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〔参考1-後編〕 みんなで盛り上がるためには?(書籍「思いがけず利他」より②)

集い、交流の場に限らず、イベント事は
盛り上がるに越した事はないでしょう。
 
でも、そもそも〔盛り上がる〕って、
どういう事なのか————?
 
それは、
一部の〔声の大きな人たち〕だけが楽しみ、
騒いでる事ではなく(←よくある光景ですが)
そこに居合わせた人たち みんなが
笑顔で楽しめている事ではないでしょうか。
 
ここでは〔場〕を盛り上げる、という視点で
考えたいと思います
 
先の例での〔一部の声の大きな人たち〕は、
自分が楽しむ事だけに終始していて
〔場全体〕の空気を捉えているとは
言い難いと思います。
が、
みんなで楽しんでいくためには、
〔場〕を盛り上げるという姿勢が不可欠だと思われます
 
ではでは さらに、そもそも〔場〕って何——?
 
辞書的には、〔場所・空間〕の事を指すと思いますが
集い、人の集まりにおいては、
「居合わせた人たちの、つながりや関係を全体的に捉えたもの」だと、
イジリは考えています。
 
仏教では、縁起(えんぎ)という言葉があって、
その意味は
すべてのものは縁(関わり)で 成り立っていて、
単独・自力で存在しているものなど無い、
というものですが———
 
今回も、読書会の課題本「思いがけず利他」から
そのあたりを、引用・考察させて頂きます。
 
第1章「業の力——It’s automatic」で、著者は
 
「ここで仏教にとって重要な概念が登場します。
『縁起』です。
 私たちは、無数の可能性の中から、
極めて限定された出会いを経験しています。
 今この文章を読んでくださっていること自体、
とても奇跡的な出会いです。
 なぜこの文章を読むことになったのを辿っていくと、
 それは『たまたま』としかいいようのない無数の『縁』が連鎖し、
 ここに至ったことがわかると思います。
すべての現象は、様々な原因や条件が折り重なり、
 相互に関係しあうことによって成立しています。
 特定の存在は、それ自体として独自に存在しているわけではありません」(p.31)
 
集い、イベントで楽しめるのも、
単に 主催者や出演者のおかげという事ではなく
〔場〕を成り立たせて下さっている方々の人たち、
あるいはモノ、設備、環境のおかげだと 解釈できます。
 
例えるなら、プロ野球でも
チームメイトがいて、
対戦してくれる敵チームの選手がいて、
見に来てくれるお客さん、
コーチ・スタッフ、球場管理のひとたち、
地域関係者、報道メディア、さらには
スポーツを楽しめる平和で恵まれた環境や、
それを維持して下さってる無数の人たちなど
数多くの関わりの中で成立している、
という解釈になります。
 
で、縁起(えんぎ)の認識を持つと、
それらの関係性に気づき、
関わりを大切にしようと自然に思えて、
「全体で盛り上がろう」「みんなでシアワセになろう」
という方向に 心が自然と向いてくる、
少なくとも「オレのおかげで」とか
「自分達さえ楽しけりゃ、アイツらなんかどうでも」
という気持ちには
ならないはず…

イジリは 考え、その考えを
今回の読書会(事例1の投稿でルポ)で
発表したのですが、
 
参加者の方から異論を頂きました。
 
「縁起の認識を、
 持つだけでは不十分だと思います。
 そこに
 自分自身の〔問い〕や〔想い〕がないと、
 縁起ネットワークの力を 活用しきれない
 と思うのです———」
という御意見を下さったのは、
地域コーディネーターとして活躍される男性Cさん。
 
「家族とのトラブルで、
自営業を手伝っていた実家を追い出されて
ほぼ無一文のメンタルぼろぼろの状態で
今いる所へ引っ越してきてから
地域のイベントにたくさん関わって
いろんな人と知り合い ご縁の有難さに気づき、
感謝してたら 心も回復してきたんです、
でも———」
 
なかなか自分の活動や事業を起こす事に踏み切れなかった、
というCさん、その理由を、
 
「ご縁の有難さに気づき、
縁起の認識が出来ていても
 それだけでは まだ足りなかったんです。

 この地域の人たちのために、
 自分に 何ができるだろうという〔問い〕や
 なんとか恩返ししたいという〔想い〕を
 持つようになって
 ようやく 具体的なアイディアを出せるように
なりました。
 知り合いの あの人は こんな事ができる、
 別の人は こんな事ができる、また別の人は…と
 個々の情報を認識しているだけ
(=縁に気づいているだけ) では、ダメなんです。
 〔問い〕や〔想い〕を持てると、
それらの情報をつなぎ 活用するアイディアが出せる、
 そして行動していくエネルギーも湧いてくるんです——」
と、
体験に基づく貴重な見解を語って下さいました。
 
この見解を、〔場の雰囲気づくり〕という観点に
応用するならば———
 
気のあう人、興味のある人とだけ 
限定的に関わるというよりも、
その人たちも含む〔全体〕を盛り上げようと
気を配った方が 結果的には 何倍も 深く楽しくなる… と
私イジリの 個人的経験からも痛感しています。
 
今回の私見です。
 
★イジリの眼〔3〕★
  ↓  ↓  ↓
「盛り上がりたければ、特定の人だけでなく、
〔場〕全体に敬意とエネルギーを!」
 
偉そうな事を書いてしまいました。
 
まだまだこれから 実体験と 書籍などの両方から
気づき、学びを頂いていく事になるかと思っております。
 
読書会に参加し ご意見を頂いた皆さん。
そして
長文を ここまで 3回シリーズで お読み頂いた皆さん
本当に ありがとうございました。
 
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あなたの周りに 〔みんなの居場所〕を。
 
〔語らいのある世の中〕づくりを目指して
 
イジリは 投稿を続けて参ります。

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