弱視な私のひとり言
私はよく物事を勘違いしている。思い込みの激しさもあると思うが、ものの輪郭がピンボケのように見えるタイプの弱視なため、割と曖昧に外の世界を認識していたりするのだ。
例えば、パウンドケーキという言葉を最近知ったがその理由は、ずぅーっとバウンドケーキだと思っていたからだ。
お店で食べた“バウンドケーキ”が美味しくて、友人に『あのパウンドケーキがすごく美味しくて〜』と意気揚々と話していたら、友人たちは皆「はて?」といった不思議そうな雰囲気になり、そこで初めて「バ」ではなく「パ」ウンドケーキだと教えてもらい衝撃を受けたり、
他にも叔父と間違えて知らないおじさまを捕まえ立ち話をしたり、知らないおばさまを男友と間違えて話のネタに出したりなどなど、今考えると顔から火が出そうな話である。
ただ言いたいことは、こんなあやふやな世界にいるので、外で知り合いにあっても気づけないことが多く、知らぬ間に誤解をされたり、周りを傷つけてしまっていることもある。
知り合いかもしれないと思っても、フォルム、雰囲気、声、肌の色髪型、髪の色合い、服の色、見かけた場所、時間帯など、いろんな条件に当てはめてあの人かも、と予想をするが、何度も会っている人でないと確信が持てないのでまごついてしまう。
その間に声をかけてくれる人もいれば、通り過ぎる人もいるかもしれない。
全てが曖昧。全てが不確かなのだ。
だからどうか、周りに様子のおかしな人や、無視をするひとがいたらもしかしてその人なりの理由があるのかもしれない。