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SABA Public Awareness Grantに落ちた話

昨年の年末に応募していた、Grantの選考結果がつい最近届きました。残念ながら結果は落選でしたが、あまり日本から応募している人を見たことがなく、選考に必要なステップや期間など簡単に共有できればと思います。

SABAとは

応用行動分析学に携わる世界中の学生や研究者その他団体などに対して、フィナンシャルサポートを行なっている団体です。

The Society for the Advancement of Behavior Analysis (SABA) provides financial support for the field of behavior analysis. As a 501(c)(3) nonprofit organization, SABA accepts tax-deductible donations, distributes donations through grants, and recognizes leaders in behavior analysis with its annual awards ceremony.

Public Awareness Grant とは

SABAが提供している基金の中で、主に応用行動分析学の啓蒙活動に焦点を当てたプロジェクトに対して提供されているものです。いくつかの基金は、活動主体の形態に制限があったり、特定の機関に所属している必要があるのですが、これに関しては営利企業もOkとのことだったので応募しました。

選考に通過すると、Max約25万円がプロジェクト資金として提供されます。
資金の使い道は結構制限されており、マーケティングに見られるものはダメ、人を雇用するために当てるのはダメなどいくつか制限があります。また、プロジェクトにおいて啓蒙活動をする対象はこれまでリーチできていない層に対して届けるためのものであるべき(ただしどこまでリーチできているのかということに関しては特に情報公開されていない)との記載もあります。

Up to four $2,500 Public Awareness Grants will be distributed annually for projects designed to deliver messaging focused on behavior science and behavior analytic solutions to important problems. Messaging should be grounded in scientific evidence and target an audience that has not yet been reached by existing initiatives.

応募方法

年次で募集がかけられており、応募フォームが秋ごろ公開されます。(2021年の募集が今年の秋頃開始される予定です。)フォームから必要情報を入力することで、応募することができます。

応募フォームの記載内容

所属や担当者など基本的な情報の他に、プロジェクト情報を英語で記載します。僕が応募した時には下記の内容について記載しました。

Geographic scope 
ターゲットの地理的スコープ。主に日本人に対して行う、主に中国に対して行うなど。
Project abstract
プロジェクトの概要。どんな課題背景があり、それを踏まえた上で、誰に何をどうやって届けるのか簡単に記載。
Project details
プロジェクトの詳細情報、概要で記載した中で特に実現手法、実現可能性、リスクなどに関して記載。すでに使用可能なリソースがある場合など、実行可能性を担保する情報も追加。
Project outcomes
定量的にどのような成果が本プロジェクトで得られるのか記載。本プロジェクトの優位性がどこにあるのか?(リーチ困難だったオーディエンスに情報が届けられる、リーチ可能なオーディエンス数が従来と比べ格段に大きい等)プロジェクトにサスティナビリティなどに関しても記載。
Timeline
実行計画や工数など、いつまでに何をやるのかということを具体的に記載します。
Degree held
最終学歴を記載
University where degree was earned
最終学歴を取得した大学、大学院
Description of your background in behavior analysis
応用行動分析学に関する、経験、職歴、資格など
Budget Usage
基金の使い道
Matching Funding
マッチングファンドがあれば記載

審査期間

秋頃から募集が始まり、翌年度の2月ごろに締め切られます。そこから実際に審査結果がきたのは5月中旬ごろなので、おおよそ最終締め切り日から2〜3ヶ月で結果が出るかと思います。

審査結果の通知

PDF添付メールで審査結果が通知されます。

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その他

応募してから審査までの間に、プロジェクトの内容に関して、担当者の方からメールがきました。(記載内容に不備があったり、補足情報が追加で欲しいなどのときに来るのかと思われます。)僕の場合は、工数に関してと実現可能性を担保する追加情報が欲しいとの事だったのでメールで対応しました。

最後に

今年の応募はまだ始まっていないので興味のある方はぜひ応募してみてください!

サポートしていただいたお金は、「試す事」に充てさせていただきます。