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好きな歌詞表現と自己解釈(2024.9.4更新)

※随時更新
※個人の解釈/感想を多分に含みます




月夜見海月

海・海月というモチーフがまず良い。情景が綺麗。

水の中 蝶が舞った 艶やかで美しい鰭
私にはないものを 欲しがるのは駄目でしょうか

カラフルに彩った うろこは花びらのドレス
似合うわけないくせに 夢見るのは変でしょうか?

(中略)

ほら 藻掻く度に泡粒が 真珠みたいでしょう
見上げた 波打つ空の彼方 月夜見海月

https://www.uta-net.com/song/359818/

(アイドルという煌びやかな世界にも重なる情景描写。)

それでいて「努力と決意」のメッセージが良い。

届かない声だった それでも歌を歌うのは
人魚姫を真似た 馬鹿馬鹿しいことでしょうか?

そうだね 沈み続けるのは簡単だ
抵抗してみようか 見苦しさも
私らしさなのだから

今日も 追いつけない煌めきに 溺れそうだけど
苦しさは 諦めていない 決意の証だ
きっと どんな姿でも ここへ来たのでしょう
ねえいつか そっと誰かの世界を 照らしてみたい

(中略)

届け私の歌

https://www.uta-net.com/song/359818/

何者かに成りたい、でも成れない。そんな狭間の葛藤を「苦しさは 諦めていない 決意の証だ」と肯定してくれる。ここが何よりも好き。

曲中において海月の願いが叶ったかどうかは明言されていない。
いないが、最後の「届け私の歌」が聞き手に届いたことによって、少なくともこの曲では、聞き手にとって海月はかけがえのない存在になる。
例え、美しい鰭がなくても、鱗の花弁のドレスがなくても、海月として藻掻くことで何者かになれるということを伝えてくれている。
この曲そのものが「努力と決意」に対する「救い」になっている。

目標に向かう努力を、海月というモチーフによって「泳ぐ」という動作で表現されている。ユニークであると同時に、人の日々の営みとかなり重なる表現だ。

下手なりに泳ごうか 願うだけじゃ
海の月にはなれない

https://www.uta-net.com/song/359818/

水中から見上げた彼方にある月と海月の言葉遊びも良い。(2024.9.4)


絶対アイドル辞めないで

アイドルがアイドルを応援する側の心情を歌う構造がすごい。

絶対 アイドル辞めないで(ずっと)
輝いてる君を見たい
もう ずっとずっとずっと
ステージにいて

https://www.uta-net.com/song/356403/

「絶対アイドル辞めないで(ずっと)」の「ずっと」が重すぎる感情を中和しポップスとして成立させているキーワードだと感じた。(無いと激重オタク感情すぎる)
また、「ずっと」と必ず叶わない願いを歌うことで、この曲を歌っている瞬間の価値が上がるようになっている。無限を願うことで、有限の価値を明確にし、それをポップな曲にラッピングして届ける。天才か?

あと、「誰もが考えている感情」かつ「言葉にしない感情」を抜き出しているのがすごい。

(アイドルを星に例えているが、推しの語感も意識していたりするのだろうか?考えすぎ?)(2024.6.26)


Campus mode!!

どこまでも真っ直ぐ前に進む意思を感じる歌詞が好き。まるで、手を取って前に引っ張ってくれるみたい。
頑張るための理由が「人生は一度きりなんだ」と明瞭なのも好き。ともすれば忘れがちな事実を言葉にしてくれることに価値がある。

ぜったい いっぱい 輝け!人生は一度きりなんだ
そう君が 勇気をさ 元気をさ
くれたんだよ
何度も何度も何度もありがとう!
「できる!」って叫ぼう
「できる!」って笑おう
「できる!」って走りだそう
いざゆけ乙女!
Stepping now
ワタシスピードで!
どうにも止まらない!

https://open.spotify.com/intl-ja/track/5XsPjGw1ADBcVU0i7mwNb1?si=3251b7d382c840ce

人生に対する前向きな気持ちを「Campus mode」という言葉で定義してキャッチーかつ強い軸にしているのが勉強になる。「曲名」=「メッセージ」になっているので、タイトルコールの瞬間に曲から受け取った感情が思い浮かぶ。

Campus modeで一緒に駆け抜けるぞ

Campus modeは無限大まで!

