじいさまに伺ったんです。宇宙人と30回交信した事があると!」

霞の根源は天晴と同じく祖父である伊賀崎好天への憧れからだそうだ。
与太話にすらきこえるような祖父の話がきっかけで宇宙や化学の分野に興味を持ち、科学者になる事を夢にした百地霞。
祖父に対するあこがれを語る霞の姿は19歳の大学生というよりはまるで幼子のようで、そんな彼女の話を聴きながら八雲は真剣に聴き入るようになります。

しかしながら今は伊賀崎一族と牙鬼軍団の闘いが繰り広げられている最中である。
八雲はほんの少しだけ厳しめに『やりたい事があるのはいいと思うが、やるべき事も忘れないようにな。』と告げます。

「どちらも取るのは無理ですよね」と学術書を手に取り寂しそうにとぽつりとつぶやく霞に対し、「……それは、どうだろうな」と少しだけ迷う八雲。
彼女の無垢で真剣な想いを聞いてしまった八雲はどうしてもこれ以上強く言う事ができなかった。

道場に戻ってからも大変思いつめた様子の八雲。
ウンガイキョウ監視役の交代の話で「凪、あんぱん買ってこい」という天晴、あまりにもガキ大将少年探偵団すぎる。

あいかわらずのやりとりに「刑事の張り込みじゃないんだから」と笑う風花ですが、うわのそらな八雲に気づき声をかけます。
そして八雲は風花にこう問いかけます。

「風花の子供の頃の夢ってなんだった?」

それに対して風花は「なんだったかな?」ぱっと思い浮かばなかった様子。
反対に問われ、八雲は子供の頃はサッカー選手になりたかったと言います。
どうでもいいのですが『八雲の昔の夢がサッカー選手』というネタ、一瞬役者ネタなのか下山ネタなのかよくわからなくなるスリリングさを感じました。たぶん松本岳の方のネタだと思うんですけれども。

「…まぁ今は忍法と魔法を融合して新たな忍者となる事が目標だが。」

そんな話を聞いて風花は夢がある事を羨ましがります。
天晴にはラストニンジャになる夢がある、霞には科学者になる夢がある。普通の女子高生である風花にはまだ抱けていない物だった。
しかしながら夢と言うものは移ろいゆくものであり、全てを叶えるのは難しい事なのだ。

「どうだろうな、忍者を続けていく以上他の夢を持つのはつらい場合もある。」
「かといって大学を辞めるべきなど俺にはいえん!」

深刻に考える八雲ではあるが独り相撲が酷すぎる。
一視聴者から見ると『霞の抱えている問題は恐らくそこまで深刻な物ではないのでは?』考えてしまうのだが、それを振り切る勢いで八雲はあまりにも真剣であった。
なんというか前々回の凪に対する対応の厳しさを考えると、八雲は霞に対して元々あまり強く出られないタイプなのでは?と思ってしまう所がありますね。

まぁ、忍びの2でも霞姉に一方的に心情を暴露しまくってたからな八雲くん……

アンニュイモードの八雲だったが静寂を打ち破るように凪からの連絡が入ります。
「タカちゃんが消えた!」という一報を受けて、急いで駆けつける八雲だがそこには信じられない光景が繰り広げられていた。

そこにはなんとウンガイキョウの風船配りを手伝う天晴が。
カップルを見送ってハートマークのジェスチャーを出すのはあまりにも陽気すぎるよ……

妖怪はどうしたんだと問う八雲に対し、手伝うのに夢中だった天晴はそこまで考えが至らなかった様子。天晴は楽しそうな物の空気に飲まれるタイプだったか……
そして案の定、全てはウンガイキョウの仕込みであり史上最もお間抜けなパターンで天晴は敵に手を貸す羽目になってしまった。

