[所要時間3分]DAWを経由してOBSからライブ配信する方法

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このご時世により、昨今は動画配信、ライブ配信という言葉をよく目にするようになりました。

うちもありがたい事に、2020年後半はそういったお仕事をたくさんさせて頂きました。

この記事をご覧になっている方はご存じと思いますが、収録配信とライブ配信は技術的に大きな違いがあります。

その大きな違いの一つは、ミックスをどのくらい追い込めるかだと思います。

演奏ライブ配信系の仕事では当然、複数入力の音声をバランス良くミックスして配信する必要があります。トークだけの配信でも、音圧調整やEQなどを施したい場合も少なくありません。

これを実現するために、現在よく見かける方法は大別して4パターンくらいだと思います。

まず1つ目は、会場既設のアナログミキサー等を使用してそこでEQやPAN、音量等を調節してその2MIXOUTをオーディオインターフェース経由でPCに入力するというものです。

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これは2ch以上のオーディオインターフェースさえあれば出来る方法なのでよく見かけます。オーディオインターフェース無しで直接スイッチャーの音声入力に接続する方法もよく見かけます。

ただ私はこれはやりたくありません。

まずアナログミキサーで配信後の音がどうなるか確認しながら調節をしていくのが非常に難しいという問題があります。

アナログミキサーのある場所がブース等により完全にステージと切り離されているのであれば出来なくはありませんが、ほとんどの場合、既設ミキサーはステージと同じ部屋にある場合が多く、ヘッドホンなどでモニターしようにも生音が聴こえてきて細かい調節ができないのです。

また、こういったPA用アナログミキサーは基本的に音圧を上げるという機能がついていませんので、このパターンで行われた配信は音ちっちゃ!!となります。


そして2つ目はDAW用のPCとオーディオインターフェースを用意し、それを組み合わせる方法です。

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この方法はPCとオーディオインターフェースが2台ずつ必要なので、運搬するのも配線するのも面倒だしどうにかならないものかとずっと別の方法を探していました。


上記2つの応用編?として下記のパターンもあり、これはなかなか実用に近いものでした。

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機材的にはシンプルです。

しかし私のATEM mini PROはオーディオ入力に何か問題があるようで、一度仕事で使ったときにエラーが直らなかったことがあり、もう二度とこの入力は使わないと決めたのでした。LINEレベルの入力に対応しているのかどうかもあまり情報が見つからなかったです(当時)


最後の方法はこれです。これが出来れば4つの選択肢の中では一番音質は良いです。

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アナログを一切通さず配信まで送れるというものです。これが出来れば一番良かったのですが、WindowsだとVoice Meeter Banana、MacだとSoundFlowerなどのソフトを導入し、設定する必要があります。

もしくは上記ソフトを導入しなくても、ループバック機能を持っているオーディオインターフェースがあれば実現できます。

ただまずソフトウェアの導入は私の環境だとなかなかうまくいかず、OSのオーディオデバイス設定等もいちいち変更する必要があったりしてめんどくせえなあ!!もっと簡単にやらせろ!という結論に至ってしまいました。

オーディオインターフェースのループバック機能を使った方法は、一応できることはできたのですが、入力チャンネルをループバックに使用する関係で入力2chを無駄にしてしまいます。これではせっかく高いお金を払って多入力のオーディオインターフェースを導入した意味が半減してしまいます。。

ということで、この冴えない選択肢からどれか選んで文句を垂れながらやるよりは、機材もシンプルで、ノイズレス、損失レスかつオペレーションも簡単な方法はないものかと、ずーっと探していたわけです。

根気よく海外のサイトも含めてしらみつぶしに探していった結果、私の希望の全てを満たす方法が見つかりましたので、この記事にて公開させていただきたいと思います。(前置き長くてすみません)


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