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〔参考2-後編〕 盛岡の「じゃじゃ麺」に学ぶ(書籍「古びた未来をどう壊す」より②)

集いの場で、みんなで何かに取り組んでる時
こういう事をやってしまう方が時々・・・
 
完璧な意見・アイディアで周囲を黙らせる。
出来上がり過ぎたプランや資料を出して
皆が何も言えなくなる———
 
「一人で そこまで やらなくても——」
と みんなが困惑する場面の話です。
 
この状況の捉え方について、
なるほど~、と
納得のいく たとえ話があったので
ご紹介させて頂きたいと思います。
 
(前回の投稿〔参考3〕に続き、
書籍「古びた未来をどう壊す?
~世界を書き換える『ストーリー』の
つくり方とつかい方~」
    (宮本道人/著 光文社) 
からの引用・考察になります)
 
SF創作で未来を想像・実現させる
ワークショップを全国で行っている
著者の宮本さんは、
意外にも、
お寺という〔過去の説話〕で人を導く場にも
研修のお呼びがかかるそうで、
曹洞宗に招かれて 岩手県・盛岡に
出向いたときのエピソードが
同書の中で 紹介されています。
 
その着眼点が 実に ユニークなので
引用させて頂きます
 
***************
 
僕はこういう機会をいただくと、講演に
「ご当地ネタ」を絡ませたいなあ…と、
話のタネを探しながら現地に向かいます。
 行きの新幹線でググって(中略)
「じゃじゃ麺」が盛岡の名物だ、
という情報を手に入れました。
(中略)
特徴的なのは、その食べ方です。
まず、自分でテーブルにある調味料
(酢、ラー油など)を好きなように
付け加えて、自分好みの味を探求します。
で、食べ終わったら、店員さんに
「ちーたんたん」を注文する。
ここまでがワンセットです。
「ちーたんたん」とは、じゃじゃ麺を
食べ終わった皿に生卵を落とし、
お湯を注いでできるスープです。
(中略)
好みの調味料を勝手に取って
自分で味をつけるので、
スープの味もそれぞれ違います。
究極の「自分の味」が見つかるまで、
何度も通う人もいるといいます。
 
ポイントは、
「自分だけでは完成しないで、
 人との共同作業で完成する」
というところです。
 
料理を作って提供する人、
料理を食べる人、という
固定された役割があるのでなく、あえて
ちょっと未完成なままで出された料理が
食べる人との共同作業で完成していくのです。
 
***〔以上 P.128~129より引用〕***
 
著者みずから
「この『じゃじゃ麺』って
 SF思考に似てない?」
と、
ツッコミを入れている箇所なのですが…
 
今回の、
私イジリの気づきが まさにここです。
 
————イジリの眼〔6〕———
   ↓   ↓   ↓
「全部自分でやらずに。
みんなで完成させたら、ずっと楽しい」
 
いや、私自身が子供の頃から、
自分だけで完成させてしまうタイプでして…
 
(承認欲求、強すぎでした<m(_ _)m>)
 
夏休みのグループ研究課題で
初回に すごい資料・構想を提示して
みんなを困惑させたり
 
大人になってからも、ミーティングで
「そこまでしなくていいのに」くらいの
ボリュームでまとめた資料を持参したりで
 
みんなで意見を出し合って盛り上がる為の
配慮に、全く欠ける人間でした
 
(反省しております・・・m(_ _)m)
 
同様の事は、
話し合いでの発言マナーにもいえて
 
〔いい事言って みんなを感服させる〕
 
よりも、
 
〔どんどん ツッコミや追加意見が出る
 ような余白のあるモノの言い方をする〕
 
ほうが、
ずっと みんなで盛り上がれるのですね。
 
著者の「じゃじゃ麺」のたとえは絶妙で
今回、字数を割いて
ご紹介させて頂いた次第であります。
 
なお、今回の引用・紹介の箇所は
あくまで
本書の最初の さわり の部分だけです。
 
この本の〔実践編〕では、
SF創作という手法を使って
面白い未来を想像し、
行動から創造に繋げていく
ワークショップのやり方が
エピソード満載で 詳細に語られています。
 
誰でも考えつくような未来をハズレた、
面白いイノベーション・アイディアを
得たいと思う方には
ぜひ おすすめです。
 
(私はまだ、ワークショップは
 やってませんが… )
 
どうぞ、御参考になさってください。
 
ここまで、長文お読みいただき
ありがとうございました。
 
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あなたの周りに 〔みんなの居場所〕を。
 
〔語らいのある世の中〕づくりを目指して
 
イジリは 発信を続けて参ります。

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