ウンガイキョウの超音波が風船に反響し、街には巨大な牙鬼幻月が大量発生。ニンニンジャーは急ぎ対応に向かう事となるのだった。

・八雲の七転八倒~最初からそういうつもりですよ~

街から恐れの力を集める九衛門の元に現れる蛾眉雷蔵。
強敵であるアカニンジャーが現れた気配をかぎつけてきた様子で好敵手の元に向かおうとする蛾眉雷蔵を九衛門は引き止めます。
もう少々恐れの力を集めさせてほしいと言う九衛門の言葉に苛立ちながらも素直にしたがってしまうのはなんといううかワンコみが強い。

対応に向かうニンニンジャーたちの元に霞がまた遅れて駆けつけます。遅れてきた霞に対して八雲は慌て気味で声をかけます。

「大丈夫なのか霞姉!」
「はい、『終わらせて』きました。」
「えっ……?大学をやめてきたのか!」

両者には深刻な思い違いがある様子。
兎にも角にも今は巨大な牙鬼幻月に対応しなくては、と霞を除くニンニンジャーたちはガマガマ銃で銃撃を行うが全く通用しない。

「当然です、あれは全てウンガイキョウが作り出した幻影ですから。」

なっ…なんだってー!?

バレてしまったウンガイキョウはすぐに現れ、最初からこういう計算だったとバラします。そしてその言葉に誰よりもショックを受けたのはいままで信じて楽しく風船を配布していた天晴だった。

「こ…このやろー!信じてたのに!」

アカニンジャー伊賀崎天晴、忍者にあるまじき純粋無垢ぶりで見ているこっちが頭痛くなってしまう。あまりにもいいヤツすぎるよタカ兄……

バレてしまったので空へ逃げ出そうとするウンガイキョウに対し、天晴と八雲はオトモ忍を召喚して追いかけようとするがウンガイキョウの電波で即座に行動不能に追い込まれてしまった。
このままでは逃げられてしまう、しかしながらウンガイキョウを深追いすれば街はめちゃくちゃになってしまう。
迷う凪と風花に対し、天晴はぴしゃりと「迷うな!どっちもなんとかする!」と言います。こういう時にどちらも諦めないのが天晴の強さか。

木の術で木の葉を凧にし、空からウンガイキョウを攻撃してから牙鬼幻月に立ち向かう天晴。とことんまで無鉄砲でいいですね。
そしてまぐれ当たりで風船が割れ、牙鬼幻月の幻影が1体消えます。
風船はなんとウンガイキョウの電波受信機だったのだ。

そんな無鉄砲かつ果敢に立ち向かう天晴の様子を見て、八雲が霞にこう言います。

「あれだよ霞姉。どちらかを諦める必要なんてない。」

ぽかんとする霞姉との温度差が恥ずかしくなるレベルの酷い盛り上がり方ですが、それでも八雲は霞に対して必死に訴えかけます。

「タカ兄は残念なくらい諦めの悪いヤツだ。でも諦めの悪い事があれだけの力をもたらしているのも事実だ。だから大学と忍術、諦めたりしないでどちらも取ればいいじゃないか!」
「はい、最初からそのつもりですよ。」

……えっ?
すたすたと忍び装束に着替え、モモニンジャーへ変化する霞。天晴と同じく木の葉を木の術で凧に、空へ旅立つ準備してから謎の機械を取り出します。

「霞姉、それは?」
「えっと…『カラクリ忍アンテナ』と名付けましょうか。では!」

・覚醒する真の頭脳派~覚醒するオトモ忍・UFOマル~

空へ向かい天晴の元へ辿りついた霞は早速『カラクリ忍アンテナ』から妨害電波攻撃を行います。
ジャミング攻撃とは恐ろしくパワータイプ。これでウンガイキョウの機能は一斉崩壊。元の発信主が壊れてしまえば受信機も機能しなくなる。風船も全て破裂し、牙鬼幻月の幻影は全て消えてなくなりました。
大喜びする末っ子二人組がとても可愛らしい。

「霞姉!終わらせてきたって大学の事じゃなくて……!」
「大学?何のことです?張り込み中に考えたこの『カラクリ忍アンテナ』を大学の研究室で急いで作り終えたんです。おかげで八雲くんがおっしゃるようには睡眠がとれませんでしたが……」

