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【画像生成AIの教科書】 権利問題について

はじめに

生成AIについて調べていると、よく目にする権利問題。
画像生成AIにおいても、自身の作品が不当に
AIの学習に利用されており、権利侵害を訴える声があります。

今回の話でいう「権利」とは著作権です。
AIの著作権侵害で考えるべき観点は2つ。

1.開発側:著作物を学習用データに使用すること
2.利用側:著作物を利用して画像を生成すること

この手の話はかなりデリケートですが、
画像生成AIを使う者として重要な話です。
特別法律に詳しい訳でもない大阪在住のいち三十路と
一緒に考えましょう!

開発者側の観点

著作物をAIの学習用データとして使用することは法的に許されるのか?

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【日本】
情報解析のための利用の場合、権利者の承諾なく使用がOK

【EU】
研究目的での情報解析はOK、営利目的はNG

【アメリカ】
ざっくりした著作権の規定があるだけで、
正当な利用かどうかは事後的に裁判所で決められる (フェアユース規定)

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法的には明確に禁止されていませんが、急速に発展している分野のため、
まだ十分な考慮がされていません。
これから議論が深まっていくと思います。
今後の判例などにも注目しつつ、
アーティストにも一定の配慮が求められます。

利用者側の観点

意図的に著作物を参照して、よく似た画像を生成した場合
著作権侵害にあたる可能性があります。

著作権侵害 = 類似性 (その作品に似ているか) + 依拠性 (その作品を参照しているか)

具体的にどういった線引きで、著作権侵害が認められるのか、
実際の判例を見ていきます。

割と線引きが難しい印象

個人的には依拠性を確認するのが難しいと思います。
たまたま類似した画像が出力されたのか、
意図的にプロンプトに個人名、作品名を入れるなどして
出力したのか、確認するにはログを取って、それを確認するくらいしかないと思います。

とはいえ、
特にプロンプトに具体的なキャラクター名や
アーティスト名を含める場合は注意が必要です!
そういった場合にはパブリックドメインにするなどが安全です。

まとめ

挿絵

画像生成AIを開発する人も、利用する人も
こういった権利問題に留意することが重要です!

今後、法整備も進んでいくと思います。
日々のニュースにも注目しておきましょう。

また、法的にOKだからといって、
倫理的な配慮を忘れてはいけません。

私は生成AIの技術に対して制限が増えることで、
技術の発展が減速することには反対の立場ですが、
生成AIの利用を良く思わない方がいることも十分理解した上で、
上手に付き合っていこうと思います。

最後に

私は画像生成AIを中心に情報を発信しています。
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