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3 タイに自販機ブームがやってきた

タイにも自販機ブームが押し寄せているようだ。

たぶんコロナ禍でロックダウンが起こり、人々の非接触が奨励されたときに販売を維持するために考え出された「苦肉の策」なのだろう。

あちこちに自販機が目立ち始めた。

タイは太陽が出ると昼間は灼熱なので、この自販機の出現でものすごい電力消費が起こるだろう。

さて、今いるレジデンス*の玄関前にセブン自販機が設置されて2カ月がたつ。ちょうど降雨が多い10月はじめの設置だったので、朝雨で散歩ができない日は自販機を利用するようになった。

こんなやつ。↓

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*レジデンス(タイには多い。ホテルとしても経営し、アパートとしても短期賃貸しをしている宿泊施設)。旅でタイが気に入って、しばらく沈没したい人向けには格安になる宿泊施設だ。

ご飯ものや蒸しパンものなどの温めに自販機横にある電子レンジを使うのはご愛嬌である。(健康志向のあるまともな人間は電子レンジなんかとっくに使わなくなっている。)

実際に使ってみるとさまざまな問題にぶつかった。

1 商品棚から商品が落ちない

棚一つひとつにベルトコンベヤが付いていて、商品を全面に押し出すがそれが商品落下寸前で止まって落ちてこない。

興味深いことに、自販機は異常事態を察知して小銭を返金してくれた。タイなので驚いた。タイも進歩しつつある。

2 商品受け取りトレイが詰まる

商品は黒の横長トレイが商品棚まで移動して、そこにベルトコンベアが全面に押し出してくる商品を受け取る仕組みなのだが、下から商品棚に向けて移動中に、中途半に押し出されて棚から落ちかけている商品にひっかかって、その横長トレイはそこで詰まって動かなくなった。

この時もお金は返金された。

3 自販機判読不可能な値段がつく商品を棚に並べる

この自販機が判別できる小銭は10バーツ、5バーツ、2バーツ、1バーツだけだ。それ以下の小銭がタイには存在する。0.25バーツとか0.5バーツとか。ある日自販機を覗くと買おうとしたジュースが27.5バーツで売られていた。これじゃ商品棚に並べても買えないのだ。設計ミスである。

4 自販機ディスプレイの商品名と棚の商品が違う

この自販機は商品棚に実物が並び、そこには値札はない。別にディスプレイが付いていて、そこに商品写真と値段を表示する仕組み。欲しい商品のディスプレイ写真を指で押すと商品が選択される。ある日商品棚にお目当てのハムチーズクロワッサンがあったが、ディスプレイにはジュースの名前が書いてあってめん食らった。たぶんお金を入れれば商品は出てくるだろうが怖いのでやめた。

この自販機の例だけでなく、タイでは事態が読めない不安なことが多々起こる。そういう場合は迂回するのが一番だ。巻き込まれると後々面倒だ。場合によっては死んだり怪我したり騙されたりする。

東南アジアのどの国も多かれ少なかれさまざまなカントリーリスクを持っている。

頻出する問題は旅行するにせよ住むにせよ、できることなら事前に知っておいた方が良い。

「地球の歩き方」に旅行の際に注意すべきカントリー・リスクが書かれていて役に立つ。

添乗員のいる「旅行プラン」にバカ高い値段を支払う人もいるが、それはカントリーリスクを避けるためでもある。

話は飛んだが、自販機に戻したい。

5 自分が欲しい商品が棚に並ばなくなる

ある日、チーズケーキが商品棚に並んでいたので買った。それからも何回か買った。しかし、ある日を境にチーズケーキは消えた。でも、その自販機の管理を担当しているセブン店舗に行くとはあった。(笑)

売れ筋商品を並べるのがコンビニのいいところだが、タイのセブンではインコンビニが売りだったりもする。タイではぼくがいいなと思うものはしばらくするとコンビニから消えていくジンクスがある。涙

まあ、そんなこんなで、レジデンス前にセブン自販機ができたと言っても手放しで喜んではいけないことがわかってきた。やはりここでも、#タイあるある 満載なのであった。(爆)

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