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富山県の農山村における鳥類の生息密度と環境要素の割合との関係(繁殖期)


富山県の農山村における鳥類の生息密度と環境要素の割合との関係(繁殖期) 富山の生物 61(2022):88-94
富山県生物学会

要約:富山県内の農山村9か所で繁殖期に行った鳥類のラインセンサス結果に基づき、環境要素の割合と 鳥類の生息密度との間の相関関係をSPEAMANの順位相関係数( r s )により求めることで、それぞれの 鳥類種が必要としている環境要素を知り、それらが改変された際に生息密度にどのような変化が起きるの かの予測を行った。普通種20種についての解析では相関関係が比較的良好に得られたが、希少種20種に ついての解析では明瞭な相関関係が得られない種が多かった。これは生息個体数の少なさや行動範囲の広 さに起因していると思われ、同所的に出現する普通種の傾向や、個体ごとの行動域の環境要素の割合から 同様の解析を行うことで、農山村の鳥類が必要とする環境要素と今後の変化予測を行うことができるだろ う。


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