そう、当たり前の事だが霞は大学をとるか忍術を取るかで悩んでいたわけではない。八雲、お前は心配のあまり思考が飛躍しすぎていた。
がっくりと肩を落とす八雲。そう、霞は『忍術と睡眠』で悩んでいただけなのである。
そんな八雲の七転八倒なんかつゆ知らず、天晴もイケイケドンドンでパオンマルの力を借り、国民的海賊漫画の主人公のごとく腕を伸ばしながら攻撃を行う。そう、オトモ忍シュリケンは特性を借りた攻撃に活用する事も可能なのだ。

おいつめられたウンガイキョウの元にニンニンジャーが集まり、決戦へ。
逆転を図るべく電波を発してニンニンジャーを操作しにかかるウンガイキョウの技を『手裏剣忍法・鏡花水月』で返したのはこの回でいい所無しの八雲。そして自分で電波を浴びて行動が乱れるウンガイキョウの足元をすかさず土の術で乱したのが凪と風花。
コンビネーションがバッチリキマった後の手裏剣忍法奥義・一斉忍烈斬があまりにも心地良い。チームワークのカラーが決まってきましたね。

諦めない力を学んだ結果、忍タリティの高まりにより封印の手裏剣がオトモ忍シュリケンへ変化。喜びもつかの間、登場したのが蛾眉雷蔵だった。
その様子を見た九衛門は今回はここまでである事を察し、ウンガイキョウを巨大化させる。勝負に水をさされ、どういうつもりだと抗議の声を上げる蛾眉雷蔵を無視して立ち去る九衛門。

巨大化されたからには対応に向かうしかない。八雲の巨大化ウンガイキョウの方を優先しようという提案に素直に頷いた天晴は少しずつながらリーダーとして何を優先するべきか考えられるようになっているので本当に偉いですね。しかしそれを許したくないのが生粋の戦闘狂である蛾眉雷蔵である。
逃げるのか赤いの!という蛾眉雷蔵の声に天晴はこう答えます。

「逃げないって!『待て』くらいできるだろ!」
「俺が欲しいのは戦の手柄だけだ!すぐ戻ってこい!」
「おう!」

犬扱いだよタカ兄。そして蛾眉さまあまりにも素直すぎるよ。
蛾眉雷蔵、天晴と同レベルのバカ説が浮上してくる中で巨大戦への移行。
早速新しいオトモ忍シュリケンを使い召喚を行うが何も反応がない。とりあえず今はいつも通りいくしかないとオトモ忍召喚を行うが、ウンガイキョウは空へ逃げ出そうとする。
シュリケンジンドラゴで追おうとするもウンガイキョウはさらに空へ、宇宙へを旅立とうとする。恐らくシュリケンジンドラゴは空中戦を得意としているものの大気圏を突破する事は不可能なのだろうなぁ……。
いくらシュリケンジンドラゴでも限界があるぞと言う八雲に対し、霞はこのまま宇宙へ行こうと言います。

そんな無茶な!と言ったタイミングで来たのは不審な空中物体。
UFO!?いいやオトモ忍だね!

オトモ忍UFOマル、即座に名付けたのは天晴である。
霞が好天から聞かされていた宇宙人との30回の交信の話はそういう事だったのだ。目を輝かせる霞。
なにはともあれ今は新たな力を借りよう。即座にUFOマルの力を借り、シュリケンジンUFOへシュリケン合体。そのまま持ち込まれるウンガイキョウとの月面決戦がアツいんですよね。
宇宙戦を得意とするUFOマルはニンニンジャーの宇宙での闘いを可能とした。やっぱ忍者と宇宙(コスモ)は切っても切り離せない関係性だからな。

痛快な撃破!宇宙空間の重力表現たまんねぇ~!

