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  • 恋愛気流

    自分の記事で、恋愛にまつわる記事をまとめて見ました

最近の記事

弟の、トモダチ

2歳下の弟には友人がいた。名前は、Uと言った。 Uは毎日ウチに遊びにきた。ウチで毎日ゲームしに来ては、お菓子やジュースを飲み食いする。 そして、彼はナマイキだった。2歳上である私を平気で呼び捨てで呼んできた。ちょっとエラそうに。 Uとは、私もよくゲームをした。 若い人は知ってるか知らないかだが、昔の任天堂の家庭用ゲームはSwitchではなく、64だった。 64は今と違って画面も雑だし、やり込み要素も少ないかもしれない。でも、当時は皆それを熱心にプレイしていた。 マリ

    • 人生未設定

      やっぱり、人ってなかなか変わらない。 変わろうと思っても、なにかダルく感じたり相手にジャマされたりすることもある。 ムリして変わる必要あるの?って思うとなかなか変わる気にもなれない。 30歳を超えてから、何をやるにも気が重い。 これではいけない、と思いつつ何気なくムダな一日を過ごしている。 ゆとり世代あたりからなのか、いわゆる無気力な人間が少しずつ増えてきた気がする。 当時は、まともに大学出ても就職できなかった時代でもあった。 だから、なるべく頑張らない、楽なほ

      • 繰り越しの人生

        ヒトは、付き合う人を変える。住む場所を変える。時間配分を変える。 この3つでしか、ヒトは変わらないと何かの本かでみた。 しかし、そんなに何度も今はいる場所や会社組織なんて変えられない。 高校時代、クラスの人との人間関係が上手くいかなかった。 でも、さすがに高校は辞められない。中卒だと、まず雇ってくれるような会社がない。アルバイトですら、高卒以上のところが多い。 学歴ですべて決まるわけがない。でも、判断するのは雇う側だし、社会だ。 ガマンして学校には通った。少しメン

        • モノポリー

          中学の頃、思春期まっただ中。 学校で嫌なことがあって、家に帰ると母にちょっと反抗的な態度を取った。今考えると申し訳ないし、恥ずかしい。 私がそういう態度を取ると、母は必ず私の部屋の電気を消す。「少し頭を冷やしなさい」と。 暗い部屋で色々考える。嫌だったこと、昔のこと、好きな子のこと。 ずっと、さまざまなできごとが頭の中を駆け巡る。あっという間に時間が過ぎていく。 気づいたら、頭の中でモノポリーというか人生ゲームみたいなことをやり始める。 サイコロを振って、「6」マ

        弟の、トモダチ

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        記事

          柔らかいドミノ

          人の気持ちがイマイチ良く分からない。 男は岩のように転がっていく。障害物があっても、男は決して避けることはない。 あまり自分のことをズバズバ言われるのは傷ついてしまう、かと言って何も言われないのも気になってしまう。 男が集まるとどうしてもケンカになりやすい、それがカラダの暴力かクチの暴力かは置いといて。 高校のとき、先生に隠れてイジメがあった。自分のクラスも、他のクラスも。 誰も助けてなんかくれない。皆見て見ぬふり。 それどころか、いじめられっ子をあざわらう人すら

          柔らかいドミノ

          ぼんやりしてよく見えない

          よく見えない、いつも話している人の目も心も。 だれかれ、他人の心がシャッターを閉ざしているように見えて。 涙は緊急の舞台装置に映る。人の心は、いつもあいまい。 休日の夜、洒落た気分でブルーハワイでも頼む。隣の客は、トロピカルカクテルを一杯。 ウィスキーを飲むのは辞めようと思った。悪酔いしてしまうと思ったから。 深夜3時。酔っぱらいの客がフラフラと繁華街を出歩く。 こんな狭い街でも、人は酔うし涙浮かべるのだなと思った。 まだ若かった頃の話し。ふるさとを遠く離れたあ

          ぼんやりしてよく見えない

          開けたら真っ黒で臭い

          想い出はいつも美化される。 でも、振り返れば良いことなんかあまりなくて、大半が嫌なことツラいことばかりだった。 くさい物には蓋をするとか言うが、人は自分の都合の悪いことなんか忘れてしまう。 で、結果的に楽しかった嬉しかった記憶を都合良く覚えている。 ツラかった記憶など思い起こしても意味はない。過去に楽しいことがなければ、あとは未来に向かうだけ。 向かった先に何があるか分からない。こぎ出した船が沈没するような人生かもしれない。 自分でオールを持って大海にこぎ出してい

          開けたら真っ黒で臭い

          呪縛

          父はいわゆる難関と呼ばれる大学を出ている。 私も、父のように、いや父を超えてみたかった。 中学の途中までは優秀だったと思う、しかしその後成績は落ちる一方。 自暴自棄になっていた、それでも捨てられないプライド。20代後半ぐらいまでは恥ずかしいがそんな感じだった。 歳を取ったせいか、今はそんなことで気にならない。 しかし、その代わり何か倦怠感のようなものが、お腹についたぜい肉のように染みついてくる。 今も逃れられない呪縛。一生つきまとうのか、どこかで振りほどくのだろうか

