6 思ったより難しい旅の回想
この巡礼記を書きはじめたときは、巡礼者証明書に残っている巡礼宿のスタンプに書いてある文字をGoogleで調べればいろいろな情報が出てきて、そこから自分がどんな巡礼をしていたか思い出せるのではとたかを括っていた。
しかし、実際にそれをやってみたが、全然ダメだ。(遠い目)
例えば、2005年4月28日の巡礼宿スタンプ。LOS ARCOS - NAVARRA とある。
これで昨日泊まったCIRAQUI の宿からの道のりをグーグルで調べた。32キロとある。朝6時ごろ宿を出発し、8キロ毎にコーヒー休憩をしながら4セット進むと32キロになる。合計時間は8キロで2時間かかるので、8キロ2時間として、その4倍で8時間かかる。それに1時間のコーヒータイムを足すと9時間。午後の2時から3時ごろには次の町に到着する計算だ。
だからロス・アルコスはこの28日に泊まった町だと推定される。
Google Earthで上空から俯瞰するとやや大きめの街であるとわかる。そして、巡礼宿で調べると、albergue de peregrinosと表示され、この日は多分ここに泊まったのだろうと思われる。
しかし、その他の町や巡礼宿の写真などをみてもしっくりこない。もうぼくは記憶喪失者なのだ。(涙目)
この宿はCasa de la Abuela と書いてあるが、巡礼宿スタンプにはそんなことはどこにも書かれていない。もしかしたら17年も前のことでその宿はすでに閉鎖されているかもしれない。
ここにきて、ちょっと呆然してきた。
はじめは1日の巡礼で1話読み切りにしようなんて甘いことを考えていたが、こんなの読まされる読者はヘキヘキとするに違いない。
ちょっとストーリーを書く戦略を考える必要がありそうだ。
つづく