なんだかんだで撃破の光景を見守っていた好天。なんだろう、やっぱり孫思いのおじいちゃんですよね。
曰く、今回与えたUFOマルこそがすべてのオトモ忍の原型だという事。宇宙人のテクノロジーを元に孫たちの好みに合わせてオトモ忍を開発したという事。やっぱり孫思いのおじいちゃんじゃないか(呆れ)
いくらなんでも与えすぎじゃないかと言う旋風に対して好天は「甘いのはここまで」と言います。

―――『ラストニンジャを目指す者には本当の苦しみがが待っている』

意味深な言葉の示す事は一体何なのだろうか。

・エピローグ~欲しいものは全て手に入れますから~

百地霞はエキセントリック

戦いを終え、道場に戻ったニンニンジャーたち。
八雲は霞に対して「いつから作戦に気づいていたんだ」と問いかけます。

「いつって……最初からですけど。」

まさかの言葉である。
何故最初から言わなかったのかと聞かれたら理由は『最初からきかれなかったから』というトンデモ回答。
霞の悩みを勝手に憶測して七転八倒していた八雲。霞はそんな八雲にお礼を言います。

「お気遣いありがとうございます。ただ私は科学者もラストニンジャも欲しいものは全部取りますので。」

百地霞は夢に対して強欲な女である。
おじいさまへの憧れで全部の夢を手にしようとする強かさはやはり天晴の系譜なのか。
そんな彼女の様子を見て、もうあれこれ考えるのはやめようとする八雲。反対に天晴は非常に浮かない様子だった。

「どうしたのお兄ちゃん、珍しく悩んでるけど」
「や、そうじゃなくて。なーんか忘れてる気がすんだよなぁ……」

とはいえ天晴に深く考える事は向いておらず、まあいいかと団欒にむかうのだった。

そしてすっぽかされ、待ちぼうけの蛾眉雷蔵。可哀そうに……


◆忍びの5解説コラム

・下山健人と三人の男たち

見返すと3分の2が中田裕士

今回のエピソードは百地霞という真の頭脳派の覚醒を描いた回であり、八雲の配慮以上に霞が動いてしまう七転八倒の回であった。

下山健人はこういった展開を好き好んでいる傾向にあり、動物戦隊ジュウオウジャー第32話『心は裏表』新幹線変形ロボシンカリオン第48話『師走!!超進化研究所大忘年会』でも似たような傾向が見られる。

下山健人が自ら「他のキャラの関係性について決着がついていないところがあったのでタスクと操の関係性を軸に全員の関係性が腑に落ちるように回収をしておきたかった」と言っていた『心は裏表』ではジュウオウメンバーの深層心理を描写しつつタスクの操への歩み寄りも描いた回ですが、最終的に操から「本当は大和と組みたかった」と何故か言われてしまう残念過ぎるオチになってしまったのがモヤモヤポイントか。

シンカリオンの『師走!!超進化研究所大忘年会』では忘年会の幹事に任命された三原フタバを心配した本庄アカギが運転手の少年たちを使い、色々手を回そうとする七転八倒を描いた回ですが、こちらは陰でサポートしていた事がある程度通じた上で気づいてくれたフタバにお礼も言われるエンディングでした。一応こちらに関しては一番優良なクライマックスかもしれない。

……やはり下山健人は本人のあずかり知らぬ所で七転八倒をする展開が性癖なのだろうか。ちなみに過去にはこういう事を語っていました。

下山:メッセージとまではいかないですけど、「そういうところが人間の面白い部分だと思うよ」というのに共感してもらえると嬉しいですね。観ている子供たちだって経験ありそうじゃないですか。気を遣って頑張ったけどそれが報われないとか、綺麗事で終わらないようなことって(笑)。

動物戦隊ジュウオウジャー公式完全読本『野生解放』より

この発言を見た瞬間、3エピソードでの事象が全て腑に落ちてしまった。
確実にこの人は相手を思い七転八倒する展開を好き好んだ上で『相手に対して頑張った事が100%報われるとは限らない』という価値観を持っている。本庄さんは…まぁよかったよね。
人の献身に対してなんという過酷を与えるのか。おお神様よ仏よ大和屋竺よ、私はこの世界に歪みを一つ見つけました。

