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【フェーズ1】寛解導入療法 | 治療経過と副作用や入院生活(離乳食)について

今回は、抗がん剤治療の第1フェーズにあたる、寛解導入療法を行った時のことを書きます。

この治療での目標は『寛解(かんかい)』すること。
寛解とは骨髄中の白血病細胞を5%以下にすることです。
入院時には白血病細胞が95%占めていたということなので、強い化学療法で一気に減らしていくことになります。

結論から書きますと、いーたんは寛解導入療法後に無事『寛解』となりました。
抗がん剤の大きな副作用もでず、プロトコル通りの投薬をすることができました。

抗がん剤治療がうまくいき、「寛解」になるという大きな目標達成以外での、この寛解導入療法37日間でのハイライトは以下です。

・集中治療室から一般病棟へ移動。コロナ陽性継続により完全隔離の個室での面会不可の入院生活。
・経口ミルクでの栄養摂取から、離乳食へ。
・オンライン面会の開始。
・副作用の出現。
・理学療法士によるリハビリの開始。

ハイライトそれぞれについて、もう少し詳しく書きます。


集中治療室から一般病棟へ移動/コロナ陽性継続による完全隔離の個室での面会不可の入院生活。
寛解導入療法の開始とともに、呼吸や容態の安定が確認され、集中治療室から一般病棟へと移動になりました。
ただし、コロナは陽性のままのためコロナ感染者扱いとなり
完全隔離の個室での入院治療です。つまりまだ面会はできません。

集中治療室から一般病棟へ移動という点容態の回復がみうけられたのだとプラスに捉えられる反面、ナースコールも呼べない赤ちゃんを個室隔離にする不安がありました。、もし急に具合が悪くなったらどうするのか、もしミルクを嘔吐して喉に詰まらせないかなど。
もちろん看護師さんが定期的に部屋を巡回してくれますが、加えて部屋にはカメラの設置、心拍や酸素値は常にモニターでチェックというリアルタイムで様子がわかるようにしているので大丈夫とのことでした。
実際は、おむつ交換や投薬などで、1時間おきくらいにはだれかしらがくる状況だったと思います。

面会は引き続きできないので、一日一回主治医の先生からの電話連絡いてその日の進捗を聞いていました。


経口ミルクでの栄養摂取から、離乳食へ
緊急入院時は、呼吸困難と、内臓の腫れによる臓器圧迫でまともに口から栄養摂取もできなかったいーたん。
入院数日後から、経口でミルクは摂取していたもののまだ離乳食は食べれていませんでした。
ステロイドという薬の影響で食欲増進するためミルクでは足りなくなってきたので、離乳食も開始しました。

当時生後7ヶ月でまだまだゴックン期だったいーたんですが、体調が悪かったこともあり離乳食もあまり進んでいませんでした。
そんな、中入院生活が始まりしばらく離乳食も挑戦していなかったので、今後離乳食はどう進めるのか心配していました。

しばらくブランクがあったので、またゴックン期の10倍粥からスタートとなりました。実際の食事は見ていませんが、主食・主菜・副菜・スープという感じの栄養バランスのしっかり取れた離乳食です。
正直、家で離乳食を進めるよりも栄養面もアレルギー面も考えられた内容なので、離乳食まで進めてくれる病院に感動しました。

オンライン面会の開始
コロナ感染のため、面会が一切できない日が続きました。
コロナの症状自体はないものの、白血病治療のため抗がん剤で一気に白血球の数を減らしているため、本来ウイルスをやっつける役割の免疫(白血球)がほどんど体内に存在しないため、コロナウイルスそのものを撃退できずに保菌しているという状態が続きました。

抗がん剤治療継続中は骨髄抑制がかかり白血球の数も上がらないため、しばらくはこの保菌状態か続いて、面会不可の期間が予想よりも長引くであろうという主治医の先生のご配慮でオンライン面会を設定してもらえることになりました。

オンライン面会(今回はzoom)の、デバイス(iPad)は当人持ち込みでまた通信量も我々負担となる条件付きですが、お願いすることにしました。

初回は入院してから26日目のことでした。
久しぶりに見るいーたんのお顔、薬の影響もあって若干気持ちが落ちている様子で笑顔は見られず。
それでも、映像で動く姿がみれるだけでもそれまでの不安が少し取り除かれました。
毎日どんなお部屋で過ごしているのかもわかり、視覚的情報が入るだけで安心度があがったことを良く覚えています。

それからオンライン面会は平日に週2回できるようになり、主治医からの電話連絡は平日一日一回継続するけれど週末の連絡はなくなりました。顔を見れることが安心材料になったのでよかったです。

またiPadを部屋に置いておいたので、看護師さんたちが日々いーたんの様子を写真や動画におさめておいてくださり、隔離中の成長する姿も記録として残せたので本当に感謝してます。



副作用の出現
抗がん剤治療を進めるにあたり注意しないといけないのが副作用です。
1番に気をつけないといけないのが感染症。
風邪ももちろんですが、免疫が下がっている時に感染症にかかると重病化するリスクがあるのと、感染症を直すことを優先し抗がん剤治療止める必要がでてくるとその間の再発リスクも高まるからです。
幸い、いーたんは感染症や発熱もなく寛解導入療法は乗り切ることができました。
そのほかも腎機能、肝機能に影響がでやすいので注意して数値を追いました。
やはり投薬後に数値が高くなる傾向はありましたが、薬で抑えられる範囲で留まることができました。

それよりは軽い症状ですが、
脱毛は抗がん剤治療はじめて3週間後くらいから始まりました。
それからステロイドという薬の影響で食欲増大し、顔がまんまるとふっくらしていきました。
これらの症状は、抗がん剤治療が終わればよくなるものなので治療中は寄り添っていくしかないかなと思っています。

理学療法士によるリハビリの開始
生後半年ごろから具合の悪かったいーたん、入院時は生後7ヶ月でしたがまだ寝返りも成功してませんでした。
内臓圧迫もあったのがうつ伏せも嫌がっていたのを覚えてます。
そんな中、入院生活が始まり毎日点滴が繋がった状態でベッドの上で過ごす生活になりました。
これからどんどん成長する時期なので、元々遅れてる運動能力の発達が心配でした。

そんな中、主治医の先生から提案があったのが理学療法士によりリハビリです。
体を動かす練習のサポートに入ってくれるとのことでした。
こちらの不安に思うことを先回りして提案してくれる病院の体制に本当に驚いたのを覚えてます。
すぐにお願いして、平日はほぼ毎日理学療法士さんが体を動かすお手伝いをしてくれるようになりました。


医療体制ももちろんのこと、
離乳食やリハビリなど発育に必要なことまでサポートしてくれるこども専門の総合病院に驚かされることばかりでした。
本来ならわたしがしないといけない子育ての部分までしっかりとサポート体制が組まれていて本当に感謝です。
またコロナ禍でのイレギュラー対応とはなりますが、面会できない我々家族のことを考えてくれて、オンライン面会も設定してくれるなど、寄り添ってくれる体制が本当にすばらしくてありがたいと思っています。

こうしてコロナ禍で始まった白血病の治療ですが、
第一フェーズは大きな問題なく目標をクリアすることができました。

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