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終着駅のひとつ前

遂に次回が終着駅なわけなんですが

一体何を言いたかった作品なんだ……? というのがいまの気持ちです。

ずっとホビアニ畑なので、玩具を売らなきゃいけないことも、数々の縛りがあることも、強引なストーリー展開も、そんなものはあって当然と思っている。子供に向けた作品であり、大人はあくまでそのオマケ。おもちゃを買い与えるお財布の役割。それもわかっている。買い与える対象は自分だけど。

放送開始から監督が交代するまでは、無印と比較して、もの足りない部分や疑問点も多くあった。監督が交代した直後の数話はとても面白かった。
しかし今思えば「そこに尺を費やしていいのか?」という疑問がある。

無印に比べて圧倒的に少ない話数。当時はそこを考慮したうえでの配分だろうと思っていた。ホビアニなので玩具の発売スケジュールもあるだろう。

無印は敵側にも敵なりの矜持があり、理解できるところも多かった。
でも今回は「えっ何でここでそうなるの!?」という疑問が多かった。

特にワダツミとヴァルトム、この2人の扱いは本当に酷かった。
いまとなっては何のために出てきたのかすら思い出せないくらいだ。
無印のときのゲンブショックが大きかったこともあるが、そんな簡単にワダツミを(あえてこう言う)殺してしまったことが衝撃だった。
ヴァルトムに至ってはいわゆるオネエキャラで一番嫌われる「オトコになる」ということをやってしまったうえにあっさり消えた。救いは主に永作さんが作画していたためか絵だけはすごく良かったことだ。永作さんじゃないときとの落差は激しかったけど。

この2人はもっと人間とテオティの橋渡しになってくれるんだろうと勝手に思っていたフシがあるのは否めないが、唐突なセツラの登場に、終盤になってからのまるで遊戯王みたいなキャラ(名前すら思い出せない)がおいしいところを持っていく。何なのこいつら。

アブトが離脱してから戻ってくるまでがあまりに長すぎた。
途中で「何でアブト離脱したんだっけ?」とか「何でこんなにテオティに肩入れしてるんだっけ?」と思ってしまうこともあった。
決戦はよかったです。三間さんありがとう。

ハナビはそれほどブレのないキャラだったし、まさかの一番常識キャラになるという意外性でいいキャラしてたと思う。
タイジュは前半のいじめ描写とか虫嫌い描写とか何だったん? じいちゃんはともかくとして両親どうしたの?(たまに映ってたけど)
一番成長したキャラだったと思うし、すごくもったいない。
そのほかのキャラの描写が少ないのはまあ無印からそうなのでそこはつっこまない。それにしてもギンガは少なかったけど。

アケノさんもジャーナリストとして潜入して一体何やってたの?
人間と触れ合うことでもっと何かあるのかと思ってた。何もなかった。
細川さんにあげたキーホルダーは結局何でもなかったのか。

死ぬまで戦い続けると言われたカンナギさん。アバンでやられてんじゃねーよ。いやほんと口が悪くて申し訳ないが思わず本当に言ってしまった言葉です。グランクロス浄化は伝統芸だが、いくらなんでもアバンで決着とか何なのお前。

アストレアさん、何突然家族愛が芽生えてるの? そんな描写あったっけ?
もういっそあなたがラスボスになってくれたほうが納得できた。

とにかくカンナギ・アストレアの2人がブレブレすぎて一体何だったの……? となってしまったのが終着駅のひとつ前。

トコナミ! お前だよお前!
あんな覚悟でおとうさんスイッチ押しておいてあっさり捕まったうえにカンナギとアストレアはあっさり地球に戻ってきてひとり置き去り。何のためのスイッチだったのあれ。アブトに迎えにこさせる余計な手間が増えただけでは。

地球の危機だというのに中途半端に出てきた無印キャラは何もしない。
まあ最終決戦で前作キャラに無双させるのは一番やっちゃいけないことだから出てこないのはわかる。なら最初から出てきて欲しくなかった。これは最初から言ってることだが、やはり別次元にして欲しかった。

運転士、子供たちは本当に頑張ってくれた。彼ら彼女らに対する不満は(ストーリーの展開を除いて)あまり無い。とにかく大人がダメだ。人間もテオティも、大人がダメだ。せめてワダツミが生き残っていてくれていたら良心になったかもしれない。そうしたらヴァルトムももっと違う方向に行っていたかもしれない。とにかくワダツミを失ってしまったことが痛かった気がする。

文句を言いつつも、終着駅まで乗車します。

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