20240522-23-24

良かったことを書く。
出勤時素敵な黒猫を見かけた。真っ白な壁に囲まれた2階のバルコニーからこちらを見下ろしていた。自転車から声をかけたら目があった。嬉しかった。

最近はもう、朝仕事に行きたくなくてぼーっとして、朝食をまともに取らないこともデフォルト化してきてしまっている。朝の薬を飲み、時間がギリギリの中可能ならコンビニによって、適当に食べ物を買い、仕事中にもそもそ食べている。春に職場を離れたお姉さんはかつて私のこの行動を咎めたが、今となっては止めるものもおらず自由だ。しかしなんて味気ない自由だろうなと我が身を恥ずかしく思ったりする。言いにくいことを言ってくれる人って貴重よと母に言われたことを脳内で何度もなぞっている。

動かしていない社用車に、アシナガバチが巣をこしらえていた。
弊社は立地的に優良物件で、毎年ハチがどこかしらにお家を構えようとする。出入りの際に刺されてはたまらないし、そもそも前提として大抵の人はハチを恐れるため、残念なことだが退去していただく運びとなる。
作られた巣には孵化した幼虫がうにうにと動いていて、母の帰りを待っていた。つらい。悲しみと申し訳無さを覚えながら巣を取り外し、命が巡ることを願って花壇の地べたにおいた。翌日来てみれば、鳥にでも襲われたのだろう、小さなその巣自体が上から欠け、原型をほぼ失っていた。当然、幼虫たちもいない。巡った、と思って、わたしの心は空になった。

生活は続く。相変わらずよく眠れず、背中が軋み、額にはなにか張り付いているようなこわばりを感じている。薬の副作用か、空腹でも何が食べたいかわからず食欲が出なくなってきている。それでも、食べれば美味しいし、少し足を動かしてスーパーに行けばたとえ出来合いのものでも買って食べようという気力は出るので、ありがたいことだと思う。
今週はほぼ自炊らしいことをしなくて、ただ生きているだけ、という感じがした。

夢で実家を見るとき、もうすでに壊してなくなってしまったベランダがちゃんとあって切ない。わたしは好きだった。私が家を離れている間、なんの相談もなく取り壊してしまった立派なベランダの、在りし日の姿が、懐かしさなどなく当たり前のように浅い夢の中に映っていた。昼間の光が見えていた。

明るいうちは暑さを感じることも増えてきたのに、朝晩はまだひんやりとした空気を感じる。これくらいの季節に、薄着で羽根布団に入り窓を開けたまま寝るのが好きだ。

生きるの別に嫌いじゃないよと思った。希死念慮はないと先生に言いながらそれでも最近時々死にたくて、けれどそれが打破できない現状や未来への不安から逃れたい、問題解決のための想像を絶する努力をしたくない、という意味だと私はきちんと理解している。逃げたいだけ。

この時間、風呂に入ってから寝るか迷う。どうせうまく眠れないけれど、睡眠時間を少しでも稼ぎたい。朝のほうが強いし、と思うが、けれどもいま風呂に入ったほうが楽なのも確実だ。いつも正解は難しい道にある気がしている。外してもなんとでもなっちゃうからさぼってしまうけれど。

こんな夜中なのにカラスの鳴き交わす声がした。


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