          恋もいつかは酸化する(2)

          アダムとイブは愛し合っていた。誰かのからかいや嘲笑にも負けず。 ふたりの熱い愛情に嫉妬した悪魔が、彼らの仲を引き裂いた。 アダムは悪魔を恨んだ。そして、イブはまだアダムのことが忘れられずにいる。 憐れんだ神様が、ひとつキレイな水晶をアダムに渡そうとした。とても美しい水晶だった。 アダムが、その水晶を受け取ろうとして手を差し出した。 その瞬間、ひとりの盗賊がその水晶を奪い去ってどこかに逃げていった。 (中略) 神様は本当に気まぐれな存在だと思う。私に、気になる異性

          恋もいつかは酸化する(2)

          牛のやわらか煮

          昔、フラカッソというファミレスがあって子どもの頃よく行っていた。 いつも食べていたのは、「牛のやわらか煮」という牛肉を煮込んで柔らかくしたビーフシチュー仕立てのような食べ物だった。 味は、子どもにも食べやすいくらい肉が柔らかくて、脂もトロトロだった。 ワインのような甘酸っぱさもあって、まるで恋をしているかのような甘美な味。 はじめて食べたとき、私はこのランチの虜になった。親と行くとき必ずと言っていいほどそれを注文した。 最近、フラカッソに行かなくなったと思い、インタ

          牛のやわらか煮

          マイナス思考

          世の中には、自分から行動して動ける人言われてから行動する人 言われてもできない人 3つに分かれる。 自分から行動して動ける人は、マイナス〇秒思考が強いと思っている。 瞬時に、今何が求められているか今何が必要か分かっているから、即時に動くことができる。 こういう人で、かつ優しい人間だと相手が「困っている」と感じたら即座に助けに入る。 助けられた人は、「ありがたい」と思って、本当にその人が困っているときに彼の助けに入る。 結局「マイナス思考」の強い人間は、優しい人間で

          マイナス思考

          ガチャ

          よく、「親ガチャ」とか「人生ガチャ」という。 環境一つで未来が変わる。 家が金持ちなら、それだけで勝ち組。家庭教師を雇って良い学校に行く。コネを使って大企業へ行く。 一般庶民なら、やっぱり生まれたときから一苦労。貧乏ならなおさら。 母の友人で、ホントのお嬢様の人がいた。 友人の女性も、その娘さんも白百合学園を出ている、ホントのお嬢様だった。 娘さんは、私と同い年だった。毎年のようにフランスに行き、豪勢なディナー、何かのフォーラムに行き外人と交流。 私には知らない

          ヤシの実を食べた

          昔、好きな人がいた。 少年は、伝えるのが恥ずかしく、告白するのをためらう。 「〇〇をからかうのはやめろよ」と言って、女子からその少年をかばうその友人。 気がつけば、友人は私から少しずつ距離を置く。 友人は美味しいディナーを作って、いつしかその女子と逆に距離を縮めていく。 そして。私の知らないうちに、友人は甘い蜜を吸い続けていた。 とてつもない後悔と嫉妬。やり切れない想い。 ヒゲを剃っても、顔にクリームを塗っても、消えぬ過去の入れ墨。 少年はいつしかオトナになる。

          ヤシの実を食べた

          カチカチ

          アタマが硬すぎて、柔軟な行動ができない。 もっと要領よく、効率良い行動したい。でも、何となく頭に霧が立ち込める、というか、いいアイデアがなかなか上手く浮かばない。 正解が初めからあるようなものは、マニュアル通り動けばいい。 でも、社会に出たら正解がないか、分からないことばかり。 ふと足を止めて、色々考える。いいアイデアが浮かばない。 ダメの烙印を押されている気分。人にもダメと言われ、自分でもダメだと思っている。 今まで経験してこなかったツケだろうか。今、何が一番大

          嫌そうに食べるな、それ

          仕事場で、会社の同僚の方から梅干しのお菓子をもらう。 「今すぐ食べてみて」 うーん、あまり梅干しは好きではない。でも、せっかく頂いたものを無下に断るなんてできない。 少しイヤイヤながらも、そのお菓子を食べる。 「イヤそうに食べるな、それ」言われてしまった。 嫌な表情は顔にでる。 ついつい、高校生の頃を思い出した。 確か大学入試を控えたシーズンだった。「好き嫌いすると、大きくなれないよ」と言われ、嫌いな椎茸をイヤイヤ食べていた。 結局、カラダは大きくならない。遺

          嫌そうに食べるな、それ

          嘘は青春の始まり(2)

          この前の話しの続き。二人目の女子は、眼鏡でおかっぱ頭の、勉強のできる子だった。 英語が得意な子で、プレゼン力もあったので、自治体が主催するオーストラリアへの交換留学で一ヶ月間現地に行っていた。 私は、少しその子に嫉妬していた。海外なんて一度もいったことがない。そもそも、英語がそんなにできるというだけで、羨ましかった。 中2と中3で同じクラスになった。最初はあまり話さなかったが、スキー教室や修学旅行で班を組んだとき、彼女も一緒だったので、多少は話す仲にはなった。 中学時

          嘘は青春の始まり(2)