ちなみにこの展開については私も大変好みの性癖ではありますし献身的な姿勢に対して応援したくなる気持ちが沸きますが、継続してやるとストレス気味になる上に『このキャラ無能ではないか?』という疑念が出かねないというデメリットがあります。
しかしながら下山健人は自身の性癖ゆえに長期的なスパンをかけて状況を描いた上で変えていくのである。若干ストレスを感じる構図ではあるが、カタルシス効果は非常に高いだろう。

例に出すと、シンカリオンの本庄アカギは一時期うだつが上がらない状況に陥っていた頃がありましたが、あえてフタバとの距離を置いたり、身近な人間の裏切りでショックを受けた彼女に付け入るような行為をしませんでしたし、そのうえで強く成長したんですよね。
その頑張りの結果が最終回の三原フタバが本庄アカギを異性として意識し始めている描写である。

まぁ本当に辛抱強く見守る必要があるのだが、個人的に言いたい事は『下山さんは酷い事はしないよ』という事である。

しかし動物戦隊ジュウオウジャーはただのサブ参加のためタスクに対する救済は一切無い。
メインライターの香村純子がタスクと操の関係性に関心があるかといったらそうでもないのでタスクに関しては完全に投げっぱなしジャーマンでおわってしまった。自身の作品でこのエピソードを書いたのなら終盤あたりで友人関係として仲が進展した事を匂わせる描写を入れてただろうに……

とりあえずジュウオウジャーに関しては悪いのは堀り下しを回収しない香村さんではなくて、先の話で回収されるかどうか考えずにあまり綺麗ではないオチにしてしまった下山健人なのであしからず。

◆今回のみどころアオニンジャー

風花の話を聞け

忍びの5については『下山健人と三人の男たち』というタイトルでコラムを書きましたが、加藤クラウド八雲がどう報われるのかはネタバレができないので書けなかった。
とりあえずストーリー上で話すタイミングが来たらお話したいなと思っております。内容といたしましてはだいぶ個人見解に近い話になる予定です。とりあえず私はあれで満足しました。

というわけで今回のみどころはアンニュイ加藤クラウド八雲くん。
霞姉を想いすぎて延々と一人相撲をし続ける八雲は全く風花ちゃんの話が耳に入らないという悶々ぶり。
ところで個人的ファッションチェックなのですが、あのチェスターコートに深い紺のカッターシャツを組み合わせるのはとてもシックなファッションコーディネートで良いと思います。


◆編集後記

・魂が自由な魔隣組に必要な物は(魔隣組コラム)

同じような事を忍びの3感想の編集後記で書いたような気がしますが、魔隣組11話の大人メンバー大集合回が面白かったという事で、今回も魔隣組と大人の表現についてのお話。

大原清秀&浦沢義雄タッグで作られたじゃあまん探偵団魔隣組大人たちの関わりが印象的な作品である。
主軸の物語に積極的に絡んでくる大人の存在も怪盗ジゴマシャーロックおじさんタカシのお父さん篠塚先生と内外問わずかなり多めであり、大人の積極的な介入という点で一歩引いたスタイルだった覇悪怒組との違いを強く感じます。

魔隣組のライバルである怪盗ジゴマも前作覇悪怒組の魔天郎のような『厳しい試練を与え導く教育者』ではなく、『子供の遊びに真剣に付き合ってくれる大人』と言った方が正しい描写であり、ぱっと見だと遊び感覚に見えなくもないが個人的にこのゆるい描写が好きで仕方ない。
自分自身幼少期をロボットコメディ作品と化したメタルヒーローシリーズ燃えろロボコン等のコメディ色の強い特撮作品と共に育ってきたので、2作ある探偵団シリーズで幼年期のような気持ちで楽しめる作品は正直にいうと魔隣組の方なのかもしれない。

何はともあれ、大原脚本浦沢脚本順調に頭のねじが飛び始めているのでこれからが楽しみで仕方ない。果たして『真剣な子供の遊び』『真剣に応える大人』のドラマはどこへ向かうのか。

ところで魔隣組VS覇悪怒組ってどのくらいのタイミングで見ていい作品なんでしょうね……


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