祝福

書きかけの恋物語
短い羅列を幾つか
旅立つ魂に 祝福を
ひとり街灯の下 心細い丸い光
心と言葉と 身体と追憶が

離れ離れになって
短い季節を幾つか
通り過ぎたぬくもりに 祝福を
ひとり寄道の末 さみしく歌う声
頭と右手と 数字と活字が

飛び交う空は 緑色
今日も一日が終わる
溜息とあたたかな水
本当は人恋しくて 抱きしめて
ほしいのに 強がりをひとつ

燃えあがる肖像
短い時間を幾つか
帰り道の疼痛に 祝福を
ひとり遠回りの夜 置き去りの風の音
星と月と 昨日と明日が

行き交う海は 深い青
今日も一日が終わる
指先と白い紙
本当は会いたくて 話したい事
沢山あるのに 強がりを一つ

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