猫の毛

久しぶりに髪の毛を切り、襟足を刈り上げてもらった。
刈り上げたばかりの髪は芝生のようでさわり心地がいい。今だけだからと自分のうなじより上に何度も手をやる。

久しぶりに実家に帰り、猫を愛でた。年老いて、昔より多弁になった猫は帰宅した私の顔を見るなり何事か吠えた。愛おしいなと思った。この猫、2倍くらい大きくてもいい、寿命も倍あったらいい。そんなことを思った。

風呂に入り、髪を乾かしてまたうなじを撫でた。その時にはたと気がついた。丁寧にケアして乾かしたこの触り心地は、少しだけ猫に近い。
そう思って書いてみて、また撫でてみるとやっぱり少しだけ近くて、でもやっぱり違うのであった。猫は先に寝所に行きやすんでいる。すっかり遅い時刻になってしまった、私ももう寝よう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?