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オムツ交換・トイレ誘導をサポート。介護支援ロボット実用化開始。

 実証実験などの行ってきた介護支援ロボット「おむつナビ」が実用化され、販売開始になったと神奈川県が発表。大人用紙オムツなどを手掛ける光洋が開発。センサーで排尿の状態を感知し、オムツ交換やトイレ誘導のタイミングをサポートする。現場の負担や人手不足の改善が期待される。
 仕組みとしては専用の尿取りパッドに発信器(クリップ)を装着。PCやタブレットに排尿の情報を表示し、サーバーに蓄積されたデータから排尿の周期を予測。経験の浅い人でもトイレに誘導するタイミングが分かりやすくなる。価格は使用人数によって異なるが、1セット437,500円から。別途年間75,000円のメンテナンス代がかかる。
 介護業界における支援ロボットは労働不足解消、ケアの質の向上、介護者の負担軽減等の重要な役割を果たすことが期待されており、各社が開発を進めている。しかし、導入へのコストがかかる点や個別のニーズへの対応の難しさから、医療業界に比べると難易度が高いとの見方もある。
 「おむつナビ」が実際に現場の負担解消につながるかは、これからの検証を待ちたい。医療機器と違い保険点数も獲得できないため、初期費用やランニングコストの影響は大きいと考えられる。今後の動向を見守りたい。

(2024/5/30 日本経済新聞より)