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プラットフォーマーの財務資料を読み解くための基本語彙
いつもは自分が見た動画を中心に、今後ニュースに触れた時に役立つ用語をご紹介しているのですが、今日はこの記事から。
Google Play app store revenue hit $11.2 bln in 2019, lawsuit says
<語彙>
revenue 売上
例文:Google generated $11.2 billion in revenue from its mobile app store in 2019. (グーグルは2019年にモバイル・アプリ・ストアで112億ドルの売上を上げた)
gross profit 粗利益: 売上高から仕入れにかかった原価を差し引いたものoperating income: 会社が本業のサービスや主力の商品によって稼ぎ出した利益のこと。operating profitとも言う。
operating margin: 売上高に対する営業利益の割合
例文:The business in 2019 had $8.5 billion in gross profit and $7 billion in operating income, for an operating margin of over 62%. (同社の2019年の粗利益は85億ドル、営業利益は70億ドル、営業利益率は62%であった)
in-app purchase: アプリ内課金
monopoly: 独占
参考:oligopoly 寡占
Google generates huge profit through the Play Store by taking 30% of the fee for every digital good sold inside an app. (グーグルは、デジタルグッズがアプリ内で購入されるごとに30%の手数料を取ることにより、プレイストアで莫大な利益を上げている)
plaintiff: (特に民事訴訟上の)原告
参考:defendant 被告
参考:刑事事件の原告はaccuser、被告はthe accused
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「アプリ内課金」「30%の手数料を取る」などの表現は通訳の現場でもよく遭遇します。覚えておくと便利です。
iPadでKindle本を買おうとするとアプリでは買えず、ウェブブラウザから購入しないといけないので不便でしたが、Amazonとしてはアップルに支払う手数料を節約したかったからなのですね。
なぜ手数料率が30%と決まったかについては、こちらの動画で面白いことを言っています。
ここで登場したコメンテーターによると、楽曲が1ドルで販売されていた時の名残で、30%の手数料を取ると大体30セントになり、クレジットカード決済の手数料を賄うことができたから、ということだそうです。
しかし、有料アプリやアプリ内課金の金額が大きくなってくると、30%というのは大きな金額になりますね。
アップルやグーグル(アルファベット)がプラットフォーマーとしての圧倒的な優位性を持っていることが独占禁止法に違反するのではないかということで、規制が入ったり、あちこちで訴訟が起こされたりしています。
上記記事で明らかになったグーグルのプレイストアの売上も、裁判に提出された資料で初めて明らかになったものでした。これから、手数料率を下げたり、プラットフォーム上で第三者のアプリストアを許容したりする流れになってくるのではないかと思われます。要注目ですね。
…と思っていたらこういうニュースが出ました。
今回は除外されているゲームアプリに関してどうなるのかも注目です。
***
上記の動画は”This Week in Tech"というシリーズで、ポッドキャストもあります。私は、技術系の情報は主にこのポッドキャストとNewspicks、専門家のツイートなどで収集しています。
この記事に関しては、この方のツイートからたどり着きました。参考になりますので、埋め込んでおきます。
グーグル独禁法訴訟でこれまで開示して来なかったプレイストア単体の収益が暴露された。事業として2019年度は112億㌦(1.2兆円)の売上、85億㌦の粗利益、70億㌦の営業利益。
— Amin Azmoudeh | アミン・アズムデ (@aminimaz) August 29, 2021
グーグルとアップルのオンラインストアの収益性がますます叩かれそう。
数字として面白かったのは…
【2019年グーグルプレイストア収益開示のあれこれ】
— Amin Azmoudeh | アミン・アズムデ (@aminimaz) August 29, 2021
①当年度の全社売上・粗利益・営業利益のそれぞれ7%、9.4%、20.5%に該当する
②粗利益率と営業利益率の75.9%と62.5%は全社のそれぞれ55.6%と21.1%を大きく上回る
③収益源はグーグルの30%手数料(コンテンツ販売・アプリ内課金)とストア内広告
…
もっと面白いのはプレイストア全体の売上を超える規模のロイヤリティーフィー(2022年度は200億㌦にも上る見込み)をアップルに払い続けていること。無論検索の独占権維持がグーグルに不可欠。
— Amin Azmoudeh | アミン・アズムデ (@aminimaz) August 29, 2021
昨今アップルとグーグル両方とも段階的にストア手数料率を下げており、今後の成長率低下につながりそう。
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