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【終了】「事業再構築補助金」(国)その4

事業再構築補助金(第11回)について、最終回の今回はその他の諸々の留意点を取り上げます。

【事業再構築の類型】
本補助金は「今やっている事業を応援する」ものではありません。
今のままでは将来の見通しが厳しく展望が描けない、より有望な市場に打って出たいという事業者が、「今やっていることから転換して新しい事業に取り組む」ことを後押しする補助金となります。

その最初の入口となる「事業再構築要件」は以下の4類型となります。
① 「新市場進出(新分野展開、業態転換)」
② 「事業転換」
③ 「業種転換」
④ 「事業再編」

① 「新市場進出(新分野展開、業態転換)」
以下、1~3を満たすこと
1.新たな製品・商品・サービスを提供すること、又は提供方法を相当程度変更すること
2.新たな市場に進出すること
3.新規事業の売上高が総売上高の10%以上になること(付加価値額の場合は、15%以上)

② 「事業転換」
以下、1~3を満たすこと
1.新たな製品・商品・サービスを提供すること
2.新たな市場に進出すること
3.主要な業種が細から中分類レベルで変わること

③ 「業種転換」
以下、1~3を満たすこと
1.新たな製品・商品・サービスを提供すること
2.新たな市場に進出すること
3.主要な業種が大分類レベルで変わること

④ 「事業再編」
会社法上の組織再編行為(合併、会社分割、株式交換、株式移転、事業譲渡)等を補助事業開始後に行い、新たな事業形態のもとに、新市場進出(新分野展開、業態転換)、事業転換、業種転換のいずれかを行うこと

新たな取り組みを行う上で把握が必要になるのが「日本標準産業分類」です。
日本標準産業分類は様々な業種を大分類・中分類・小分類・細分類と段階的に細かくカテゴライズしています。
例えば漬物を作っている企業であれば以下の通り分類され、業種コード(4桁)が紐付きます。
 大分類:製造業(E)
 中分類:食料品製造業(09)
 小分類:野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業(093)
 細分類:野菜漬物製造業(0932)

以上の4パターンを満たした上で、今どこ(市場)にいるか、どこで展開するか、どのように取り組むかによって枠が決まります。
その枠ごとの要件については第2回の「要件編」をご覧ください。

【申請】
電子申請システムのみとなっています。
その申請のためにGビズIDプライムアカウントの取得が必要となりますので、未取得の方は取得までに1週間程度かかりますので、先ずは利用登録を行ってください。
(補助金交付候補者の採択後の手続においても必要になります。)

【その他】
現状で借り入れがある場合、必ず金融機関に相談をしましょう。
既存の借入金は現在の事業を基準に、その事業で安定収益が確保できる前提、その収益から借入金の返済ができる前提で融資が行われています。
事業再構築要件を満たすほどの新規事業を、補助金を利用する=相応額の投資を行って取り組むのであれば、現在借り入れている金融機関に対して説明しておく必要が発生します。
また、補助金は全ての事業が完了した後に実績報告が受理され、確定した後に着金します。
その間の資金繰りも必要になります。
後で「知らなかった」とならないように最初から金融機関も巻き込み、良好な関係の下で進めるようにしましょう。

【相談フォーム】
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