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ガチャ

よく、「親ガチャ」とか「人生ガチャ」という。

環境一つで未来が変わる。

家が金持ちなら、それだけで勝ち組。家庭教師を雇って良い学校に行く。コネを使って大企業へ行く。

一般庶民なら、やっぱり生まれたときから一苦労。貧乏ならなおさら。

母の友人で、ホントのお嬢様の人がいた。

友人の女性も、その娘さんも白百合学園を出ている、ホントのお嬢様だった。

娘さんは、私と同い年だった。毎年のようにフランスに行き、豪勢なディナー、何かのフォーラムに行き外人と交流。

私には知らない世界が、彼女には10代にして体験していたのである。

そんな彼女は、大学入試でフランス語で受験し、早稲田の政治経済学部へ入学した。

やはり、英語で受験するよりはフランス語で受験した方が受かりやすい。そもそもフランス語を選ぶ人が少ないかもしれないが。

私は、当時彼女に嫉妬した。同じ人間なのに、どうしてこんなに差が生まれるのだろうかと。

早稲田に進学した彼女は、大学の授業に苦しみつつも、学内で良い彼氏を見つけて、24ぐらいでその彼と結婚したらしい。風のうわさで聞いた。

要領の良い人間はどこまでも要領が良いと感じた。

先祖代々農家だった私の父方の家系。

彼女の先祖は、と言うと祖父の代で設立した工場が、ビックリマンチョコを製造する会社で、何とチョコがバカ売れして大もうけ。バブル崩壊寸前に、会社の権利を何億だか何十億で売り、晴れて大金持ちになったのだとか。

少し、真面目に働くのがバカらしくもなってしまう。しかし、運はどこに潜んでいるのかも分からない。

ホリエモンとかHIKAKINも、やっぱりどこかで運命の分かれ道みたいなのがあって、うまく運をたぐり寄せたのだろう。

頑張りなさい、とつい誰かに言われたような気がした。


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