2023新人賞賞レース振り返り
つぶやきでも報告したのだけれど、去年の賞レースの結果が出揃ったので簡単に振り返り。
・文學界新人賞……二次通過 (60/2120)
・太宰治賞……一次通過(120/1401)
いや、ボウズじゃなかった今だから言えますけど、三次くらいは行きたかったな??
……とは思うものの、まあ頑張ったよ。頑張った私。
この二作について、簡単に振り返って次につなげたい。
まず、書き上げたときの自分の感触と、賞の結果を比べてみる。書き上げた順は文學界→太宰治なのだが、文學界のほうが純文学っぽく書けたと思う。
一方で、書くプロセスにおいては、太宰治賞のほうがプロットをしっかり作って計画的に書けたと思う。
文學界のほうが自分に寄せたようなテーマで書いたのだけれど、自分の中では、うだうだした、いかにも純文学的な、起承転結のうすい作品だったように思えた。それでも、それなりに時間をかけて、表現を削ったり足したりした手間が結果に出たのかもしれない。〆切の四、五か月前に書けたという要素は、結果に影響してるかなあ。分かんないなあ。賞と作品の相性とか考え出すときりがないのでやめるけど。
ちなみに、三月末に出す作品は、現時点では文學界と太宰治賞の合の子のような作り方をしている感覚がある。つまり、プロットは文學界寄りの緩め〜ほぼ作ってない、テーマは自分より……だったのが自分がなりたかった自分(他者)になってきた感じがしていて、速度は早めである。
これからは、もう少し戦略的に書き方や書くテーマを選んでいく必要があるだろう。
最近、とある小説を読んでいて、私はその作者を同僚の目線で見ている瞬間があった。去年は受賞までしかイメージできていなかったから、最高二次止まりだったんじゃないかと思う。そりゃ、意識の上ではその先を考えてはいたのだけど、一段上に来ないと備わらない視点もあるのだということを体感している。
職業作家になるというイメージを、生活している時から意識して、自分の身体に馴染ませながら小説も書いていくべきなのだと思ったりしている。
ちなみに、公募勢の中には、出したけれど、惜しくも受賞に至らなかった作品をWebにアップしたりkindleで販売したりする人がいる。というか、そういう人の方が多いが、私はそれはしない。
内容が気になる方もいらっしゃるかなとは思うので、期待に応えられず恐縮だけれど、たとえ最終候補に残ったものだとしても、商業出版に耐えうる作品でなかったということなのだから、出しても意味がないように思うからだ。
それに世に出せば、心優しい人がコメントやスキをくれるだろうが、それで満足してはいけないと思う。あくまで私はそう思うということなので、悪しからず。
自分に甘い人間だからさあ……。
最後に、今後について。
常々「今年はメフィストと文學界だ!」と言っていたのだけれど、純文学系で出したやつ全部ひっかかったので、純文に集中することにする。メフィストのようなSF系の作品は、デビュー後、純文の枠でも出せるけど、メフィストから芥川賞というルートはほぼないし。
具体的には、文學界、群像、太宰治、新潮OR文藝。まじか。頑張れ私。
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