笑いとは、緊張と緩和で生まれるものだ
今回は、サントリーデザイン部 部長 水口洋二氏にお話を伺った。
目次
1)「面白い」って何だろう
2)面白いサントリーデザイン
3)オモロイを創り出すデザイン戦略
1)「面白い」って何だろう
「面白い」とは、暗い世界からスッと明るくなること。
なので、暗い世界と明るい世界とどちらもあって、面白い。
水口氏は、そうした「緊張・緩和」が大切だと言う。
「笑いとは、緊張と緩和」
桂枝雀
面白いとは、緊張「不安な状態」を緩和「一気に解決」させること。
ビジネスに置き換えると、「生活者の困りごと」を「その手があったか!」と導くと、「面白い」商品やサービスを開発できると言う。これは、インタビューでわかることではない、自分達で深く考えることが大事なようだ。
2)面白いサントリーデザイン
・クラフトの良さは、ストーリー。
・マスプロの良さは、利便性。
水口氏は、流行りに乗っかるのは、思考停止だと言う。流行るということは、必ず反対に負がある。ストーリーを求めると、利便性が欠ける。
それを仕方ないとするのは、利便性に欠けているのではないか。
■面白い例
・TOUCH AND GO COFFEE by BOSS
ストーリーとは、必ずしもユーザー側に与えるだけではない。
最大に感動するのは、自分のこと。
コーヒーのことなんて知らないだろう、という話をするのは古い。
ナラティブ、お客様が作るデザインが面白がられ、面白い。
・忍者女子高生 by C.C.Lemon
→フィクションコンテンツ:楽しさ
・サントリー水育
→ノンフィクションコンテンツ:誠実
・SUNTORYを「NYANTORY」とはせず、猫キャップを作り、猫の日に乗っかった。
→サントリー 内にある3Dプリンターで制作。
→その後、いろんなパターンを考案し、CEATECで展示。
このように、二者択一することはない、むしろどちらもを上手く取り入れ「面白い」を築くバランスが大切のようだ。
3)オモロイを創り出すデザイン戦略
・お客さんが言わないことを掘る。
・分業しない・課を作らない。
・深い洞察(納得)↔︎自由な発想(驚き)
情報元:
武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第15回 水口洋二氏 2019/10/16