ウチのおばあちゃん

おばあちゃんと久々話した。おばあちゃんは認知症が進み、3分前に話したようなことも覚えてない。私のことも兄弟の中の誰か分かってないような形なのだが、まぁ話してきたわけだ。

そんなおばあちゃんと話して、大変盛り上がった。おばあちゃんは昔からオシャレが好きで、色々なネックレスやお洋服を持っている。昔から洋服を交換したりあれこれ分かち合ってきた中なのだが、今日は私が最近手に入れたお洋服について感想を言い合って大変楽しかった。

この素材はこうだ、色味がどうだ、これを組み合わせると華やかに見える。その試行錯誤はお互いに目を輝かせてアイディアを出し合った。私のお気に入りのカバンをおばあちゃんも気に入ってて、それもとても嬉しかった。

様々なことを忘れても、最後は本人の好きなことが残るし、自然にできることが残るなぁと思う。そして、どんな状態になっても悩みは尽きないが、それぞれの環境でできることを試行錯誤している。

私はおばあちゃんのように多くのことを忘れた時に、何が残るんだろうと思う。おそらく、動物が好きなこと、人が好きなこと、美しいものが好きなことが残ると思う。自然と手に取っている。なんだかやってしまう。

お母さんが私とおばあちゃんが話している姿を見て、あんなに楽しそうに会話するなんてと驚いていた。お母さんとおばあちゃんがお話しするときは、業務連絡のような話をするので、なんだか空気がギスギスする。しかし、おばあちゃんと私は和やかである。あっという間に時間が経っている。どちらも笑顔だ。

私はおばあちゃんが大好きだ。それはおばあちゃんにも伝わっている。おばあちゃんも私が大好きだと思う。それを言葉では表現しないが、なんとなくわかる。例え会えなくても、普段は連絡を取ってなくても、忘れても、お互いに想いあっている。そこにはあたたかな想いがある。変わらない永遠の何かがあるなぁと思う。

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