だからCampus modeでもういっちょ!

https://open.spotify.com/intl-ja/track/5XsPjGw1ADBcVU0i7mwNb1?si=3251b7d382c840ce


新規作品ということで、単体で過去からの積み重ねは無いが、シリーズのこれまでの歩みを振り返ることで、進む方向を示している。

道を刻んだ偉大な歴史
忘れずリスペクトだ
すごすぎるぞ!
(ほんとにすごいぞ!)
じゃあそのすごすぎる
バトンちゃんと握って(せーの!)
腕は振れるか?前を向けるか?
未来を作れるか?
これがつまりそうだ
アイドルなんだ
全力でマスター!
お待たせしました!

https://open.spotify.com/intl-ja/track/5XsPjGw1ADBcVU0i7mwNb1?si=3251b7d382c840ce

(『順風満帆 やだ! それならスカートの裾に注意!』はマスターつながりで「めざせポケモンマスター」のオマージュ?歌っている意思に共通点を感じる。)
(2024.6.10)


MY STARWAY

「これから」の自分が「これまで」の自分を励ます歌詞。
一見すると立場が逆(これまで→これからを鼓舞する)ではないかと思うが、「これまでの自分の頑張り」を認めることにより、この先も揺るぎない強い柱を聞き手に与えてくれる。

久しぶりに公開されたシリーズ作品の主題歌ということもあり、冒頭の歌詞だけを抜き出すと「聞き手↔キャラクター」に対する言葉のように解釈できるが、フル尺で聴くことにより「聞き手→聞き手」への応援歌へと視点が切り替わる。これが、映画の最後の見せ場で流れることで、作品の持つメッセージがより鮮明に視聴者に刻まれることになる。(訳:良すぎる)

ラストのメロディが別の曲(SHINING LINE*)から引用されているが、対応する歌詞を「私たち」→「私」に置き換えることで、これまで作品が寄り添ってきた状態から、視聴者が独り立ちするようにと、そっと送り出してくれている。(2024.5.28)

そうやってかなえるたび 生まれてくる勇気があって
信じてあげよう大好きでいよう 自分こそがスターゲイザー
心は覚えているよ 怖がらなくても平気
泣きたい今日がいつかの笑顔に できることわかったから

時を越えてキミにまた会いにいくね
なりたいわたし見てて
ここではないどんな場所に立っていても
この日々の先なら好きになれるはず

https://utaten.com/lyric/mi22112239/

アイカツメロディ

「夢」について形容する際、ただ「好き」や「憧れ」で片付けるのでなく「どんななに失敗したって諦めきれる夢じゃないよ」と意思の強さを伴って表現するのが良い。その後に「だから怖れず踏み出せる」とその先まで見せてくるのが格好よすぎる。(2024.5.28)

どんななに失敗したって諦めきれる夢じゃないよ
だから怖れず踏み出せる

https://utaten.com/lyric/mi17082113/

AIKATSU GENERATION

勇気を出して新しい世界に飛び込んだ人の応援歌としてオチサビが刺さる。人間誰しも頑張りすぎたとき、なぜ頑張り始めたのか見失うことがあるかと思うが、そんなときにそっと寄り添ってくれる。(2024.5.28)

あの日ちいさな一歩で 世界が生まれかわったの
また かなえていくチカラ 信じられるよ
ありがとう

流れる星のように 終わらない夢のように
ずっと ずっと きらめきを 手ばなさないで

https://utaten.com/lyric/yb18021443/

Snow halation

芽生えたばかりの熱い「初期衝動」と冷たい「雪」を重ねた対比が綺麗。
『微熱の中 ためらってもダメだね』は、「雪は些細なことで溶けてしまう」=「初期衝動が失われてしまう」ことを表しており、初期衝動の繊細さを表す比喩として格別だと思う。天才。(2024.5.21)

不思議だね いまの気持ち
空から降ってきたみたい

(中略)

届けて
切なさには名前をつけようか"Snow halation"
想いが重なるまで待てずに
悔しいけど好きって純情
微熱の中 ためらってもダメだね
飛び込む勇気に賛成 まもなくStart!!

https://utaten.com/lyric/xs15022077/