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櫻坂46 「新・櫻前線」乱文雑文ライブレポ

2024年3月3日、『櫻坂46 4th ARENA TOUR 2024 新・櫻前線 -Go on back?-』の福岡公演2日目に参加してきました。

今回は注釈付き指定席を一般販売で入手し、遠征での参戦。
チケットを発券した時からわかっていたことではありますが、モニターの真横。メンバーの表情を細かに見るのは諦めました。

ですが、花道、センターステージをよく使ってくれたので、モニターが見えないところ以外に不自由はありませんでした。それが大きい痛手なのは確かですが。真横からメインステージを見る形になるのも、フィジカルとして残るのはもっぱら正面からの映像だと思えば貴重な席だといえます。

とはいえ、観客の意識・声のベクトルがほぼこちらと重ならないので、同じ場所にいながら盛り上がってる人たちを少し離れた場所から見ているような感覚はちょっとありましたね(互いに垂直なベクトルの内積はゼロ)。


以下、ネタバレを多分に含みながらライブの感想をつらつらと書いていきます。

結構近い
中央のリフターで沈みながらメンバーが退場
(リフターで沈むって下りエスカレーターみたいだね)
最後まで手を振ってくれた


セットリストは以下の通り(プレイリストは筆者作成)。

Overtureを除いて3rdアニラ2日目が25曲、小林由依卒コンが19曲だったのに比べて17曲とコンパクトなセットリスト。摩擦係数、 BAN、Cool、Buddies、櫻坂の詩以外は直近リリース3作、『Start over!』『承認欲求』『何歳の頃に戻りたいのか?』から組まれています。

最新リリースシングル表題曲『何歳の頃に戻りたいのか?』のMVが『承認欲求』『Start over!』の振付を引用しているのと関係ありそうな気もします。
MCで大園玲ちゃんが「初めてライブに来た人?」と聞いたときに手を挙げた人が多かったのが印象に残っています。最近櫻坂を知ってライブに来た人にも楽しめるライブだったように思います。


演出面では、曲数が少ない分一曲一曲の演出がすごく凝っていました。

1曲目の『マンホールの蓋の上』では歌詞の"Wacha say we do?"を印象的に用いた煽り方がありましたし、『摩擦係数』では間奏のダンスバトルでセンターステージに天ちゃん組、メインステージに森田ひかるちゃん組が踊るというアツいシーンもありました。
上の写真ではセンターステージに浮かぶ"SKZ"のモニターはステージまで降りると壁として作用し、『BAN』ではその前後を自在に移動しながらパフォーマンスが展開されます。
『Anthem time』『ドローン旋回中』は3期生と1・2期生が交互に現れるリミックスのような構成。
『Don't cut in line!』では一瞬姿を消したメンバーがポップアップで現れると衣装が早替わりしていました。
MVを再現するような演出があったのは『何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう』『油を注せ!』。
『Cool』では東京ドーム公演の『Nobody's fault』や『その日まで』で使用されていた"1人乗りのすげぇ高く上がるやつ"が上手下手の2か所で使われており、今までの盛り沢山な内容も含めて"櫻坂、潤ってるな"と純粋に思いました。
『マモリビト』は小島凪紗ちゃんが空からピンク色の光のようなものを受け取るシーンからスタート。センターステージのパフォーマンスが映えます。
『承認欲求』『泣かせて Hold me tight!』『Start over!』はよりシンプルにパフォーマンスを魅せてくれました。承認欲求で上がるファイヤーであったかくなります。スタオバは間奏で夏鈴ちゃんが一人踊る姿に小林由依の 不在=存在 を感じました。ペアダンスの相手はいつか見つかるのかな。
『何歳の頃に戻りたいのか?』ではラスサビで桜吹雪が。アウトロ後に天ちゃんがコイントスをして退場し、本編終了。最新曲はやっぱり盛り上がります。

各曲それぞれに新鮮な驚きがあり、濃度を感じました。

アンコールは『Buddies』と『櫻坂の詩』でした。先日のBACKS LIVE!!では例外的に『I'm in』でしたが、ラストは基本『櫻坂の詩』で固定。面白みに欠けるかもしれませんが、筆者はこれでいいと思っています。カーテンコール、エンドロール、あとがき、エピローグなのがいい。
本編で強い手札を出し切る感じが好き。大富豪なら、8切りから反則のジョーカーあがりより、2のペアで黙らせてから3を出してあがる方がいい。
それを言い出したら2を4枚で革命して3であがるのはどうなんだみたいな話も出ますが一応例えなので続きは読者の皆様にお任せします。「いい」も例えなのでね。筆者も8切りからのAペアみたいなあがり方しますよ。

絶対に"詩"じゃなきゃダメってわけじゃないんですけどね…。少なくともアンコールで本編の延長を演ることが定番になってほしくはないかな。

幸阪茉里乃ちゃんが井上梨名ちゃんを好きすぎる件と天ちゃん昼食付き指定席の件は今後も語られていくと思われますが、この公演で出た話だということは備忘録的に残しておきます。


昨年中は"期待のルーキー"、"新人離れ"などと形容されることも多かった3期生がもはや新人としてではなく歴とした主力として活躍しているいま、ライブの比重が3期生に多少なりとも傾くのは当然のことです。ダブルセンターを含めると森田ひかる・山﨑天のセンター曲数はそれぞれ4曲・3曲なのに対して、3期生曲も3曲。3期生だけで構成されたユニット曲も披露されました。
今までは突風のようにかき回し颯爽と去るような役割を果たしていた部分もありましたが、新参者で3期だけのライブを経た今回のツアーではライブを維持する役割に変わってきているように思いました。
その分今までライブを前線で維持してきていた森田ひかる、藤吉夏鈴、山﨑天といった2期生メンバーの比重が下がり、少し持て余している印象さえも受けました。

結果として、ライブの満足感はもちろんありますが、どこにライブの"軸"があるのか上手く感じとることができなかった不完全燃焼感も残りました。"重心"という方がいいかな。直近のライブで小林由依という軸、あるいは重心の存在がセットリストや演出、パフォーマンスに一貫性・強度を与えていたことを思い出すと尚更。

しかし、このことは全くネガティブなものではありません。3期生が今よりもっとグイグイとグループを引っ張っていく姿がすぐ近くに見える。ただ、今は3期生としての(自分の中での)括りが強くてパイセンと3期生で別れて見えてしまった。じきにうまい具合にまとまっていくと思うので、今回は過渡期を見ているような、そんなライブでした。


表題曲群、なぜ恋、Dead endあたりを欲してしまう部分も正直ありますが、固定曲を増やすとライブの面白み、驚きも減ってしまう。こういうことを考えてしまうこと自体"Go on back"といえるかも。それらがなくとも素晴らしいライブを構成できることを櫻坂は示してくれています。
今回は、今までのようなストイックなパフォーマンスを魅せつつ、多面的でかつ多幸感もあるライブだったように思います。
いつも新しいライブを作ってくださる方々には本当に感謝しかありません。

まだ披露されていない最新作収録のユニット曲がどうライブに関わってくるかも楽しみですし、福岡公演初日に発表された、ツアー追加公演となる東京ドーム公演がどうなるのかといったところも楽しみは尽きません。

ここらへんで文章を終わろうと思います。
最後に、公演を作ってくださった櫻坂46の皆様、スタッフの方々、そしてライブという場を一緒に構成してくださった観客の皆様に感謝を申し上げます。

読んでいただきありがとうございました。

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