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夢は「古本屋」の店主

子供の夢っていくつもあります。とっても小さいとき、私にはお花屋さんになりたかった時代があるし、ケーキ屋さんになりたい時期もあった。そして、私の小学生時代の夢は古本屋の店主になることでした。この夢は中2ぐらいまで続きました。

自分の好きな本を選んで、並べて、本について語り合う、気の合うお客さん・お友達と出会う。

この夢を久しぶりに思い出しました。

りんご台風を知らない若者にとっては古本屋ってのがいまいちピンとこないかもしません。古本を取り扱っていなくとも、店主のこだわりを感じる書店は私にとっての「古本屋」でした。

長崎次郎書店は2024年6月30日に休業されました。閉店2か月前に立ち寄った時も店主のこだわりを感じ、知らない人の脳みその中をうろついているようでわくわくが止まりませんでした。この本たちをチョイスする店主と友達になりたいと名残惜しい気持ちで店を後にしました。

社会に住む人は、必ず表向きの属性があります。そもそも社会に住んでいない人はいるのでしょうか。人間2人集まれば世の中ができるものです。
大人になるにつれて所属するところがいっぱいになり、いろんな属性の人の事情を考えると、気軽に世で物が言えなくなります。中には自分の立場を守るため、嘘をつく人もいるでしょう。

先日、10代の頃に出会ったサークル仲間から連絡をもらいました。私の人間的未熟さ故に何度も連絡を途絶えさせてしまったサークル仲間たちでした。こんな私に会いたいなんて言ってくれる学生時代の仲間っていいなと胸が熱くなりました。医学部に入学すると卒業後もその属性で仕事をする人がほとんどではないでしょうか。私は医学部に入学する前に医療とは全く関係のない大学を卒業し、5年以上の社会人経験を経て医学部に入学しました。属性が曖昧な人は既得権益の社会では生きづらいものです。
そんなとき若かりし頃の仲間がいてくれてよかったなと先日泣きたくなりました。

2年位前に見たyoutubeのドキュメンタリーを思い出しました。‶The Chinese business tycoon revealing the secrets of Beijing's elite | 60 Minutes Australia”というやつです。これはインタビュー動画で、インタビューを受けているデスモンドさんはある本を上梓されています。内容がものすごく面白いってだけでなく、デスモンドさんの覚悟を感じる動画です。彼はインタビューの中で次のようにやり取りされています。

It's not a system where you can be forgiven.
No.
Once you are out, you are generally out.

https://www.youtube.com/watch?v=bOtVMFPjNUA

自分たちはexpendableなratだったと話をされています。うまく訳せるか自信がありませんので、単語はそのままにさせてください。

今の若い人にぜひ読んでほしい本です。反共産主義のプロパガンダ本とか社会での出世の仕方を学ぶビジネス本とみて欲しくないです。

一人の男性の勇気に私はまた泣きたくなりました。

私の幼き頃の「古本屋」の夢がnoteで花開けば、と思う夕方でした。


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